プチメックのいくつかのパン
2010.08.31 Tuesday 00:01
妻が新宿三丁目みやげにプチメックのパンを買ってきてくれた。
自分で買ったものではないので、名前や材料など詳細不明。
上はなにかのチーズのかかったブリオッシュ。
ブリオッシュは薄く、チーズは軽やか。
両者ともに軽い上にも軽く、歯を必要としないほど。
どんなパンにも、他のパン屋では決してないようなプチメックらしさが潜ませてある。
このパンでいえば、ここに酸味のあるチーズをあわせてきているということ。
砂糖が上にときどきかかっていて、オーブンの熱で溶け、キャラメリゼされている。
ときどきというのがいい。
ときどき甘く、ときどき酸っぱく。
下はアップルパイ。
りんごのコンポートがとれもうつくしく一枚一枚重ねられている様が、上にかかった半透明のりんごジャムを透かして見えている。
リンゴもパイ生地もとても薄い。
一息で噛み切れるほど。
実にオーソドックスな正統派のアップルパイが、テクスチャの統一によって、新しく、軽やかななにかに高められている。
天は二物を与えずといいながら、西山シェフは最上級のブーランジェの才と、最上級のパティシエの才を併せ持って生まれてきた人だ。
その情熱はいつも、地上の重力を離れること、軽やかであることを目指しているように思う。(ぷ)