パンの研究所「パンラボ」。
painlabo.com
パンのことが知りたくて、でも何も知らない私たちのための、パンのレッスン。
バラパン
かしわで


お腹が空いたので、イズミというスーパーに駆け込んだ。

お腹が空いていたので、ガッツリ系のパンでも買おうと思って、パンコーナーを見ていたら、
見たことのないパンがあった。

バラパン。


DSC_0085.JPG

DSC_0084.JPG


上のバラパンは「なんぽうパン」が製造元。
下のバラパンは「木村家製パン」が製造元(木村屋ではなく木村家)。

なにやらただならぬ気配を察知した。

似たようなパッケージ。
似たようなバラ巻き(上が左巻き・下が右巻き)。
もしや! 本家と元祖か!? 
もしやバラ戦争?(勝手にテンションがあげる自分)

にしてもどちらも愛されて何十年感いっぱいのパッケージだ。
もうこれだけでノックダウン!
(テンション上がったり、ノックダウンされたり大忙しだ!)

パンラボで何度かこの手のパン特集をやったけれど、パッケージだけでテンションが上がってしまう傾向にある。

で、そのままどっちも購入。


DSC_0085.JPG

真ん中にクリームが見える。これがなんぽう。

DSC_0089.JPG

真ん中まで隙間なく巻いているのが木村家。



なんぽうのバラを紐解く。

DSC_0091.JPG


木村家のバラを紐解く。
DSC_0090.JPG

どちらもほぼ同じ形状。


味はみなさんの想像どおりです!

飲み物が欲しくなる系のパンに、
愛されて何十年系の白いクリーム。

期待の上も下も行かない、この場合における最高の味の着地!

一気に両方食べて、コーヒーがしこたま飲みたくなった。


パン・トリップ comments(0) trackbacks(0)
渡邊政子さんの新連載「主食はパン」
愛パン家、
渡邊政子さんの新連載「主食はパン」が
始まった信濃毎日新聞を頂きました。

政子さんの生まれ育った長野県の新聞での連載ということで、
政子さん自身も気合いが入ってましたが、
WAO!


想像以上に大きなスペース!

1回目(4月20日土曜日掲載)は
キャベツを使ったフランス・アルザス地方の郷土料理。
特別な食材も必要なく、
最近、俄然料理することが多いけれど、
パンと合わせる料理の引き出しが極端に少ない僕としては、
是非ためしてみたい一品。

長野はキャベツの産地ですし、
春キャベツがおいしい時期ですし、
季節感も感じられるレシピです。

「主食はパン」は
信濃毎日新聞で
毎月第三土曜日掲載です。

(ナカムラ)



お知らせ comments(2) trackbacks(0)
45才*パン子 
14日に45才という立派な大人になった。

ずいぶん前から大人なはず。

しかし実年齢ばかりが先行し、どうも中身が伴っていない気がする。


パンの会を一緒にやっていた秋山ちゃんも今月がお誕生日で、

彼女は何と4月12日/パンの日生まれで、

こんなにパンを愛している私はなんで12日に生まれなかったのかと思うこともあるが、

パンの日生まれで愛パン家やってるなんて出来過ぎた話のような気もするので、

二日遅れくらいがちょうどいいのかもしれない。


パンのプレゼントがいっぱい届くのかと思われがちだけど、

今までほとんどパンのお誕生日プレゼントをもらったことはない。

パンまわりのものは多く、今年のナイスチョイスプレゼントはコレ!



ブログで活躍してるかしわでさんから。


六花亭のマルセイバターサンドは好きで、

おみやげでいただいたりするとうれしくてバンザイ。

大事に大事にまさこスライスで食べていた(笑)


しかし、マルセイバターサンドの意味をよく考えたことはなく、

マルセイバターがあるとは知らなかった。

正式名は「マルセイバタ」?

きっとこのバターを使っているからマルセイバターサンドなんだ!


そして添えられているのはオシャレなバターナイフ。

バターナイフはかわいいのがあると自分でも買ってしまうキッチンアイテムで、

今やコレクションと言ってもいいほど集まっているが、

こんなスタイリッシュなものはマイコレクションにはない。

どちらかというとほっこり系が多い。


さすが男性目線のチョイスは違うなぁと感心した次第だ。


45才になっても

No Bread No Life.

