パンの研究所「パンラボ」。
誌面では紹介しきれなかったパンのあれこれをご紹介します。
パンのことが知りたくて、でも何も知らない私たちのための、パンのレッスン。
突然、パンラボ編集部に小包が届いた。
突然、パンラボ編集部に小包が届いた。
中にはパンが入っていた。
なんの心当たりもない。

プレゼントか?(それなら大歓迎)
新手の詐欺か?(パンがあるとなんでも食べてしまうので気をつけなければ…)
爆弾テロか?(それは考えすぎだと思う)

同封されていたのは「妄想ブーランジェリ」と題されたプレゼン資料。
おそるおそる読んでみるとこんなことが書かれていた。

「僕は今、今春まで有機農業を学んでいた京都府最北端、丹後半島は弥栄町にある梅本農場で育てた小麦を自家製粉して(一部だけど)ロケットストーブと手作りオーブンで薪を使って、ルヴァン種(小麦だけで起こす最も根源的なパン種)でパンを焼いています」

「僕は五感で伝えられるパンが焼きたい。生きている喜びを飽和状態までねじ込んでパンを焼きたい。
そのためにはやはり本質に触れないといけないと思いました。だからぼくは今年の秋に長期でのフランス行きを決意しました」

「しかしながら資金が足りません!もし僕のパンを食べて、ぼくのやるべきことに賛同し、それだけの価値があると思っていただけたら、思っただけの価値でどうか、支援して下さい。目標は50万円です」

妄想ブーランジェリ店主こと、太田光軌さんは、フランス修行の資金を稼ぐため、各所にパンを送りつけたというのだ。
さて彼の妄想は現実化するに値するのか?
私は半信半疑ながら食べてみた。

まずはミッシュブロート。
ライ麦・小麦粉が半々のドイツパンである。
炎とライ麦が結合し、核融合を起こしていた。
最初に香りだす皮の渋みライ麦の香りに気品があり、あとから滲み出してくる淡い塩気と穀物的な淡さにやさしさがある。
発酵種の香りを気配としてまとわせていた。

うーむ、なかなかやるではないか。
つづいてタンゴカンパーニュと名づけられたパンを口にする。
粒立つ気泡のひとつひとつに味わいが詰まっている。
麦であり発酵種の味わいであり。
大根のような滋味深い根菜の香りにそれは似ている。
やがてうるおいに満ちた中身はやわやわと溶け、そのやさしい穀物感はおかゆを思わせる。

どうしたことだろう。
こんな簡単に太鼓判を押していいのか。
と思ったけど、おいしいと思ったものがおいしいパンなのだ。
パンラボ編集部ナカムラ氏と私はわずかばかりのお金を寄付した。

今頃はフランスの空の下にいるのだろう。
いったいなにを感じ、なにを学び取って帰ってくるのだろう。
そして、どんなパンを焼き、どんな店を開くのだろう。
その日が待ち遠しくて仕方ない。
でも、後悔がないよう、焦らずフランスのパン文化を吸収してほしい。

自分で麦を作り、パンを焼くという原点のパン作り。
それは小麦ヌーヴォーなどを通じて、私の後押ししたいことでもある。
太田さんが妄想のパン種をふくらませていくさまを見守っていきたい。(池田浩明)

- comments(0) trackbacks(0)
ダンディゾン木村シェフの「小麦ヌーヴォー」
「小麦ヌーヴォー」のキーパーソンに連続インタビューを行ってきた。
最後を飾るのはダンディゾンの木村昌之シェフ。
極めて感覚的、と同時に理論的にパンを作る木村さんは、新麦になにを思い、どうパンにしたのか。
今年のヌーヴォー小麦の評価、イベントの意義などを総括する。

食べ損ねたパンの、香りが忘れられなかった。
甘い香りの中に混じり込むさわやかな草の香り。
入り混じるさまざまな香りは複雑な襞を作りだし、たとえようもなく繊細であった。
その繊細さこそが「ヌーヴォー」なのだった。
小麦の中に潜み、挽いた瞬間から飛散していく、はかない香り。
難解な化学式で表わされるだろう数十、数百という成分が、まだ失われず、充分残っている。
このパンは私にかってないような体験を与えてくれるはずだ。
香りはそう確信させた。

「昨日よりもっと香りがあります。
今日のは、小麦袋の封を開けたばかりの粉で作った分ですから」

粉を使いきるまで、約3日。
たった数十時間でさえ、空気に触れれば、酸化の作用で、香りは変わっていく。
まるで野菜。
小麦は農産物なのだから、当たり前といえば当たり前なのだが、誰もが忘れかけていたその事実を、ヌーヴォー小麦は雄弁に語るのだった。

そのパンの名は新麦ブールという。 
サブレほどにも立ち込める甘い香り。
軽やかさ、毬のような弾力が支えた手から伝わってくる。
中身を嗅いだとき、草原を吹き抜ける風のような、さわやかな穀物系の香りが吹いてきた。
まるでじらすように、香りはあれほど甘いのに、味がなかなかやってこない。
ナチュラルなものは急がないのだ。
噛んで噛んで噛んで、もう飲み込もうと喉のあたりに至ったとき、おかゆに似た滋味に満ちた味わいが、じっとりと喉をうるおしていたのを感じた。

木村シェフは新麦ブールをこうして作った。
「実ははじめ、小麦ヌーヴォ−にそこまで積極的でなかったんです。
普段、農家さんから直接もらう中で全粒粉は経験もありましたし。
どこかイベントの本質を把握してなかった。
なので全くレシピを考えないままに、解禁日になってしまった。
ところが小麦ヌーヴォー解禁日当日に届いた袋をあけて触ってみた途端、楽しさがこみあげてしまって。
俄然火が付きました」

「手触りがちがうんですよね。
土や雪にいろんな種類があるみたいな、そんな感覚。
水分を感じるんじゃないのに、しっとりと感じて、でも軽い。
重みがあってべっとりしてるわけじゃなく。
この感覚は経験したことがあって、自分で小麦を挽いたときのテンションが上がる感じなんですよね。
もしくはふかふかの畑の土。
あるいは、たんぽぽの綿毛みたいに、ひと粒ひと粒がふわっとして、しっとりしている。
これはまちがいなく、吸水をまちがえる可能性があるだろう。
そう思ったので、バシナージュ(つながった生地に少しずつ加水していくこと)にして、『まだいけるのか』『これぐらいか』と、生地の状態を見ながらちょっとずつ水を入れました。
粉が届いてから10分で、もう生地ができそうになった。
シンプルに、粉とイーストと塩と水だけ。
この粉に対してなにをどうしたらいいのかということに集中して、なにも考えず、(粉の状態・性質を)感じながらやっていきました」

特にレシピを用意しなくても、パンはいつのまにかできあがっていたのだと。

「『これは、新米の炊いたごはんのようになるな』。
捏ねながら最終イメージがみるみる形作られていった。
イースト0.3%、塩2.1%。吸水100%(まだ入れられたが、吐き出す可能性も考慮した)。
パンチも必要だと感じたし、気付くとディレクト(フランスパンの基本とされる製法、ストレート法)の王道の工程を踏んでいた。
手が考える。
ぽんぽんと手が動くのにまかせた。
そのときの麦に対するちょうどよい水分量というのはあります。
セオリーじゃなくて。
粉と対峙したとき、水が入るなら入れよう。
これならもうちょっと発酵とろう。
粉にとっていいことをしよう
なんかわからないうちに、気づいたらブールにしてました。」

