ダロワイヨ
2010.01.31 Sunday 00:00
ダロワイヨというとフランスでは高級な食料品店の代名詞である。
フランス人はケチな人が多くて、ダロワイヨと聞いただけで顔をしかめたりする。
たしかに他のパン屋より20%ぐらい高いけれど、おいしいのだから仕方がない。
パリのリュクサンブール公園の前に店があり、そこでパン・オ・ショコラとか買って、公園でピクニッケするのが最高である。
今日は荻窪のダロワイヨにいった。
これはバゲットかバタールのようだけどカンパーニュである。
ずんぐりむっくりな形にひかれた。
クープも控え目でごくシンプル。
家に帰って袋を開けたら香りがとてもなまめかしいのでくらっとした。
それで、思わず齧りついたら硬くて顎が痛くなった。
水分もそう多くない。
指でちぎりとろうとしてもなかなかちぎれない。
ほんのちょっとずつちょっとずつ、ちぎりちぎりして食べていった。
指の先ぐらいのほんの少しの部分からものすごく味がしみだしてくる。
もうどうしたんだというぐらいに濃厚である。
齧りついた私が無謀だったのであり、ちょっとずつ時間をかけて食べ進んでいくのが正解なのだろう。
皮はぱりぱりではなく、がさっとしている。
皮の部分の乾いた香りと、中身の部分の生っぽい小麦の香りのちがい方も、日本ではあまりないような感じだった。
とにかくおもしろい、いまの東京の主流とは少し離れたところにあるパンだった。(ぷ)