パンの研究所「パンラボ」。
painlabo.com
パンのことが知りたくて、でも何も知らない私たちのための、パンのレッスン。
うら若き女性とスティック状パンの問題

蛍光灯が眩しいからって社内で麦わら帽子をかぶるのはいかがなものか。

という愚問は不要です。
キミジマさんは敏腕編集者なので、おそらく何をしても許されるのですね。
そういう会社なのですね(適当)。






うら若き女性であるところのキミジマさんがスティック状のパンを勢いよく食べたり、
時にはしげしげと見つめたりする姿を目の当たりにすると
多少怯んでしまう自分がいることは否めません。
それはキミジマさんがいくらうら若き女性だといっても、
人生経験値は自分よりもはるかに上でして、そこらへんの事情と自意識との関係に言及すれば
自ずと問題は見えてくると言いますか…(もごもご)。


「こういうクランチのアイスあるじゃん、あれぐらいおいしいですよ」とキミジマさん。

このパンは"チョコクランチ"(←これはわかる)と"スティック状"をウリにしているところがスゴい。
なぜなら若い女性って自意識過剰であるがゆえにスティック状のものはなるべく避けようとする。
しかもスナックスティックのようにクランチが付いていなければちぎっても食べられるけれど、
クランチはそれを許さない。


こういった一連の、自意識過剰ゆえの社会への抵抗みたいな部分を話せる人があまりいないので
仕事で忙しそうにしている同期のオバタさんに無理矢理話しかけてみたら思いもよらぬ真理を得た。

「たしかに、外で舌を出したくないってのはあるよね」


あぁもう凄い分かってるね。
若い女性ならではの視点、自意識過剰ならではの視点、さすが!!
同様にソフトクリームを食べたりするのも避けたいという話でまとまりました。
つまりこういうスティック状のパンを外(=会社含む)で食べられるかどうかで
自意識過剰さが分かるなと。

若い女性をターゲットにしてそうなコンビニパンなのに
結構こちらを試してくるような仕掛けが施されていてソソラれました。【D】


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(パンよ、スティック状であれ)


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シェ・リュイ
代官山カレーパン&代官山あんぱんという名作を持つシェ・リュイはケーキ屋さんでもある。
代官山でスイーツときたら敷居の高い感じがするが、入口付近にカレーパンを置いてくれたりととても入りやすく、またお腹もいっぱいになる。
スイーツ売場とパン売場がほぼ半々なのは意外と珍しいパターン。
そのせいか、パティシエ的発想のパンが多い。
例えば、代官山あんぱんがキューブ形なのがその顕著な例である。

焼き菓子がとても充実。
そういえば、この食べ物もパンとスイーツの境界線状にある。

ゴシックで「6」「5」「4」と食パンの枚数がシールで表示されていた。

イートイン用の席がある。
ドリンク一杯頼んでください的な細かい話はなしで、皿にのせて、水まで用意してくれる太っ腹。

ニシソワーズサンド。
つまり、ポテトサラダのサンドイッチだけれど、マヨネーズではなく、フランス風にオリーブオイルと粒のオリーブをきかせている。

フォカッチャ ハニーフロマージュ。
はちみつにクリームチーズという黄金パターン。
焼き色薄めであっさり味のフォカッチャが具ととても合っていた。

ショーウインドーにクリスマスがきていた。(ぷ)


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スパムが入っていた

3.jpg真ん中に一本のスパムが入っていた。形は直方体。


4.jpg初体験というものを大切に扱うひとと、そうでないひとがいる。


「初」を一生に一度しかない貴重なものと捉え、

思い出に残るよう丁重に演出することなども厭わず大変ポジティヴに考えるのが前者。

そうでなく、未だ「体験」をしていないことに焦点をあてて恥ずかしくなったり

惨めに思ったりして、一刻も早く「体験」を済ませてしまいたいと思うのが後者。


で私はというと、なんとかして体験を済ませてしまいたかったのである。

(さっさと、滞りなく、自然に、目立つことなく、慣れたような様子で)

辻ちゃんのブログとかを読んでいると、

"今日は家族と公園でピクニックしたよ〜スパムおにぎり(←お手製)おいしかったよお〜"

なんて出てきて「あ〜辻ちゃんはスパムを触ったこともあるし当然食べたことだってあるし海苔と白飯とのマリアージュだって知ってるんだ…」とショックを受けた。

スーパーマーケットで缶詰の棚に"SPAM"と表記された分厚い缶があると、

「あ〜〜スパムいるよ…」とスパムの存在感に圧倒されて動けなくなる。

手を伸ばせばすぐそこにあるのに、自ら買い物カゴの中に入れることは出来なかった。

高価なわけでも入手困難なわけでもないのに、

自分の中だけでどんどん特別度が高くなっていってしまって何か勢いをつけないと

食べられないものになっていたのは何故だかわからない。


だからこそ偶然入ったパン屋さんでスパムの入ったパンを見つけた際は

キタああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! よね。

会社で何かの作業をしながら雑な感じで(←ここ重要)食べた。

表面の粉の感じとか赤いものが何かとかを気にするべきだったのに

スパムを口にしているという興奮でスパム以外のことはほとんど覚えていない。

こういう味なんだーこういう食感なんだーへえーへえーへえー!!!!