生地がささやくインスピレーションは、木村シェフをして、丸い形に成形させた。
ふわふわ感と、やさしいもちもち感を表現するのに、ふさわしい形。
小麦ヌーヴォーというイベントの目的のひとつは、バゲットのような舶来品ではなく、日本人の感性や嗜好に合った、日本の小麦による日本のパンを作ろう、というものだった。
木村さんはそんなことはなにも考えず、小麦に導かれるままにパンを作り、できあがったものはまさに「日本のパン」だった。

「毎日食べる炭水化物を生業にする身として、『甘い』『味が濃い』に違和感を感じていました。
もちろんパン単体ならいいし、スペシャリテとしてあってもいいと思う。       
でも食卓の上にあるすべてがそうであるのはいかがなものかと。
しかるべき製法を取れば、甘みも出るし、味は濃くできます。
でもそれは『野菜の味が濃い・甘い』をよしとするように、体に無理のある偏りが感じられてしまって。
体に残らないものを作りたい。
残らずエネルギーになって抜けてくような。
お蕎麦屋さんは『売れるようにしたければ、つゆに砂糖を入れろ』と言われてるそうです。
もちろん陰陽のバランス(マクロビオティックの原理で、食べ物には陰の性質を持つものと陽の性質を持つものがあり、互いにバランスをとるべきという考え方)もあるのですが。
パン生地に偏りを生みたくなくなってきた。
中庸でありたい。
これからの課題です。
新麦ブールは味を無理に出さず無垢でいい。
でも香りは大切にしたい。
そう思っています」

新麦ブールができあがったあとも、木村さんは観察をつづけた。
「老化をテストするために、数日かけて食べていったのですが、味、香りに変化がある。これうまいな、と思ったのは翌日だったんです。
翌々日になると、いままでに感じたことのない微かな酸味が出てきました。
これはパンを差し上げた、『銀座レカン』の割田さんのご指摘で気づきました。
狙っていたものではなかったですが、それも楽しめる。
ヌーヴォー小麦は、小麦粉の状態でも変化していくし、パンになってからも変化していく。
酸化してない状態だからこそなんですよね。
ドラスティックに変動している状態にある」

初日の鋭さ。
2日目、3日目にはだんだん、いくつかの要素に感じられていた風味がまとまり、丸く、まろやかになっていく。
エイジングした小麦粉(一般の小麦粉)がすでに変化を止め、安定期にある一方、ヌーヴォー小麦はいまだ変化の途中にあった。

「小麦の旬って9月なんだな。
夏から秋にかけてという時期。
そして冬に向けて。
小麦ヌーヴォーって、季節を意識することにつながると思うんです。
旬が同じ食材を合わせる食べ方もできる。
ただパン単体で食べるのではなく、旬の食べ物と合わせて食べてみてください」

そう言いながら、木村シェフがくれたのは、「きのこのペースト」だった。
「おかずデザインさん考案のものを妻が自分なりに作ったものです。
しめじ、まいたけ、マッシュルーム、にんにく、オリーブオイル、ローリエ、塩。おそらく秋刀魚や栗も合うのでは」

小麦ブールにきのこのペーストをのせて食べる。
パンの風味ときのこの風味。
両者は同じようなリズムで、波のように寄せては返すように思われた。
食材には波動があるのだ、と思った。
そんなことに考えが至ったことなど、それまで一度もなかったにも関わらず。

小麦ヌーヴォーの意義を木村さんはこう考える。
「いろいろ考えるより、最初に農家に行っちゃったほうがいい。
東京にいると、感覚、感性が閉じざるをえない。
こっち(東京)では嗅ぎたくない匂いとか騒音とか多い。
だから感性が閉じちゃうと思うんですよ。感性が開くっていうのは、芸術に触れたりしたときですよね。
自然の中にいると、五感、第六感まで含めてむしろ開いていたくなる。
パン屋は小麦を作ってる人と、東京じゃなく、出来たらその土地で会うべき。
農家さんも言葉で伝えることはできるが、畑で伝わることの大きさは計り知れない」

畑を訪れたときの、自由な気持ち、心ゆるやかな感じ。
かぶっていた重い鎧を脱ぎ捨てたような感覚。
ときどき木村さんが、都会の生活で忘れていた、自然への回路を取り戻すために、農村地帯へ出かける。

「自分も、しょっちゅう農家さんのところに行って、援農をします。
本州だと手作業が多い。刈って、はせがけ(上の写真。茎を紐で結んで棒などに干すこと)して。
生きるための疲労。ものすごくたいへんで。
やってみると、収穫がどれほどのよろこびかわかりますよね。
1年間やってきたことの成果でもあるし。
収穫はよろこびそのもの。
そのよろこびを食卓まで届けることができるのが収穫の時期。
毎年、この時期を待ちわびる。
それが食べ物本来の形だと思うんですよね。
パンは食べ物であって工業製品ではない。
それを再認識する。
農家、製粉会社、流通、パン屋、お客さん。
みんな同じ気持ちになれる。
一度そうなると、収穫のときだけでなく、種を蒔いたよ、芽が出たよ、作物が成長する経過すべてが気になるようになったり。
小麦ヌーヴォーによって、なくしちゃけない大事なことをはじめられた。
個別の農家さんとやりとりするのは、個人でしかやれなかったことですが、このイベントによって収穫のよろこびをみんなで分かち合えるようになりました」

小麦ヌーヴォーの意義とは、小麦が自然の恵みであることを意識しながらパンを作り、それをいただくということだ。
ヌーヴォー小麦だけがおいしい、という単に味だけにフォーカスするような考え方には与しない。

「ヌーヴォー小麦がすべてではなく、去年の小麦のよさもあります。
新麦のおいしさを強調することより、それ(収穫の時期を意識すること)によって得られることを大事にしています。
新麦ブールは季節限定商品として作りました。
レギュラー商品を新麦に替えるだけでなく。
フルーツや野菜だけでなく、小麦で旬を感じられたらいいなと。
わかりやすいのではないかと思いました」

「国産小麦のいいところも、外麦のいいところもあります。
大手製粉会社さんは(現状の日本の食を支える上で)必要です。
小麦を貯蔵する必要性もあります。
むしろこれは、小麦ヌーヴォーによって実感できたし。
そして本質を理解すれば、無理のある状態も見極めていけると」

小麦ヌーヴォーを通じて知るのは、食べ物の本質である。
どんな小麦も、農家が1年間、土にまみれて働くことなくして生産されない。
私たちがそれを手にするまで、製粉会社や、それを配送してくれる人など、多くの人の手を介している。
遠く、カナダやアメリカから運ばれてくる外麦であれば、なおのことだ。
収穫をよろこぶことは、1個のパンができるまでに関わったあらゆる人たちの仕事に思いを馳せ、リスペクトすること。
そして愛する人と実りを分け合うことである。

ここで、いま一度、今年のヌーヴォー小麦の特徴を製法的な面から見てみよう。
それはとれたてであるために、酸化が進んでおらず、風味に満ちている。
特に石臼挽きは顕著だし、挽きたてはなおさらのこと。
それゆえに、パン作りにおける「酸化」というキーワードを木村さんに見つめなおさせることになった。
新麦ブールを作る際、低温発酵ではなく、ディレクト法を選択したのも、それと関係している。

