パンの研究所「パンラボ」。
誌面では紹介しきれなかったパンのあれこれをご紹介します。
パンのことが知りたくて、でも何も知らない私たちのための、パンのレッスン。
「小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」出品FILE07 パーラー江古田
パーラー江古田でサンドイッチを食べる。
まちのパーラーでサルシッチャ(ソーセージ)を食べる。
シンプルに調理すればするほど、こんなにも野菜はおいしく、こんなにも肉はおいしい。
パーラーに行くたび、そのことを身に滲みて思う。

パーラー江古田と十勝小麦。
従来、「しらね」など長野県産小麦を基本に据えてきた原田浩次さんが、ヌーヴォー小麦と向かいあったらどんなパンができるのか。
それは実に興味深い。

「キタノカオリT85、スムレラ(石臼挽ききたほなみ)という石臼挽きの粉を使わせてもらいました。
おいしかったです。
新麦に切り替わるときはふくらみづらかったりするものだけど、そういう使いにくさもなく」

イタリアや山梨のぶどう畑に直接足を運ぶなど、原田さんは素材との出会いを大事にしてきた。
だから、「小麦ヌーヴォー」の意義を積極的に認めた上で、こう語る。

「新しいぶどうや新米って、新しいものの味がする。
じゃあ、新麦ってどうなんだろう。
新麦らしさをどうやってパンとして表現するかは、正直僕はまだ見いだせていません。
でも、新しい麦で作ることに意味があるんじゃないかな。
これからどうやってこのイベントを育てていくか。
すごくむずかしいと思うよ。
僕はいまちょうどいろんな粉を使って、小麦のことを再考している最中。
こういう機会を与えてもらえてよかったです」

では、パーラー江古田は「小麦ヌーヴォー」にどんなスタンスで取り組むのか。
「いまできることは、麦と同じく旬のものを入れてパンを作ること。
今回は楽しい具材でいこう。
季節感のある素材でパンを作るのはすごく新鮮でした」

旬の恵みを受けとり、収穫をよろこぶ。
「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」には、原田さんらしい楽しいパンが並ぶ。

・フランスパン(バゲット)

・とうもろこしのパン(ペッパー・コーン・チーズ)
「青森のとうもろこし『嶽きみ』というのを知り合いにもらいました。
標高が高くて寒暖の差が激しいところで育っているのですごく甘いんですよ」

・金時豆
「お客さんからリクエストがあったパン。
普段はぜんざい(沖縄のかき氷)にしている金時豆を入れる。
北海道産の金時豆だからいいかなと思って。
ぜんざいの煮汁で仕込むか、プレーンなフランスパン生地にするか、いま考えています」

・フォカッチャ
「普段出しているものですが、じゃがいもが練りこまれているので、北海道のイメージがあると思いました」

・ぶどうのスキャッチャータ
「薄くのばした生地の上に生のぶどうをのっけて。
お砂糖とオリーブオイルをかけて焼く。
ぶどうの種がぱちぱちはじけて、すっごいうまい。
ワイン用のぶどうの収穫がいまは旬。
ぶどう畑はよく足を運んでいるので、知り合いから分けてもらっています。
イタリアではこの季節だけ作られる旬の食べ物です」

スキャッチャータは個人的にすごく楽しみにしている。
小麦とぶどうの甘さが同時に香るとき、収穫の秋をきっと感じるはずだ。

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