幸せのパン
2014.08.22 Friday 18:31
埼玉県幸手市にあるパン屋さん「cimai」。
サッカロマイセスセレシビエにも入っているお店です。
自分が初めて行ったのは「パンの漫画」に収録されている
「不思議なパン屋を巡る小旅行」の取材時。
桜が咲いている季節の昼下がり。
なんだかすごく居心地の良い店内の空気感、びっくりするほどおいしいパン。
大ファンになりました。
それ以来、国道4号バイパスを10分ほど外れるだけで辿り着けるということもあり
栃木の実家に帰る途中にたびたび寄るようになりました。
実家にお土産に持って行くのに最高なパンもたくさんあるので、
ここぞとばかりに、食べてみたいパンをどっさり買い込みます。
cimaiのパンを車に載せると、車の中が良い匂いになっちゃって大変お腹が空くので要注意です。
実家に帰った翌日の朝は、cimaiのパンが食卓を席巻します。
もちろん、お土産用のパンだけじゃありません。
買い食いパンも食べまくりです。
cimaiに寄ったら必ず食べるあんバター。
注文を受けてから中にあんことバターをはさんでくれます。
これがまた、春に食べても、夏に食べても(あんこが冷えていて美味しかった!)、
冬に食べても、絶品です。
噛むとクシュッとなるふわふわさとモチモチさが見事に同居しているコッペパンが土台となり、
甘さ控え目のおいしいあんこ、絶妙に温度管理されている板状のバターが
見事なマリアージュを奏でます。
このとっても美味しいコッペパン。
1歳半の娘に与えてみたら…。
鷲掴み!
のち……
丸かじり!!
なぜか真ん中にかじりつきました。
娘よ、なぜ真ん中に……食べづらいのに……。
大層気に入ったようで、ほとんど丸々一個食べ切っていました。
マフィンも食パンもコッペパンも美味しいですが、スコーンも最高です。
シンプルで素朴な味わいですが、ほんと〜に美味しい。
深い味わいというのでしょうか。
食感も最高で、幾重にも層になっている生地が口の中で
ホロホロと崩れていきます。
キッシュがある時間に運良くcimaiに行けたら、
キッシュもおすすめです。
この写真で美味しいだろうな…と想像した方、
その想像の5割増ぐらいで美味しいと思います。
いや、本当に。
野菜の汁がジューシーでジュワジュワ〜とくるんです。
店内で食べられるサンドイッチも食べてみました。
カリカリに焼いたカンパーニュに新鮮な野菜とチーズをはさんだシンプルなサンドイッチ。
カンパーニュの穴を埋めるように塗込められていたじゃがいものペーストが
全体をまとめあげまます。
身体の隅々まで栄養が行き渡るような気がする、しみじみ美味しいサンドイッチです。
cimaiの店内にはいっつもパンや酵母のとっても良い匂いと笑顔があふれています。
お店の人たちはいっつもニコニコしていますし。
池田さんも堀さんも、cimaiを語るときに「幸せ」という言葉を使いましたが、
家族を連れて実家に遊びに帰る途中に寄るというのも相まって、
cimaiのパンは自分の中でも「幸せのパン」として記憶されているのでした。
【ナカムラ】
『サッカロマイセスセレビシエ』(東京の200軒を巡る冒険の単行本』
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