「まず低温発酵は酸化が抑えられる作り方(低温下で酵母が活性化しないため、もしくは酵母量が少ないため、小麦から生まれる糖が消費されず残る)。
ディレクトは、適度に酸化させていく作り方です。
エイジングによって酸化が進んでいる小麦(通常、小麦粉は製粉後約1ヶ月程度寝かせられる)に比べると、ヌーヴォー小麦は酸化させてもまだ味がある。
そんな状態のときはいましかないのだから。
ディレクトのほうが、いましかない味を表現できると思いました。
結果むしろバランスがとれた。
試しに酸化を抑えて味を濃く、甘みが出るように作ってみて、そのことがより感じられました。
もう少し酸化させようと自然に思えた。
酸化を抑える製法は、小麦がもっと酸化してからでいい。
今はしていないのだから」

とれたての小麦が時を経るごとに酸化の方向へと向かっていくということ。
玄麦を挽き、発酵を進ませるにつれ、生地が酸化していくということ。
オーブンで焼いてパンになってからも酸化(熟成であり風化)へ進むということ。
別々だと思われていた3つのプロセスを、ひとつのつながった線として考える。
小麦ヌーヴォーのインスピレーションは、木村さんにそうしたことを意識させたのだ。

「その後、コーヒー、蕎麦の職人さんに教わり、表現したかったことが、裏付けとして繋がった。
産地、品種、焼き、変化する割り」

そもそもボジョレヌーヴォーとは、その年のぶどうのでき具合をいち早くテイスティングする目的がある。
果たして、ヌーヴォー小麦の、2014年のヴィンテージとはどういうものなのか。

「今年のヌーヴォー小麦って、全体的にたんぱくが強い傾向(*1)があり、かつ、やや低アミロなため、酵素活性が盛んです(収穫期に雨に見舞われると、穂が発芽し、小麦の中の、でんぷんを糖に変える酵素であるアミラーゼなどが活発に働くようになる)。
そのため、発酵に必要な糖が十分に生成され、発酵はテンポよく進む。
ルヴァンを使うときは特に、適切なタイミングを逃せば酸味も出やすいので、調整が必須でした。
酸化が進んでないゆえか、酵素の働きゆえか、パンになったあと老化が遅く、保水性が保たれる。
水和を長時間取らずに、ディレクトでクイックに焼いても明らかにそれを感じました

「酸化を意識してから、新麦ブールをはじめとする商品の微調整をはじめることになりました。
初めはインスタントドライイーストだったが、たんぱくが強いためビタミンCの入らないセミドライイーストに変更。
酸化を考慮し、塩も減らせた。
石臼挽きを多く配合するものはモルトを抜いた。
充分にたんぱくのあるロール挽きの粉でディレクトには、モルトの必要性は感じます。
今年の新麦でパン・ド・ロデヴをやるときは、製法ゆえに特にゆるみの点で必要と感じた(吸水を増やしてゆるませるのは不適切だと思った)。
必要なものと、不必要なもの。
そのときふと気付く。
いまの日本の小麦で作れるものが日本のパンだっていうのであれば、レシピはその小麦に合っていて、おいしければいいと思う。
だってどの国でもきっと地粉を基準としてレシピは作られてきたのだから。
来年の小麦はちがって当然だから、また対峙すればいい」

「じゃあ、今年の小麦はなにが向いているの? っていえば、たとえば食パンが向いているんだと思います。
老化が遅いし、たんぱくも強いし、副材料も減らせる」

買ってきた翌日の朝、スライスしながら3日目と食べつづけていく食パンには、老化も遅く、体に負担にならない配合が向いているかもしれない。
いま風味に満ちたこのヌーヴォー小麦を得て、日本のパンも、素材に恵まれた本場のパン作りに追いついたのかもしれない。

「いい状態の小麦なら、ぽんぽんといいパンが作れる。
ヌーヴォー小麦によって、シンプルな本来のパンのあり方に向き合えた気がします」

(池田浩明)

*1
今年は雪解け後の4月中旬〜5月初旬(起生期〜幼穂形成期)にかけ干ばつに見舞われました。
この時期に肥料を追加(追肥)し、小麦の成長と茎数の分けつ(茎が枝分かれすること)を促します。
しかし、干ばつの影響により追肥が適時に吸収されず、茎数の分けつが例年にくらべ少ない状況になりました。(穂数が少ない)
その後の降雨により追肥が吸収されましたが、穂数が少ないため、1本あたりの小麦が吸収する肥料(窒素)が多くなったと考えられます。
そのため26年産小麦は全体的にタンパクが高めな傾向にあります。

(上から3枚の写真は池田が写す。それ以外は木村シェフによる撮影)


小麦ヌーヴォー comments(0) trackbacks(0)
チクテベーカリー(南大沢)
パンを一口食べて、目頭が熱くなることがある。
チクテベーカリーのパンがそうだった。
なぜなのだろう。
あの店を見たからだろうか。
多摩ニュータウンにある団地の1階部分。
塩ビの波板が大胆に使用された半透明のファサードが、そば屋や煙草屋と並んでいた。
古めかしい商店街の中におしゃれな店。
それは一見、ハレーションを起こしそうなのに、見事に周囲と溶け込み、愛されている。
おじいちゃん、おばあちゃん、子供連れ……地元の人たちがチクテベーカリーのパンを楽しみにしてお昼を待っていることを、その顔ぶれは語っていた。
たっぷり並んだパンの表情、それを入れる籠、木製ばんじゅう、ガラス瓶のかわいさはときめかずにいられない。
販売スタッフは笑みを絶やさず楽しげに動く。
パンを置く棚の向こうに厨房があり、忙しくパンを丸める手だけが見えていた。
覗き込むと、店主である北村千里さんの手だった。
一心不乱に、懸命に。
期待して待っていてくれる団地の人たちにおいしいパンを食べさせたい。
その使命感が痛切に伝わってきて、声をかけることはできなかった。

パンの味は作り手の気持ちまで伝える。
発酵種を自家培養し、市販のパン酵母は使用しないというある種の限界の中で、リュスティックも、食パンも、麦の味わいを最大限に引き出しながら、どれだけ食べやすくできるかを精一杯考えて作られていることがひしひしと感じられるのだ。

旧店舗は京王線の終点からさらにかなり歩いたところにあって、なかなか行けないことが、余計にあこがれの気持ちを掻き立てていた。
それほどの名店を南大沢に移転することはかなりの決断だったにちがいない。
北村さんはパンの力で、高齢化が進む団地に再び活力を吹き込もうとしている。

「近くにあったスーパーが撤退しちゃって、みなさん買物に困られていた。
団地は築30年になるので、最初に入居された方はもうご年配になっています。
ここ(チクテベーカリーのある場所)はメロンパンやサンドイッチ出してたパン屋さんだったみたいで、食べ物を買うのも大変になっていた。
にぎわいを取り戻すお手伝いになったら」