体験を済ませた後、

少し冷静になってみたらシナモンの匂いがした。いい匂い。

しばらくそのままパン生地をスーハースーハー嗅いでいた。(←仕事しろ)【D】



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(初体験は何の味?)


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京都のコロッケパンはどろっと食べる?
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かしわで


SIZUYAのパンを今日も買った。

新幹線発射まであと20分で駅に着いたら、自分には志津屋しかない。

手前は初めての昔なつかしいコロッケパン、向こうが常用のペッパーカルネ。

京都人の定義する懐かしさとはなんぞや?
そんな気持ちで購入したコロッケパンだが懐かしいというより、口にドンピシャに合うコロッケパンだった。

コロッケと甘味の立ってる濃いめのソースとの絡み具合が自分好みだった。

ちょっとどろっとした感じのソースは関西圏の定番かもしれないけど、

京都人は王将より、天下一品ラーメンに誇りを感じてると京都人のグラサン師匠に聞いた直後だっただけにこのコロッケパンの味付けにも、天下一品と同じどろっと感があるのではと少し思った。

コロッケにまんべんなくソースがついてたのも気に入った。

ここも好みが分かれるところだろうけど、コロッケパンでは大切な箇所と思っており、だからどの方向からでも安心してたべられてよかった。

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東京カレーパンは顔で食べる
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かしわで


打ち合わせで東京駅に行った。

大丸がきれいになってることに今更気づいた。


あ、東京カレーパンがある。

と東京カレーパンを知らなかったのに知ってるかのようにリアクションしてしまった。

きっとコイディーの記事を読んだ直後だったから
変なリアクションになったのかもしれない。



気づいたら買っていた。

写真は手前がカレーパン辛口、後ろがトマトカレーパン辛口。

辛口だけど辛口好きには少し足りない辛さかもしれない。
そんな辛口。

でも昨日事情があって6時間30分も飲んでしまった自分にはちょうどいい辛さだった。

辛いけど甘い。
甘いけど辛い。

クワッ! でも甘味が!

顔で表現するなら千葉真一か。

ジャワカレーのあの顔だ。

トマトカレーパン辛口は
辛み酸味甘い
そんな調和。

これまた顔で表現するなら千葉真一!


クァーっ、旨い!


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カレーパンに合う飲み物

珈琲が合うらしい。

こんな缶珈琲ではなくて、
おそらくもっとちゃんと挽きたての粉をドリップした本格的なもののことだと思うけれど。


1.jpg覚えている方はあまりいないと思うが、
第12回パンラボ〜カレーパン〜で牛乳が合うという立場を示しながら誰からも共感を得られず
結果ひとりで飲乳したという展開があった。

少し訝しがりながら食べてみたら、
ブラック無糖を選んだことが幸いしたか、想像以上に合うのだった。
結構辛いカレーフィリングが入ったこのカレーパンには特に。
カレーパンを食べながらも口内からどんどんカレーパンの姿を消していくようなところが
良いですね。すっきりしていく。
そういえば牛乳の場合は、ずっと口内がカレーパンである。


よく使用済みの珈琲の粉を掃除に使ったりすることがありますけれど、
多分そういった効果(←曖昧)も働いているのかもしれないですね。
あとよくよく考えてみたら、喫茶店なら珈琲とカレーって超定番ですね。【D】


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(ひとりで飲乳)


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海老のぱん
無類のエビ好きのうちのむすめ。
むすめ語で、エビのごはん=天丼。エビのぱん=バインミー☆サンドイッチさん。

今日のお昼は焼きうどんと決めていたのに、エビのぱんがいいという要望でお天気雨降る中、久しぶりに行ってきました。

いつも牛焼肉や豚焼肉にも心惹かれながら、やっぱり「海老アボカドサンド」
外側はパリっと、なかはモチモチとしていてとにかくパンが美味しい。たっぷりのなますの味付けが絶妙で、なますだけで大量に食べたくなります。
いつもエビはむすめに全部もっていかれてしまいますが、、、