おいしくたのしいパンライフを送ろうと思う。


◎ ○ ◎ まさこぱん ◎ ○ ◎



渡邉政子さん comments(2) trackbacks(0)
こんにちはパン工場 第一パン篇
第一パン(第一屋製パン)の漠然としたイメージとは、「おもしろい会社」というものだ。
ヤマザキ、そしてパスコの後塵を拝しているせいなのか、かえって突き抜けた商品が多い。
シールが入ったポケモンのシリーズだったり、でっかいパンのお得感だったり。
それらの商品はいったいどのように生まれてくるのだろう。
第一パンの小平工場を見学に行った。

最初に第一パンのプロフィールを営業企画部長の伊藤貴之さんから紹介していただく。
「PB(プライベートブランド)も入れて現在約350アイテムを作っています。
そのうち約20品が昔からある定番商品です。ファミリー向けの人気商品が多いので、コンビニよりスーパーで扱っていただいていることが多いですね」

第一パンの看板商品には次のようなものがある。

ひとくちつつみソーセージ
この安さで、ソーセージロールが7個食べられるというお得感。
ポイントはなんといってもオキハム(沖縄ハム)のソーセージのうまさ。
スモーク感、風味のくっきりとした強さで、パンをどんどん食べさせる。
「定価は200円ですが、店頭では特売で188円で売られることもあります」

アップルリング(写真はアップルリングミニ)
でかい。
このパンを見たすべての人の感想がおそらくこれだろう。
アップルパイ(中身はパンだけど)をホールで買うという、年に1度あるかないかの大イベントを誰もが日常にできる。
アイシングとりんごの酸味の相性。
大きく焼いたパンだけが持つ、しっとり感、口溶けのよさがすばらしい。
発売から26年のロングセラー。

小平工場長の津賀則久さんに製造ラインを案内していただく。
「第一パン最大の工場は金町工場で、そこには国内最大の蒸しパンラインもあります。
小平工場は細かいもの、手間のかかるものを作るラインです」
パン屋には大きくわけてリテールベーカリーと、ホールセールがある。
第一パンやヤマザキなどはホールセール(スーパーなどに卸して小売りされるためのパンを作るメーカーのこと)にあたる。
街のパン屋はリテールベーカリー(製造から販売まですべてその場で行う)と総称される。

「ミキシングはリテールベーカリーでは1回ですが、ホールセールでは2回に分けて行います。中種法ですね。
製品を水和させて、ソフトにし、日持ちもするようになります。
1回目は小麦粉の分量のうち70%を、水、イーストとミキシングし、発酵室で約2時間半置きます。
2回目のミキシングで残りの材料を入れます。
菓子パンはできあがるまでに約6時間、食パンは約8時間かかります」

第一パンのほとんどの商品は中種法で作られる。
中種法は、特に食パンなどのアイテムではリテールベーカリーでも行われている。
だから、「ホールセールはミキシング2回」とは、あくまで、作り方の大雑把なちがいをつかむためのイメージだと思っていただきたい。

縦にまわる巨大なミキサーでミキシングされた生地は、風呂桶かボートみたいな巨大な発酵ボックス(キャスターつき)に入れられ、発酵室へ運ばれる。
そこはサウナみたいな部屋で、あたたかく、湯気がもうもうと立ちこめて、カメラのレンズも曇った。

発酵を終えた生地は1個分に分割される。
パンは、すべての工程を通じてベルトコンベアで運ばれている。
ベルトコンベアが王様だと思った。
コンベアの速度がすべての工程を司る。
人間はそれを滞らせないよう、補助をする。
分割から次の工程に向かうまでの移動時間も計算されている。
「ベンチタイム」と呼ばれる、生地を休ませる時間。
生地はベルトコンベアの橋を登って作業通路を越えていく。

