パンの研究所「パンラボ」。
誌面では紹介しきれなかったパンのあれこれをご紹介します。
パンのことが知りたくて、でも何も知らない私たちのための、パンのレッスン。
第8回チャレンジドカップ 〜夢のパン・菓子コンテスト〜 レポート

12月9日、横浜市の国際フード専門学校で「第8回チャレンジドカップ 〜夢のパン・菓子コンテスト」決勝大会が開かれた。
全国から、パンやお菓子作りを通して障がいのある人たちを支援する事業所が応募、一次予選、二次予選を通過した17チームによって大賞が競われた。

 

パン部門

大賞 ななかまど(北海道白老郡) 道産粉田舎パン

 

銀賞 障がい者福祉サービス事業所 宝蓬館ベーカリーチーム 一関草木ハーブシュトーレン(写真は砂糖がけする前の状態のものです)

 

銅賞 ODAKO−BREAD(岩手県滝沢市) ブラックカンパーニュ

 

菓子部門

大賞 つどい工房・杜の風(山梨県北杜市) 山くるみマドレーヌ

 

銀賞 発酵食品 アスタ荏田(横浜市) みそ de シフォン

 

銅賞 ボンボンスマイル(沖縄県糸満市) パッションマンゴーロールケーキ

 

その他の受賞者の情報はこちら
http://kusizawa.blog14.fc2.com

 

金銀銅のメダルに輝いたパンについて。

 

銅賞に輝いたODAKO−BREADのブラックカンパーニュは、カンパーニュにココアパウダーを混ぜ込んだもの。
ココアとはちみつ、発酵種が意外なハーモニーを作りだす。

 

銀賞、宝蓬館の一関草木ハーブシュトーレンは、よもぎ、干し柿、干しナツメ、栗など、すべて一関でとれたものだけを使ったもの。
志の高いアイデアと新しい味わいは、和の食材によるシュトーレンの可能性を示した。

 

大賞の、ななかまど・道産粉田舎パン。北海道産小麦をもっと盛んにしたいとハルユタカを使用。
皮の香ばしさ、中身のもっちり感は小麦の特徴を表現。
サワー種のみで見事なボリュームを出し、パンとしての完成度が高かった。
奇をてらわない、毎日食べられる王道のパンに、審査員の評価が集まった。

 

パン部門審査委員長を務めた山本敬三シェフ(パンステージプロローグ)
「2年に1度、自分の心がピュアになれる日。
参加者のみんなががんばっているのを見て、自分もがんばろうと思います」

 

 

菓子部門審査委員長を務めた横溝春雄シェフ(リリエンベルグ)
「毎回レベルが上がってきています。
私たちプロが見ても参考になるレベルでした」

 

菓子部門審査員の中村逸平グランシェフ(ラ・テール洋菓子店)
「ミキサーががちゃがちゃいっているのに気づかないのはどうしたのかなと思ったら、耳の聴こえない人。
みんな障がいの程度がちがうのだから、審査員はそこを見ないといけない。
健常者にとって簡単なことでもすごく一生懸命。
車椅子の人でも一生懸命できることをやろうとしていたことに感銘を受けました。
そういう人に施設の人が我慢強く教えていることにも頭が下がります。
僕だったら、思わず手が出ちゃうよ」

 

ぱんぱかぱん(徳島県板野郡)の藍パンは、東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムをモチーフに、市松模様を藍入りのパンで作り出した。

利用者自らがこのアイデアを申し出て、チーム一丸でこの手間のかかる作業をやり遂げた。

 

「みんな緊張していたけど、みんなが声をかけあい、ミスにも気づくことができて、いつも以上によくできました」
ある施設の人の言葉である。
たくさんの人に見られながら仕事をすることは、特に障がいのある人にとって、健常者が想像する以上のプレッシャーを与えているはずだ。
それでも誰かに注目される=認められるという経験は、普段以上の力を参加者に与える。

 

作業を終えて戻ってきた参加者をハイタッチと拍手で迎えていた親御さんや友人たち。
彼らが今日どれだけがんばったかを痛いほどわかっているのだろう。
感動的な光景だった。

 

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