今度はむすめ用にハーフを頼んで、まるごとひとつを一人占めしてかぶりついてみたいと思います。

今日は思わぬ嬉しい交流もありました。
自分のお気に入りのパン屋さんが近くにあるってとても素敵なこと。
毎日の何気ない暮らしのなかでのささやかな楽しみ。

【ガォー妻】


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ル・ルソール

渋谷の喧噪から身を隠すように、けれどそこからわずか2駅しか離れない静かな住宅街に、ル・ルソールはある。
清水シェフはパリのメゾンカイザーで修業をし、日本のメゾンカイザーの立ち上げをした人であることは以前に述べた通り。
この店が東京の小さなパリであることは論を俟たないと思う。
かといって、新進気鋭のシェフが営むこれだけのレベルの店がパリにざらにあるかといえばまったくそんなことはなくて、足を棒にして歩いても、すばらしいガイドブックを持っていても、旅行者が辿り着けたとしたらそれは幸運のおかげである。

いいパン屋の近くにはいいピクニッケプレイスがあるという持論がまたも証明され、駒場野公園でピクニッケ。


「パンラボ」第1回にも登場したバゲット。
うつくしい流線型を先端から齧り進む体験は、すばらしい皮のカリカリから、皮&中身が織りなす、バゲットらしい硬さの中のやわらかさへとじょじょに至る道程である。
このバゲットのすばらしさはとにかく甘さ。
舌にも嗅覚にも届くその輝かしい甘さはメゾン・カイザーに似て、しかしもっと「魂が入っている」。
そして甘いだけではなく、自家製天然酵母だけの醸し出せる渋い香りもしっかりと入り混じっているのだ。


カンレミは、私の食事パン巡礼(というと大げさだけど)のメルクマールになりそうな衝撃を受けた。
上記バゲットの甘さに素朴さが合体している。
バゲットほど華やかではなく、もっと質実で、もっと内実のある、落ち着いた、食べ飽きない味わいが加わっている。
食感もパーフェクト。
皮のカリカリと、中身は規則正しく膨らんでいることを舌で、歯で、実感させるようなすばらしいクッションとしゃりしゃり感があって、そして時間とともに味わいを変化させより強く滲みださせるパンだけに感じることのできる、パンとコミュニケートしている実感がある。
カンレミとは、小麦の原種に近いものを復活させたフランスの希少な種であるらしい。
それを北海道の農家に特別に依頼して栽培してもらい使用しているとのこと。
確かに、内奥からでてくるような強さがこのパンにはある。

ル・ルソールの魅力は職人魂の炸裂する食事パンのおいしさだけでなく、素材の新しい出会い、ひらめきにもある。
それほど広くはない売場に食べてみたくなる新奇なパンがひしめいていて、食べつくすことがどうしてもできない。


ホワイトソースがたっぷりと塗られたタルティーヌ。
その上に、ネギ、チキンと青カビチーズ。
ネギと青カビとホワイトソースという味わいの強いもの同士が衝突して、しかし意想外にハーモニーを奏でている。
薄く切ったぱりぱりのチャバタのおいしさが下支えしている。


ショコラブランはベルギー産のホワイトチョコを使ったもの。
ブリオッシュ生地の驚くべきしっとり感と、その中に、存在感を消して、さりげなく潜ませたチョコレートはとても上品で、ホワイトチョコのあの脂っぽさがまるで感じられないのだ。
底部に焦がした砂糖で甘みをアクセントとして加えているのも心憎い巧みさだった。

それにしてもカンレミの、フランスの小麦が日本の土壌で根づき実らせるエピソードは、まるでこの店のあり方そのものを思わせる。
エリック・カイザーのDNAを引き継ぎ、単なるコピーをはるかに超えてクリエイティブで、またカイザーが決して作らないであろう、あんぱんなどのパンを作って和のパンの新しい可能性を実らせているからだ。(ぷ)


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永久保存版!! 藤乃木パン回顧録
1.jpg先日のプロジェ・ド・ランディ氏の日記を見て以来、藤乃木へ行きたくてしかたがなかった。
1年も前から何度となく話は聞いていたしパンも食べたことがあったけれど初めての訪問。
富士見台という街に降り立った時、少し気恥ずかしいような申し訳ないような気分になった。
友人の家に遊びに行ったら想定外の夕飯をごちそうになってしまった時の心境に似ている。

藤乃木とともに重ねてきた日々のない自分が感傷的になること自体おかしな話だが、
ここ数日、小出しにしていたパンはロンモチで藤乃木のパンであり(ぷ氏は早々と気付いていた)
今日への布石であったことは言うまでもない。