半透明のファサード、みんなとおしゃべりできる大テーブル。
新店舗が新しく備えたものは、パン屋を町に溶け込ませるための工夫である。

「商店街だから、お店はできるだけ開かれた感じにしたくって。
イートインスペースも、飲み物を買わないと座れないとかじゃなくて、空いてたら誰でも座っていい。
店の中が外から見えるけど、ガラス張りで丸見えは嫌だから、ビニールハウスみたいな素材にしたんです。
工場みたいって言われたんですけど、あったかくなると、開けっ放しでいい感じです。
あまり閉ざす感じにしたくなかった。
誰でも入れる普通のパン屋にあこがれていたので。
最初にここにきたとき、店の中に日の入ってくる感じがすごくよかったんですよね」

(秋山花さん[ホームページやリーフレットのイラストで、チクテファンにはおなじみの絵]とフィンランド人のハンナさんによる絵)

丘陵地帯を切り開いて作ったニュータウン。
木々が豊富で、アップダウンした地形に歩道橋がかけられ、広々とした広場を通り抜けて、車を心配せずのんびりと歩いてこれる。

「最初にきたとき、駅からくる道もいいなと思いました。
駅まで歩く道でパンを齧ったりできるかなって。
途中にあるベンチでサンドイッチも食べれますし。
席がないと困っちゃうとか心配しなくてもいい空間にしたかったので、それはよかったですね。
お子さんときても、大勢できても、ひとりできても居心地がいい、ゆるい空間を目指してます。
味覚ってあいまいな部分もあるんで、感情も込みでおいしい記憶になる。
見た目でぐっときたり、接客であったり、ここまでくる行程なんかも込みで味になると思っています。
せめてここに入って出ていただくまでに、味に追加できる部分のお店づくりをしたい」

「味に追加できる部分」=内外装、接客、ショップカードやリーフレットのデザイン、包装…。
それらに決して手を抜くことはない。
店を飾るハイセンスな器も、パンの造形感覚も、乙女心をくすぐらずにいない。
それらがアートになっているのは、北村さんがかってアーティストを志していたことと関係があるだろう。

「大学では陶芸を専攻してたんですが、向いてなかった。
アルバイトして、映画を見に行ってという、やる気のない日々を過ごしてしまって。
舞台美術のアルバイトをしてたんですが、たまたまディスプレイに大きいパンが飾られていた。
それを見て、『お、パンいいね』。
そんな感じでパン屋になったんですよ。
パンだったら、家族がパン好きなんで、よろこんでくれるな。
はじめたらはまってしまって。
最初はチェーンのパン屋さんで働きました。
パンの焼ける匂いがいいと思ってたんですけど、ある日くさいなと思った。
そこの作り方がよくなかったと思うんですけど、違和感を覚えて。
それから自家製酵母(自家培養発酵種)に出会って、私もこのパンをやろうと。
原宿のパン屋で1年、鎌倉のパン屋で3年、カフェのバイトと掛け持ちで、なんとか生活してました」

当時の北村さんには目標があった。
かってカフェブームの中心となっていたほどの人気だった、いまはなき下北沢のチクテカフェ。
それは友人と2人で立ち上げようとしていたものだった。

「下北沢のチクテカフェを経営してたのが高校時代の友人の牧内さん。
28になったら2人でなにかをやろうって決めてたんですよね。
お互いにそれぞれなにか修行しようと。
なにをやるのか決まってなくて、最初はアトリエで絵を描くとか、わけのわからないことを言ってました。
同じ場所でやりたかったんですが、パン屋はお金がかかる。
それで、経営も別にしました。
カフェについてるパン屋だったら量も焼かなくていいし、そこそこでいいだろうなんて、めちゃくちゃ甘く考えてました。
牧内さんに、バビントンティールーム(新宿伊勢丹に進出していたローマの名店)で食べたイングリッシュマフィンを焼いてほしいと言われて。
レシピを探して作ったんですが、それが『クウネル』の創刊号で取り上げられてお客さんがすごく増えました」

チクテカフェで食べたイングリッシュマフィンに私はひどく感激し、いっぺんにファンになってしまった。
見た目の分厚さ、威風堂々としたたたずまい。
表面はかりかりとして、中身はふにゃっとしている。
そしてイングリッシュマフィンらしからぬ味わいの充実ぶり。
これを買って帰ることは一種のお祭りだった。
バターをたっぷり塗って、メープルシロップをかけて。
かりかりに焼こうとか、いや今回はあっさり焼いてやわらかさを楽しもうとか、想像を巡らせる時間も楽しい。
しかし、私は知らなかった。
北村さんは、イングリッシュマフィンを作りつづけながら、葛藤を抱いていたことを。

「雑誌が出て最初の1年はすごいことになりました。
作っても作っても足りない。
マフィン、マフィンで他のパンは食べてもらえなくて。
パン屋なんだから、私はもっとパンをがんばらないと。
自分の食べてもらいたい自家製酵母のパンで勝負しないと。
カフェに頼らないで自立できるパン屋さんになろうとそのとき思いました。
イングリッシュマフィンは作れる量が限られています。
1回に15個しか鋼板の上にのらないんです。
それをひっくり返しながら1時間弱焼く。
オーブンで焼くのとちがうので、中が半生になる。
桜餅を焼くときのような、ガスコンロに鋼板がのっかった簡易なもので、ガスの火を調節しながら。
一次発酵とらずにいきなり分割成形して、1時間半発酵、そのあとも発酵させながら長い時間かけて焼いていく。
結果的に3時間ぐらい発酵をとったことになります。
作るのはたいへんです。
冬だと火を強くしないと持ち上がらない。
レバーでガスの出方を微調整して、火加減を調節する。
換気扇の風で火が流れちゃうんで、場所を入れ変える必要もありますし。
生焼けが怖いです。
でも、焼きすぎるとかさかさになる。
持った感じの重さで確かめます。
水分が飛んでれば軽くなるんで。
最初の頃は焼けたのをぜんぶ量ってグラムで確認してました。
3時間で15個。
それを1日5、6回」

3時間かかってわずか15個とは(付きっきりでないとはいえ)。
いまは休止しているネット販売でいつも売り切れていたことに納得するとともに、お客さんの期待に応えたいと、非効率でも作りつづける北村さんに頭も下がった。
それにしてもおもしろいのは、発酵という概念の希薄なアングロサクソンらしいパンだということ。
日本人の感覚を交えてアレンジせず、手間のかかる製法をひたすら守り抜いたからこそ、あのおいしさがあったのだ。
誰かのレシピを忠実に作りつづけて、北村さん自身のものになった。
パンとはそういうものだと思う。

とはいえ、チクテベーカリーの持ち味はカンパーニュなど、発酵種を使ったハード系にある。
北村さんが、作るのも、食べるのも大好きなパンだ。

「あんまり甘いパンは食べないんですよね。
カンパーニュに無塩バターをつけて食べます。
カルピスの発酵バターとかお店で使ってるものを。
あとはチーズ切ったのをのせたり」

チクテベーカリーのカンパーニュを覆う最強の皮。
焦げと香ばしさのオンザエッヂを攻める。
そこには独自の地平が広がっている。
ざくざくと割れる快感。
渋みの中から甘さがわきだしてくる。
そんなはずはないと思っても、それはやはり不思議な酸味のある蜂蜜といった体なのだ。
いやらしさのないもちもち感。
この口溶けよさも、しっかりと焼き込むことから生まれてくるにちがいない。

