5月24日(金)〜26日(日)まで東急ハンズ池袋店で開催される「パンコレ」。
現在まで参加決定のパン屋さん、パン雑貨など
全国のパン【朝10時から】:Zopf、ブラフベーカリー、グロワール、オ フルニル デュ ボワ、コウボパン小さじいち、宗像堂、たね、レオナイスブレッド
東京のパン【14時←14時半ごろから順次】:シニフィアン・シニフィエ、パン家のどん助、ルヴァン、ファミーユ代官山、ブーランジェリーシマ、カタネベーカリー、TOLO PAN TOKYO、VIRON、ル パン ドゥ ジョエル・ロブション、ソーセージスタイル流行、テコナベーグルワークス、ベーグルスタンダード、メゾンイチ、ドミニク・サブロン、プルクル、ブーランジェリー ロブ、ブーランジェリー ボヌール、レ・サンク・サンス
パン雑貨【終日】:彦坂木版工房、内田有美
※パンが売り切れる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
ブーランジェリー ボヌールは下町の商店街にあるパン屋。
フランスパン、食パンなどの日本のパン、ともに高いレベルにあります。
初代シェフ・デリアン・エマニュエル氏は、自家製酵母のカンパーニュで有名なパリの名店「ポワラーヌ」で修行をした、フランス人パン職人。
この店のシンボルであるパン・ボヌールを、ポワラーヌと同じ製法で作っているのをはじめ、この店のフランスパンは、気軽に買いやすい値段ながらフランス仕込みの技術と感性が息づいています。
(写真=鈴木静華)
そのボヌールが生まれ変わりつつあります。
パリの名店「ポワラーヌ」の隣で、ポワラーヌのカンパーニュを使ったタルティーヌを供する店「ラ・キュイジーヌ・ド・バー」をご存知でしょうか。
これに範を取って、三軒茶屋さかえ通り店にあるカフェ併設の店舗は、「タルティーヌ・バー」の機能を持つことになりました。
使用するカンパーニュ「パン・ボヌール」は、前述のようにポワラーヌと縁のある、デリアン・エマニュエル氏が作り上げたもの。
タルティーヌのレシピは、神楽坂で料理教室・会員制レストラン「
サロンピルゥファス」を主宰する、料理研究家の斉藤かすみ先生が監修をされました。
フランスが大好きなかすみ先生だけに、フレンチの手法や素材の組み合わせを応用し、華やかで、楽しいものになっています。
一例を挙げるなら、玉ねぎとパンツェッタ(豚バラ肉の塩漬け)のタルティーヌ。
意表を突いたオレンジのソースが絶妙に甘さを加えています。
さて、ブーランジェリー ボヌールが、同じ三軒茶屋にある「
エゾシカフェ」(
伝統肉協会)とコラボし、パンコレのために特別なパンを作ってくれます。
「野生のエゾ鹿のサンド」。
このエゾ鹿は北海道の森で捕えられたもの。
腕のいいハンターは急所を一撃で打ち抜くことができ、無駄な出血を防ぐので、いいコンディションのまま解体することができます。
このエゾ鹿肉にいやな臭みは驚くほどありません。
しかし野生の獣独特の肉味のインパクトは濃厚にあります。
これを斉藤かすみ先生がサンドイッチに仕立てました。
エゾ鹿肉のブロックをパン屋のオーブンでロースト、削ぎ切りします。
ソースはなんとチョコレートに、フォンドヴォーと味噌を加えたもの。
「甘いタレでいただく北京ダックに近い感覚」とかすみ先生は言います。
チョコレートソースのほの甘さと苦い香りは血の味わいのするこの鹿肉からうまみだけを取り出して、パンとつなぎます。
やわらかでリーンな食パン生地にくるみが混ぜ込まれているのは、エゾ鹿が北海道の森でくるみを食べていることに因むもの。
鹿肉に香ばしさを与えて化学変化を起こすとともに、チョコレートのソースにもナッツはよく合います。
赤ワインをご用意いただければ、満足のいくディナーにもなりうるでしょう。
その他、パン・ボヌールと、ブール・ド・ノア、クロワッサンもパンコレに出品です。
レ・サンク・サンスはブーランジェリー ボヌールと姉妹店。
同じくデリアン・エマニュエル氏が先頃までシェフを務めていました。
パリからそのまま持ってきたような青いファサード、黒板にはエマニュエル氏が、自ら書いた手書きのメニューが残っています。
ボヌールに比べ、フランスパンに特化した上級路線。
材料は国産小麦、テクニックは自家製酵母やポーリッシュなど手間のかかるフランス伝統の方法を用います。
パン・アンティークは1度オーブンで焼いた小麦を混ぜ込んだもの。
その比類ない香ばしさに驚いてください。
「こんがりパンだ パンクラブ」の会員さんの投票で人気1位となったパン・ロデヴ。
それから、エマニュエル氏が日本にきてはじめておいしさを知ったあんこをクロワッサンに入れたクロワッサンハリコに、セイグルレザン、セイグルフィグという2種類のパン・オ・フリュイも届きます。