といってこの日記に何かがあるというわけではなくて、どちらかというと何も無い。
これまでの藤乃木との記録をただただまとめるのみである。
2009年7月19日 藤乃木ファンクラブ1
2009年7月27日 藤乃木ファンクラブ2
2009年8月2日 藤乃木ファンクラブ3
2009年8月11日 藤乃木ファンクラブ4
2009年8月26日 藤乃木ファンクラブ5
2010年2月13日 藤乃木ファンクラブ
2010年6月16日 第20回パンラボ〜コッペパン〜の風景
2010年7月21日 1/3+1/12×8=1 
2010年11月15日 藤乃木製パンとの500日

(時間がある方は最初から追って読んでいただければこの上なくうれしい)


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9.jpgあのジャムパンはこのドッグパンで作った。


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13.jpgあの三色パンも。


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携帯カメラにも新調したばかりのデジタル一眼レフカメラにも映らないものは
別の街に移り住むことになった誰かや
幾度となく店の前を通りつつも一度も食べることがなかった誰かや
今もなお日々のパンとして食べ続けている誰かの胸の内にあるとして。

食べログのランキングに無縁であってもいいから、
自分だけは満足している自分だけの藤乃木を持っていたいものです。【D】


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タカセ(豊島区ご当地パンへの道のり2)
東京には空がない、と智恵子が言ったのと幾分か似通った意味ではあったが、東京にはご当地パンがない、と以前書いた(亀戸味噌パンの記事)。
その認識の浅さを、早くも撤回しなくてはならない。
サンシャイン60の上にだって青空はあり、この広い東京には数えきれぬほどの通りや路地がひしめいているのだから、その道筋にしか知られぬパンがあって何の不思議もないのだ。

池袋の東口にいったことのある多くの人の目にタカセの看板は触れているはずである。
なにしろ東口をでたすぐ目の前にあるのだ。
新宿のタカノフルーツパーラー前や銀座和光前といったおなじみの場所と並んで、国土交通省による路線価の測定地点に選ばれていたほどだから。
そうしたところには必ず、新宿中村屋や銀座木村屋といった誰もが知るパン屋の本店が鎮座しているわけだが、それの池袋バージョンがタカセなのである。
ピンクや青のレトロな飾りケイに彩られたファンシーな看板にも、そういえばご当地パンの匂いがぷんぷんしていたわけだが、私はデパ地下のドンクやメゾンカイザーなどといったメジャーに目を奪われて、ついぞこの老舗と真剣に向き合うことがなかった。

迂闊だった。
私はすばらしい数々のご当地パンの前をいつもいつも素通りして、サンシャインに行っていたのだから。

カステ…スポンジカステラを甘いパンの中にはさみました。
ファンタジー…ふわふわの生地にフルーツ入りクリームをサンドしました。
カジノ…フルーツクリームとカスタードの2種類をパンで包みました。

以上が、陳列棚に貼られたパンの名称と説明なのであるが、ネーミングセンスも、他では決して目にできないような新しさやインパクトもすごい。
統一コンセプトについて考察するなら、「洋菓子への永遠のあこがれ」ということに尽きるか。
「え、こんな昼間から、ケーキ食べちゃっていいの?」的お得感というか。
百数十円の投資で、潤いのない日常が、洋菓子のあるゴージャスライフへと変貌するのである。

上の写真、及びもうひとつ上の写真がカステ。
カステラがパンの中に入っている。
カステラをおかずにパンを食べる。
カステラの甘み、卵とミルクの香りを頼りに、ふわふわの甘いパンを食べ進む。
あんこやクリームではなく、カステラが具。
私はこの味を読者のみなさんにお伝えしようと、あらゆる表現を探したが、「カステラを具にしてパンを食べる感じ」としかいいえない。
ひとつの側面をいえば、カステラが新しい翼を得た、であり、もうひとつの側面についていうなら、カステラが荷物を背負った、である。
チョコクリームが塗られたのと、アイシングの二種類がストライプになっていて(写真はハーフでメインは4本入り)、甘みに豪快さのあるアイシングのほうが私は好きだ。


上のパンのネーミングとして、ファンタジーほどすばらしいものを想像できない。
これを食べる体験は、まさしくファンタジーそのものだからだ。
ホイップクリームの中にシロップ漬けフルーツ。
レーズンや、リンゴや、その他…。
しかも、ひとりでは食べきれないほどの大きさ。
直径が、女の人の中指の先から手首までぐらいある。
パンに期待するゴージャスさや、カロリー摂取量をはるかに凌駕している。
ファンタジックなパッケージも永久保存したいぐらいの愛おしい気持ちになる。

店の人によると、ファンタジーやカジノは、3、40年も前から存在しているそうである。
店の前の道を少し歩いていったところには豊島岡というお嬢様高校があって、そこの売店でも売られているこれらのパンを、なつかしいといって買っていく元女子高生が多いとも。
地元民に長年愛される真性ご当地パンが、池袋駅前にあって人に知られぬ、灯台下暗しぶりよ。
(ぷ)


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