「当日の朝に仕込んでるカンパーニュは全粒粉が多いタイプです。
全粒粉に国産小麦、塩、水。
元はレーズン種から起こしたものを18年継いでます。
これは焦げなのか、いい焼き色なのか。
悩みどころ、日々試行錯誤ですね。
焦げに近い苦みと甘みがパンの味をよくしますから」

毎日、状態が変化する発酵種を、北村さんは1個の人格のように考え、「佐藤さん」と呼んでいる。

「鎌倉にいた頃に名前がつきました。
一人暮らしだったんでいっしょにがんばっていこうかなと。
恥ずかしくて、みんなのいる前では佐藤さんとか言わないです。
心で呼びかけてますけど。
子供の頃、金魚に名前をつけてたようなノリで。
母性みたいなのとちがうんです。
共同体というか、『いっしょにやるぜ』という感じ。
いっしょに歩んで、いっしょに成長していく、人生のパートナー。
性格はしっかりものだと思いますよ。
人間よりよっぽどいいと思います。
屈折してなくて、わかりやすい。
はじめた当初よりは、病にかかる前の危険信号が多少はわかるようになってきた。
前よりも、一気に崩れることもなくなりました。
調子が悪くなっても復活する。
よそのお店から久しぶりに戻ってきたスタッフは、種がしっかりした印象を受けるみたいです。
ずっと継いでると、味は安定してきたと思います」

種はもっとも大事であり、根幹をなし、すべての鍵を握る。
18年継いだというその年数は、人生を懸けてパンを作る証。
「母性みたいなのとちがう、人生のパートナー」と表現するのは、この発酵種でパンを作ることから一歩も退かないと、若き日に決意したからではないだろうか。

その北村さんが、新店舗になって、いままで作っていなかったパンを作りはじめた。
「副材料を使いはじめました。
牛乳、バター、食パンを作るためのきび砂糖。
できるだけ開かれたお店にするために、こちら側からお客さんを限らないで、できるだけウェルカムにしたい。
食パンにはあまり興味がなかったんですけど、お客さんがパン1個を買いにいくのもたいへんという話を聞いてはじめました。
食パンも発酵種で作っています。
軽いのが好きじゃないので、重めに作っている」

油分や糖分など副材料を入れれば、やわらかい、食べやすいパンになる。
あらゆる人に開かれた店。
北村さんは、新たなミッションを受け入れたのだ。
人は成長する。
かってアーティストを志していた北村さんにとって、パンは自分を表現するものだったのかもしれない。
懸命に作ることは変わらないけれど、時が経つにつれ、その意味あいは変化する。
生きるために、パンはなくてはならないものだ。
誰かのことを真剣に思って作るならば、それは人を救うことさえある。

「もっと前はその辺考えてなかったです。
やってけばやってくうちにわかってきました。
自分が食べたいものであったほうがいいですけど、誰のために作ってるかというとお客様。
こんな方に食べてもらえるって想像するようにしています。
自己満足のパンは必要ない。
いろいろこだわってることもあるんですけど、最終的にはお客さんによろこんでもらえてるかでしかないので。
なに考えて生きてきたんだろう。
いま考えてみれば、呆れます」

じゃがいも、たまねぎ、ベーコンのPIZZA
オイル、とろんと溶けたたまねぎ、じゃがいもによるフィリング、そして味わい深い生地も、すべてが滲みわたるようだ。
しっかりと焼かれた端っこがかりかり音を立てる。
ナツメグのスパイス感。
飲み込むとき、喉がたまねぎでひどく甘い。
ベーコンのコク、チーズの香ばしさと相まって、食べ終わるまで止まらない。
冷めたピッツァも、仕事のしようでここまで秀逸になる。

はちみつパン
はちみつはごくほんのり。
甘さに加え、むしろ香りとして立ち現れる。
それが発酵種の香りとじんわり照応しあう。
ほのかな甘さとほのかな酸味が出会って、エロティックなマリアージュとなっているのだ。
ぼよよんとした生地を引きちぎりながら、香りの愉楽の中にどっぷりと浸り込む。

マロン
マロンペーストのなんとすばらしい香り。
洋酒の香りと相まりながら栗がすばらしい広がりを見せる。
時を止めてしまうほど。
黒糖の生地とのゴールデンコンビ。
マロンの味が終焉したあと、それと気づかぬほどの自然さで引き継いでいく。
反発抜群のみずみずしい生地にマロンがまとわりついて溶けていく感じは忘れられないものになった。

チクテベーカリーのパンは心を打つ。
硬いパンはなるべく食べやすく。
やわらかいパンも体にいい材料を使い、心の奥深くまで響くようにと。
パンに込めた思いはきっと届く。(池田浩明)

チクテベーカリー 南大沢店
京王相模原線 南大沢駅
042-675-3585
11:30-18:30
月曜火曜休み

200(京王線) comments(0) trackbacks(0)
スーパーで買える小麦ヌーヴォー
今年の夏とれたばかりの小麦を挽きたてのフレッシュな状態で使う「とかち小麦ヌーヴォー」。
その小麦を使ったパンをスーパーでも買える。
北海道の製パンメーカーである日糧製パンが、ヌーヴォー小麦を使ったパンを発売しているのだ。

ヌーヴォー小麦のフランスパン(はるきらり、きたほなみ、キタノカオリ使用)。
まさか、袋パンを食べて小麦畑の風景を連想しようとは思わなかった。
突刺すほどの猛々しいアロマ。
限定された条件のなかで、ヌーヴォー小麦らしさを全力で表現しようという情熱の現れ。
ソフトななかにフランスパンらしい引き、北海道産小麦らしいもちもちもあって。
塩気が中身の甘さを引き出してもいる。

ヌーヴォー小麦のフルーツブレッド(ゆめちから、キタノカオリ、きたほなみ使用)。
表面にはスイートブール的な甘いコーティング。
噛みごたえがもっちり。
レーズンやオレンジピールドライチェリーなどなどが入るゴージャスぶり。
ラム酒のような香りもむんむんとするリッチな味わいの合間に、麦の香りを感じることができる。

北海道産小麦の普及を狙って、リスクを承知で投入した商品。
北海道の製パンメーカーだから北海道の小麦を使いたい、という郷土愛が原動力となっているのだろう。
大胆な試みをぜひ応援したい。
北海道内のコンビニエンスストア、スーパーで、11月30日出荷分まで販売とのこと。


小麦ヌーヴォー comments(0) trackbacks(0)
東日本大震災復興支援 第10回チャリティー製パン講習会のお知らせ
Gerard Mulot、ブルディガラのシェフを歴任した山院丙蝓頬シェフのライフワーク、東日本大震災復興支援の「チャリティー製パン講習会」が、11月に京都で開かれる。
第10回となる今回も、山院丙蝓砲気鵑呂犬瓠Zopf伊原靖友さん、Auvergne井上克哉さんというゴールデントリオが登壇。

そして、3人の豪華なスペシャルゲスト。
京都の焙煎家・小川珈琲の勝又貴司さんによる、パンと珈琲について。
京都で20以上の店舗を展開する志津屋の小林健吾さんが、ご当地パンである「京の黒豆パン」などを伝授。
そして、ドイツでお菓子のマイスターの資格を得た、FELDERCHEF田頭享さんがシュトーレンを教えるのも、クリスマスシーズンでもあり、とても楽しみ。