次に、別のラインで丸めの工程を見る。
機械とはなんと器用なのだろうか。
コンベアで運ばれる生地が、アクリルのような素材でできたひらひらした羽根みたいなもので、頭上から軽く押さえつけられると、くるくると回って、丸くなる。
おもしろいように、次々と丸められていく。
パン生地のダンス。
素人がパンを作るときいちばん最初の難関として立ちはだかるこの作業も、ちょっと原理を抑えれば機械で再現できる。
力学的に正しい動きは、なんとも気持ちいい。
ちょっと油断するといつまでも見つめてしまうほど、誘惑的な眺めなのだ。

つづいて、ロールパンの成形を見た。
丸められた生地が上から押し潰され、平べったくなる。
これがベルトコンベアで流れて、またひらひらの下を通過すると、そこに接触して、くるんと巻かれて、あっというまにロールパンの形になる。
まったく同じ形の生地が行列を作る。

惣菜パンを仕上げる作業。
「食パンは全自動化されていますが、菓子パンや惣菜パンのような、ひとつひとつ形がちがうものは、人の手で行います。
切れ目を入れる作業、ツヤだし、ケチャップをかける作業、すべて手作業です」

焼成前の生地が数人の間をベルトコンベアによって移動する。
一人が一つの作業を受け持ち、全員のあいだを移動すると、仕上げは完了。
この間、10秒程度だろうか。
一人の人は黙々と同じことをするだけ。
リテールベーカリーでは、仕上げの作業を一人で行っている。
同じ作業だが、圧倒的にこっちのほうが速い。
ベルトコンベアと分業の力はものすごいものだ。
それにしても、工場とはいいながら、なんと人海戦術が多いことか。
パンを作ることの大変さは、個人店でもホールセールでも、根本的な部分で変わらない。
どんなパンも心して食べなくてはならない。

焼成はトンネルオーブンで行う。
ベルトコンベア上の生地がトンネルのようなオーブンを十数分かけて通り抜けるうちに、さきほど仕上げが行われていたパンが焼き上がって出てくる。
焼きたてのパンの美しさ。
光沢を帯び、蒸気と熱気によって、やんわりとまわりの風景を歪めている。
誰かの手でオーブンから取り上げられるわけではなく、勝手に出てきて無言で行進する。
ベルトコンベアがカーブをまわりこむと、冷却時間をとるため、工場の高い天井に向かって、パンたちはまた坂を上っていった。

製品ができれば、そのあとは包装。
「包装機への投入や製品の箱詰め作業の大部分は人の手で行っています。」
成型や焼成に人が多くいるのと同じく、包装でも人手がかかっているのは、意外なことだった。

見学のあと、再び伊藤営業企画部長に説明を受ける。
いまデフレの影響を受けて、パンの価格は下がってきている。
100円の食パンはどのようにして可能となるのか。

「スーパーさんは集客や競合店対策のため、パンメーカーに価格を下げるよう言ってくることもあります。
パンメーカーはどうするかというと、製造工程や原材料を見直して安くする工夫をします。時には原材料メーカー、油脂メーカー、製粉会社と協力して行うこともあります。
数量が増えればコストを抑えることができますから、商品毎に価格弾力性を見て判断することもあります。
最近は低価格帯のPBが増えていることも影響しています。
特に食パン。
菓子パンは100円、120円というところで収まっていますが、今は食パンの値下げ競争が激しく、(シェアトップのパスコ)「超熟」でさえ安く売られているのをよく目にします。

メーカーは原材料の見直しやリニューアルを頻繁に行う等、企業努力で対応するのですが、アイテム数を減らすことで合理化し、コストを下げることもその一つとなります。
ただし小麦粉他原材料の価格やエネルギーコストの上昇により、価格や商品規格を見直す場合もあります」

食パンの値段が下がることは、消費者にとっていいことばかりとはいえない。
経済においては、あらゆる商品の価格が連関している。
合理化によって、社員の給与が下がれば、経済全体の消費意欲が衰える。
原材料の価格が下がっても同じことである。
ホールセールのパンが安くなれば、リテールベーカリーのパンも値下げを迫られるし、価格差が大きくなれば売れなくなる。
値段を下げるために、パン業界全体が、原料の質を下げるか、手間ひまを省く方向へと進むだろう。
あるいは、従業員の給料を下げるか。
そうすれば、パン職人のなり手が、いま以上に少なくなる。
食パンの値下げ競争がパン文化の衰退につながることは、十分に予測されうる。
パンを安く買うことのコストは、近い将来、別の形で支払わなければならなくなるかもしれない。