山院丙蝓砲気鵑蓮⇔α姐眦帖峇望のりんご」を使って、リンゴパンをお作りいただけるとのこと。
私(池田)も駆けつける予定だ。

1実行委員及び講師予定演目
勝又貴司氏(小川珈琲鷏企画開発課長) パンと珈琲について
小林健吾氏(鷏志津屋製パン部長)   くるみのパンコンプレ、大きく焼く京の黒豆パン
井上克哉氏(Auvergneオーナーシェフ) トルテのバリエーション、ブーブリク(ロシアの伝統パン)
伊原靖友氏(ZOPFオーナーシェフ )  あんマーブル、ベーマーバルトブロート
山(崎)豊氏(元Gerard Mulotシェフ) 陸前高田リンゴパン
試食のみ
田頭享氏(FELDERCHEFオーナーシェフ)シュトーレン
(2014年DLG(ドイツ農業協会)国際食品品質協議会主催コンテストお菓子部門金賞受賞商品)

2日時・場所
平成26年11月19日(水)10時〜16時30分(9時30分受付開始)
京都麻袋株式会社おかげの間
〒612-8457京都市伏見区中島宮ノ前町21番地
電話番号075−280−0033
※お車でのご来場はご遠慮ください。鉄道など公共交通機関のご利用をお願い申し上げます。

3会費
受講の方7,000円(お一人当たり)*義援金は5,000円とし、2,000円は運営経費
メディアの方2,000円に充当させていただきます。
*三陸りんごのデザート付き
4定員
40名※定員となり次第締切らせて頂きます。

5お申込方法
下記の項目をご記入の上、FAXにてお申込下さい。
※申込頂きました後、詳細(会場案内図等)をご連絡致します。
株式会社京都麻袋チャリティー製パン講習会 窓口行
FAX:075−280−0045

・フリガナ
・ご参加者名
・貴社名
・お役職(所属部署)
・貴社ご住所(郵便番号も)
・電話番号
・FAX番号
・シェフへのご質問など

6お申込締切
平成26年10月31日(金)


お問合せ先
株式会社京都麻袋TEL:075−280−0033
チャリティー製パン講習会窓口田中



お知らせ comments(0) trackbacks(0)
とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りinTOKYOレポート
9月28日に行われた「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin TOKYO」。
上の写真のような長い列ができるなどたくさんの方にご来場いただき、イベントは成功のうちに終了した。
長い間お待ちいただいたお客様には、心よりの感謝とお詫びを申し上げたい。
 
午前午後を通じて出店
・カタネベーカリー(東京)
・ヨシダベーカリー(東京)
・もあ 四季彩館(神奈川)
・365日(東京)
 
午前中販売した店
・テーラ・テール(愛知)
・パラオア(千葉)
・パンストック(福岡)
・パンデュース(大阪)
・ベッカライ・ビオブロート(兵庫)
・ブルージャム(福岡)
 
午後販売した店
・komorebi(東京)
・ブーランジェリーレカン(東京)
・シティベーカリー(東京)
・セテュヌ・ボンニデー(神奈川)
・ダンディゾン(東京)
・チクテベーカリー(東京)
・パーラー江古田(東京)
・ル・ルソール(東京)
・nukumuku(東京)

販売された商品の一部をご紹介する。

パーラー江古田ぶどうのスキャッチャータ。
ぷちぷち梱包材ばりの快感で、弾け飛ぶ果汁、かりかり破裂する種。
このワイン用メルローの甘さは天恵。
渋いほど焼き締めた麦の味はパーラースタイル。
皮の甘みの後味に浮かぶ穀物感。 

ブーランジュリーレカンのコーンブレッド。
ポタージュみたいにじっとり濃厚に溶けるとうもろこしのつぶつぶ。
もはや、もろこし色に生地まで侵犯されているのでは、と思っていると、猛烈な小麦の巻き返しに出会う。
その麦の味までが、コーンのように黄色い甘さをしているのだ。 

13時から特設ステージで開かれた「小麦でつながるトークショー」。
40人の方たちで客席は満員となり、1時間のあいだとても熱心に聴いていただいた。
東京のど真ん中で、小麦を育てる人・寺町智彦さんの肉声に触れられたのは意義のあることだった。
寺町さんはこんなにたくさんの人が自分の作った小麦を味わいにきてくれることに驚き、それを北海道に伝えると言って帰られた。
大きく焼いたカンパーニュを1個持って新幹線に飛び乗りやってきた、ル・シュクレクールの岩永歩シェフ。
素材を尊重することで、ガストロノミーの世界では当たり前だった水準にパンの世界も到達しようとしていることを教えてくれた。
小麦ヌーヴォーの提唱者であり、立案から運営まで関わった、365日の杉窪章匡シェフ。
すばらしい素材はまちがいなくパンをおいしくすると、いまをときめくこの新進気鋭のシェフは、高らかに宣言した。

トークショーで参加者に配られたパン。

ブール(フランス語で「地球」であり「丸いパン」の意)こそブーランジュリーのオリジンであることを折に触れ強調する。
ル・シュクレクール岩永さんが持ち込んだのは、まさに原点である、そのブールを切り分けた一片。
強い火が衝突したことを物語る黒ずんだ皮、たくさんふった粉。
焼き切ったゆえに濃厚な中身から豊潤に麦の「果汁」が滴り落ちた。
小麦という自然に還るこのイベントにふさわしく、小麦を作る人とパンを作る人が分けられていなかった、中世の田舎で焼かれていたパンをイメージしたのだと思った。

365日のクロックムッシュ。
パンとは食事の中に位置づけられてこそはじめて意味を持つという考えから、プレーンなパンではなく、これになった。
自家製ハムに、良質なチーズに、やさしいベシャメルソース。
嫌みもえぐみもなく、ただすばらしい甘さとなってそれらが溶け合う。
それらのハーモニーの中で、ヌーヴォー小麦の音楽はかき消されているか。
まったくそんなことはなかった。
小麦それ自体の甘さは、ハーモニーをさらなる高みへ押し上げていたのだから。 
小麦へのこだわりは食事全体を幸福なものに変えることを示していた。

終了後、近くの店で行われた打ち上げに、イベントに関わった多くのシェフが顔をそろえた。
みんな曇りのない笑顔をしていた。
夢のような光景。
私の大好きなパンを作る人たちが一同に会し、思いをひとつにしている!
あるパン職人はこのように教えてくれた。
「(エイジングされていない挽きたてなので)むずかしい小麦をパンにした苦労を共有しているから、みんなこんなに打ち解け合っているのですよ」

とれたて挽きたてのヌーヴォー小麦を全国に流通させるはじめての試み。
はじまる前は、普段の小麦以上の香りや甘さ、あるいは去年と異なる特徴が本当にあるのか、一抹の不安があった。
けれど、幕が開いてみると、どのパン職人からも賞賛の声しかあがらない。
特徴は、パンにもはっきりと表れた。
目覚しい甘さ。
ビビッドな穀物感。
ここで風味が尽きる、と思ったところから、繊細なうつくしい声で麦が歌う。
それはなぜなのか。
エイジングの期間によって空気に触れ、じょじょに損なわれていくはずの、風味の元となる物質が、そのまま残されているからなのだ。
つまり、畑の思いは私たちの元まで届けられた。
それは、十勝の製粉会社アグリシステムが、農家の苦労の結晶である麦の風味が少しでも損なわれないよう、心を配って、管理・製粉・流通を行ったことによる。

バトンは受け継がれていく。
農家、製粉会社からパン職人へと。
技術的にむずかしい粉、だけれどその特徴をなんとか表現しようと、職人たちは腕によりをかけた。
最後にバトンを受けた私たち消費者は、いつも以上に、それを大事に味わった。
バトンを受け継ぐことは、自分の前を走る走者の仕事に敬意を払うことになる。

パンにとって大事なことはなにか。
生産者が食べる人のことを思いやって育てた麦はこんなにもおいしい。
そして、生命力に満ちていることを、私たちは舌で、全身で感じ取ることができる。
小麦とは、つまりパンとは、とりもなおさず生命なのだ。
小麦生産者、製粉会社、パン屋、消費者。
すべての立場の人が垣根を越えて、顔を合わせ、手を取り合ったこのイベントの成功は、それを証明するものだ。

この新しいムーブメントを広げ、育てていきたい。
地元で育てた麦でパンを作る。
食の根本に帰るようなこの試みを、全国で地道に行っている人たちとつながっていきたい。
「小麦ヌーヴォー」は、その人たちを励まし、きっと後押しするものとなるだろう。

最後に。
イベントにきていただいた方、小麦を作ってくれた農家さん、製粉を行ったアグリシステム、流通に携わった方、パンを焼き、パンを売ってくれたパン屋の方々、そして無償のボランティアとしてお手伝いいただいた方。
本当にありがとうございました。
小麦ヌーヴォー comments(0) trackbacks(0)
B.B.B.Q
DSC_1435.JPG
角食ドーン!


DSC_1437.JPG
白パンドーン!


B.B.B.Q
ブレッド・バーベキュー


山梨の八ヶ岳近辺に別荘を持つ知人にバーベキューに誘われた。
知人はパンが大好きだから、自分の役目は美味しいパンを持っていくことだと即座に判断した。

炭火であぶるパンが美味しいことは知っていた。
3日目のパンを置いてみたら、焼きたてのパンみたく美味しくなって、腰を抜かしそうになったことがあるからだ。

だけど、どんなパンを持っていけばいいのか?
どこでパンを調達すればいいのか?
どんなパンでも美味しくなるはずだけど、だからといって、どんなパンでもってわけにもいかないような…

ちょっと迷ったので、ムッシュに聞いてみた。

「場所が八ヶ岳近くなら、迷わず山角ざんしょ。」

さんかく?

DSC_1452.JPG

あ!そうだった!
かつて横浜の菊名にあった山角さんが今は山梨県北杜市に移転したと
パンラボ2・18付けにあったっけ!

知人の別荘からもめちゃ近いじゃないか!!
炭火のマジックは二日目、三日目のパンでも劇的に蘇生させてくれるところだけど、
買ったその日に食べるのが一番おいしいに決まっている。




DSC_1424.JPG
ちょっと迷って、ぐるりと大旋回して、看板発見! ちょっと嬉しいひととき。
DSC_1423.JPG


DSC_1430.JPG

眺めているだけで目が眩む。存在感いっぱいのパンたち。

DSC_1432.JPG
DSC_1429.JPG

たくさんのパンが並んでいて、迷いに迷った。
だから一旦、頭を整理した。

A=B  B=C
=
A=C

うん、いろいろでいいじゃないか。全部おいしいんだもの。


いろいろ。
DSC_1433.JPG

手前の2つがパン・オ・ショコラ。
真ん中左がフォカッチャ・マリナーラ(トマト&オレガノ・にんにく)。
真ん中と真ん中右がカレーパン。

実際は、パンが焦げないように配置をいろいろ換えながら中身が温まるように調整した。
パン・オ・ショコラBBQは参加していたちびっ子たちに大人気だった。
中のチョコが炭火マジックによりいい感じにあたたまって一層おいしくさせたのだろう。
カレーパンBBQとフォカッチャBBQは大人に大人気。

DSC_1438.JPG
フォカッチャ・マリナーラにベーコン&ししとう乗せBBQ
フォカッチャはBBQにとても合うと思う。ふっくら感が尋常じゃない。
ましてやこれはトマトソースのフォカッチャ。ベーコン&ししとうに合わないわけがない。

DSC_1439.JPG
白パンにステーキ&ズッキーニ乗せBBQ
ビジュアル的にも野趣な趣きが出ててる気がする。これもまた絶妙の美味しさ。

DSC_1434.JPG
肉肉肉とパンパンパン。
(ひっくり返っているパンはロールパン。切込みを入れて、ソーセージを挟むと絶品だ)

BBQの主役はどうしたって肉だけど、今日はBBBQだぜ!ってんで、負けっちゃいられないぜ!ってんで、
パンのスペースを同等に確保!
いいぞ!パンたち! ちゃんと張り合えているぞ!

もちろん
「自分が食材すべてを焼きます、焼かせていただきます」と宣言し、ピットマスターにつかせてもらって、パンの領土を確保させてもらった。
パンを炭火であぶる旨さは、食べてもらってからでないと理解されにくい。でも一口食べると、その美味しさにみんないい顔になる。
だからまずはピットマスターになって、パン以外のバーベにも貢献する必要もある。そしてパンをこっそり、いや堂々と焼かせていただく。
幸い今回はみんなパン大好きだから、フリーにやらせてもらえた。ラッキー!


仕上げはデザート。

DSC_1441.JPG

シナモンロールBBQ
最後に火が弱くなったところで、シナモンロールを配置。
焦げないように、それでいてアイシングも少しだけとろけるようにしたいので、
蓋をしたりしつつ、温めてみた。


DSC_1443.JPG

シナモンの香りがプ〜〜〜ン。
うむ、なんか優雅だ。


何日か立って、ムッシュ(池田)と団欒。

B.B.B.Q……ブレッド・バーベキュー
P.B.Q… パンベキュー…
P.B.Q… パーベキュー

どれがいい?

「どれでもいいと思います」とムッシュ。

ところで、
山角さんのパンは大好評だったよ。

「それはよかったです。これから空気が澄んでくると、八ヶ岳がきれいに見えてきて、もっと風光明媚になってきます。むしろこれからがオススメです」

「バーベキューにパンは鉄板ですよね。せっかくの炭火は有効に使いたいですからね。
炭火の上に鉄板を敷いて、焼きそばを作るくらいなら、炭火にパンを置くべきでしょう」

炭火でパンを焼いて、別の場所で焼きそばを焼いて、その場で焼きそばパンを作ったら、
それはそれで美味しいはずで、焼きそばを否定するものではない。
ただスペースが少ない場合は断然パンを推奨したい。


まあパンラボですから、当然の着地っす。でも本当に美味しいですよ。(かし)



パンの漫画
 
- comments(7) trackbacks(0)
希望のりんごツアー 参加者を募集しています
10月25・26日に行われる希望のりんごツアーの参加者を、希望のりんご公式ホームページで募集しています。
りんごの収穫、船での広田遊覧ととれたてのホタテを食べる体験、仮設住宅での住民の方々とのバーベキュー、Zopf伊原店長の巻きパン、人気パン教室Happy Deliの梶晶子さんによるポリ袋パン教室など、盛りだくさんのメニューとなっております。
現地に行って、地元の方々と触れ合うことが、最大の復興支援です。
ご興味のある方は、ぜひご参加ください。
なお、空席はあと3、定員になり次第、締切となります。