商品開発部の手塚勝久さんに、新商品が生まれるまでの流れを教えていただいた。
「新しい企画が商品になるのは半年後です。
20か30ぐらいアイデアを出して、1ヶ月ぐらい企画部署で揉む。
どうしても消費者の方の声、お得意様の声は反映させたいと思っています。
営業に新企画を提案するのは、発売の4ヶ月前です。
『ここを改良して欲しい』『この値段じゃ売れない』とか、意見の交換をする。
それから、役員はじめ幹部の承認を得て、商品化が決定します。
そこから包材(パッケージ)の制作が動き出す。
2ヶ月半か3ヶ月前にはもう営業活動を始めるので、半年前から開発を始めないと。
包材がすでにある状態で得意先への提案をした方が、よりよいですし」

パンの新製品競争は激烈なものだ。
たとえば、ヤマザキは年間に1万もの新商品を発売する。
新しいパンを作っても、売り場がなければ、決して売れることはない。
新製品の競争とは、詰まるところ、どうやって棚を確保するかの競争である。

「スーパーに行ってパンを売っている棚を見てもらうとわかると思いますが、よく見ると場所って決まっているんですね。
キャラクターのコーナーがあり、食パン、ロールパン、菓子パンが1/3から半分。
2〜3割が新商品のコーナーになっている。
定番品は変わりにくく、それを新商品がひっくり返すのは簡単ではありません」
ヤマザキの「ダブルソフト」「ランチパック」、パスコの「超熟」…。
どこのスーパー・コンビニでも必ず置かれる定番商品がある。
無名の、無数に生まれてくる新製品のひとつが、消費者の信認を勝ち得て、限られた棚の中で定番品にとって代わるのは、並大抵ではない。
第一パンはそのようなヒット商品を実際に生んでいるのだろうか。

「最近ではコッペパンの成功事例があります。
どうやって定番のロングセラーをひっくり返すか。
スーパーの担当の方に『食べてください』とお願いして、試食していただく。
他メーカーのものとうちのものを食べ比べてもらう。
そこで『これいいじゃない』と思ってもらって、商品説明をする。
なかなか簡単じゃないです。持っていく個数も増やしました。
バイヤーさんの分だけではなく、同僚の女の子や奥さんにも食べてもらう。
バイヤーさんがこんなのどうかなと思っていても、奥さんが『これおいしい』と言ってくれたら、考えが変わるかもしれない」

スーパーのバイヤーに売り込むときと同様のテイスティングをさせていただいた。
第一パン、ヤマザキ、フジパン、3つのコッペパンが並べられる。
私の印象では、香ばしさが際立っているのはフジパン、しっとり感と口溶けよさをうまく表現しているのが第一パンだった。

「うちのコッペは、生地のやわらかさに特徴があります。
また、マーガリンをホイップして使っています。
だから口溶けよく、甘さがべとつかずに感じられます」

ホイップクリームはさわやかで、小倉あんをまろやかにしていたし、パン生地にも滲みこんで、よりしっとりと感じさせるのにも役立っている。
では、ヤマザキのコッペパンが劣るのかといえばそうではなく、何度も食べ、舌になじんだもののよさがあるのだった。
記憶とは、知らず知らずのうちに、嗜好に作用し、行動に影響を与える。
たとえ、第一パンのコッペがおいしいと一度判定を下したとしても、やっぱりヤマザキが食べたいとなるかもしれない。
定番の強さをまざまざと知った。

もう一つの事例。
圧倒的なシェアを誇る木村屋のむしケーキに、「スイートポテト蒸し」が割って入ったのだ。
「スイートポテト蒸しはヒット商品になりました。
あたためるとおいしいというのが売りです。
トースターをいっしょに持っていって、トーストしたものをバイヤーさんに食べていただいたり、お客さんの声を紹介したり。
地道な積み重ねで、好調な売れ行きが継続しています。
新しい商品で定番をひっくり返したというのは、(他社でも)ほとんど聞きません。
むしろ同じ蒸しパンでもちょっと異なるものを世の中に出す。
売れると真似られるという心配もあります。
ですが、スイートポテト蒸しぐらい定着するとなかなか真似られない。
量が出るので、価格競争にも勝つことができる。
いまは、そういう地位の商品を多く育てることが大切になっていますね」