希望のりんごfacebook→www.facebook.com/kibounoringo
- comments(0) trackbacks(0)
「小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」出品FILE10 パンストック
最先端のパンをユーザーフレンドリーなものへ落とし込む、未来志向の行列店。
福岡の雄パンストックが、「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」に満を持してパンを送り込む。

ヌーヴォー小麦は夏にとれたばかりの小麦を挽いたばかりのもの。
酸化によって失われることなく、繊細な部分まで残されたその風味は、平山哲生さんを揺さぶった。

「このキタノカオリはなんともいえない甘さがある。
かなりテンション上がりました。
キタノカオリT85、スムレラ、ゆめきらり、どれもきれいに上がりますし。
新麦っていままでマイナスのイメージ。
小麦は寝かせて使うものだと思ってました。
新麦だから、酸味が強かったりするんですけど、粉が甘いので、それもおいしさにつながる。
おいしさの懷が広かった感じです。
いろんな角度からのおいしさがあるんだってわかりました」

酸味、苦み、青さ。
新鮮な野菜ではそれらもまたおいしく感じられるのに、パンの世界ではそうしたファクターを負として排除してきた。
味わいや香りのエッジは心をえぐり、強烈な印象を与えるはずなのだ。

平山さんの小麦ヌーヴォーにかける意欲は並々ならぬものだ。
「ずっと試作して、冷蔵したり、吸水多くしたり、いろんなセッティングで試してみました。
結局シンプルに、2種類にしました」

・ルヴァン
・栗とナッツのパン

ヌーヴォー小麦から平山さんがふくらませたイメージは、中世の農村で作られていたような、自家製発酵種のパンだった。

「いろいろやって、やって、やったあと、普通の作り方に行き着きました。
ルヴァン(東京・代々木八幡にある日本で最初の自家製発酵種専門店)のような、真っ向勝負でいこうかな。
昔ながらの、ポワラーヌ(カンパーニュが名高いパリの名店)みたいなパン。
気泡ぼこぼこ空いてないけど、でも小麦の味がしておいしい。
吸水を上げたりしないで、原型的なものを作りたい。
逆にそっちのほうがおいしいんじゃないかな。
アンダーミキシング(標準的なこね方よりちょっと足りないぐらい)で粉の味わいを残したのは手ごねのイメージです。
昔はミキサーがなかったので、吸水を多くすることもできなかったはずですし。
でも、生地を置いとけばグルテンはつながる。
じわじわゆっくりと発酵させる。
小細工が入ってない小麦ですからね。
昔はエイジングもしないですぐ使ってたと思うんで」

福岡からパンを送るというハンデ。
それでも新麦の香りを感じさせたいと心を配る。

「焦げるぎりぎりまで焼いて、ぎゅっと締める。
窯伸びさせすぎないイメージ。
ナッツもグルテンを阻害してくれるので詰まった生地になる。
焼き固めると日持ちするんですよね。
しっかりと焼きこむと水が抜けにくいんですよ」

技でおいしさをキープさせる。
1週間もかけてパンを食べていたような中世の食文化を、最先端のテクノロジ−で再構築する。
それが「パンストック」(パンをストックする)のもともとのコンセプトでもある。
その通り、今春行われたパンコレというイベントでも、ルヴァン生地は際立ったクオリティを見せていた。

新しいテクノロジーやセオリーを覗き見、切り開く瞬間のぞくぞくするような快感。
それが、平山さんを飽くなきパンの探求に突き動かす。
小麦ヌーヴォーはそのトリガーになった。

「おいしさを見つける旅に出る。
いつもよく知っている町をうろうろしているんだけど、知らないところに行って、あっちに行ったらなにがある、こっちに行ったらなにがあるって、冒険してるような。
小麦のおいしさっていろいろあるんだな。
すごく勉強になりました」

小麦ヌーヴォー comments(0) trackbacks(0)
「小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」出品FILE09 ル・ルソール
9月28日、青山・国連大学前広場で開かれる「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」に参加の名店を連続で紹介しています。

国産小麦でバゲットやハード系を作る。
シャープな感覚でおいしい小麦とそうでないものを見分け、北海道、九州とあらゆる国産小麦を試作して特徴を手のうちに入れ、自分のイメージにもっとも合う配合と製法を見いだす。
皮の食感、中身の食感、口溶け、立ち上がりの香り、後味…。
あらゆるファクターを計算してブレンドを決める清水宣光シェフが、こう言ったときには驚きを抑えきれなかった。

「この週末から2週間、店に出すすべてのパンが小麦ヌーヴォーの粉になります。
ライ麦とスペルト小麦以外」

ヌーヴォー小麦と格闘し、あらゆるパンの配合を決め直す。
清水さんはそこまで腹を決めた。
今年のヌーヴォー小麦の評価はこういうものだ。

「悪くないです。
キタノカオリは気に入ってます。
いちばんはじめ、出始めに出会ったときいい印象をもってなかった。
内麦(国産小麦)は毎年特徴が変わります。
同じ品種でもちがうものになっていることがある。
タンパクが多い時期に出会うのか、ダレやすい時期に出会うのか。
出会ったタイミングだと思うんですよね。
生産者さんに出会って、この人の小麦をずっと使いつづけたいと思えば、ぶれてもずっと使いつづけることはあると思いますし」

パン職人にとってもっとも大事な小麦。
その出会いは一期一会である。
出会ったならば徹底的に付き合い、突き詰める。

「いちばんはじめに出会った小麦は春よ恋でした。
内麦のよさ、そういうところを見て、おいしいんだな。
キタノカオリはそのあとからでてきた小麦です。

清水シェフがブレンドの「土台」と呼ぶもの。
まず味・香りのベースとなる小麦を決める。
食感や口溶けのニュアンスはそこに他の小麦をプラスすることで、調整していく。
ル・ルソールの土台は長い間、春よ恋だった。
小麦ヌーヴォーの期間中(この週末から2週間)は、その土台をキタノカオリにする。

「例えばチャバタは、キタノカオリ3、ゆめきらり7(ゆめちから、はるきらり)。
僕はブレンドします。
キタノカオリで土台を作って、ゆめきらりでのばす。
北海道の粉は大きくわけて2つの方向があると思います。
キタノカオリ、春よ恋、はるゆたかは甘みがあるけれど詰まる傾向がある。
ゆめちから、はるきらりは伸びる(味はあっさり)傾向。
詰まるものに関しては水をたくさん入れてゆるませたり、ミキシングをしてふっくらさせることで口溶けがよくなる。
それと、ゆめきらりのような伸びる粉とブレンドしてあげることで、パンがふくらんで、食べやすくなります」

ミルクのような甘さと穀物感。
国産小麦のフランスパンの先端を快走するル・ルソールのパンがキタノカオリを得てどう変わるのか。
大注目だ。

ル・ルソールの「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」出品作
・パンブリエ(生クリームとバターを配合したパン)
・チャバタ
・スムレラ(石臼挽ききたほなみ)とキタノカオリのパン
・ピーカンナッツのパン
・ゆずとしょうがのショコラダマンド


小麦ヌーヴォー comments(0) trackbacks(0)
| 1/161 | >>