一時は毎日食べていたぐらい、木村屋のむしケーキに私は執着していた。
スイートポテト蒸しには、それ以来のインパクトがあった。
たしかに、蒸しケーキとスイートポテトは、ほっこり感において、まったく同方向の甘さなのである。
さっと溶け、舌に滲みる点においても。
どこからが蒸しパンでどこからがスイートポテトなのかわからないほどに一致して、しかも甘さの幅を広げている。

「スイートポテト蒸しは、夏場は冷やしてもおいしくお召し上がりいただけます。
(蒸しパンだから)グルテンがあるわけじゃないので、冷蔵庫に入れても劣化しません。
夏は冷やして、冬はトーストで。
このアイデアは我々が考えたんじゃなく、ブログで書いてくれたのがはじめでした。
営業マンがそれを見て、こうしたらおいしいとスーパーさんに提案したら、どんと売れた。
ブロガーの方の力です」

売れるパンには理由がある。
どこかで味覚の本質につながっていなければ、多くの人たちの支持を得ることはできない。
「世間」という集合無意識に商品をぶつけ、リアクションをキャッチアップし、商品企画や営業にフィードバックする。
億という資本、万というアイテム数を費やして行われるパンの競争は、壮大な味覚の実験だといえる。
- comments(4) trackbacks(0)
急告! 東急ハンズで「パンコレ」やります!
IMG_1285.jpg
twitterなどで小出しにしているので、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、東急ハンズ池袋店で5月24日(金)・25(土)・26日(日)の3日間、「パンコレ」をやります。
謎の新刊『サッカロマイセスセレビシエ』の発売を記念したパンイベントです。

現在までに決まった内容を取り急ぎお伝えします。
1 午前中から昼すぎまでは全国の名店から直送されたパンが販売されるらしい
2 昼すぎから閉店までは、東京の名店から届けられたパンが売られるという
3 2のパンは、「バゲット」「食パン」「クロワッサン」「カンパーニュ」「メロンパン」「あんぱん」「クリームパン」「リュスティック」「デニッシュ」「ベーグル」「セーグル」「ブリオッシュ」「チョコレート」などとジャンル別に数店舗ずつ並べられるので、誰でも『パンラボ』ができるそうな。
4 このイベントでしか買えないオリジナルパンあり。それはパンの名店+他ジャンルの名店のコラボによって作られる方向
5 パングッズ(このイベントのためのオリジナル含む)も販売の予定
6 オリジナルキャラクター「クロックムッシュ氏」を堀道広さんが書き下ろしと聞く
7 パンラボ主宰池田浩明氏が朝から晩まで張りつきで陣頭指揮&みなさまにご挨拶&『サッカロマイセスセレビシエ』手売りをしたい、と珍しくやる気だけは見せている

すべてが奥歯にもののはさまったような言い方でたいへん恐縮ですが、内容は決定次第順次、パンラボblogで発表するつもりではいます。
みなさまお誘い合わせの上、お越しいただけるととってもうれしいです!(ここだけは確信に満ちて)

(池田浩明)

実施概要
5月24日(金)・25(土)・26日(日)
@東急ハンズ池袋店1Fイベントスペース

パンコレ comments(2) trackbacks(0)
パンオショコラと誠実さ
(陸前高田市米崎小学校)

いまコニカミノルタプラザで開かれている、安田菜津紀・佐藤慧・渋谷敦志写真展「舫 ファインダー越しの3.11」を見た。
会場で行われたトークショーに、「以心伝心バスツアー パン屋さんと行く陸前高田」でお世話になる、米崎小学校仮設住宅の自治会長・佐藤一男さんが出演したからでもある。
米崎小学校にはいつ行っても、どの仮設住宅にもましてたくさんの人たちの笑顔が弾けている。
バーベキューなどという楽しい催しができるのも佐藤さんのリーダーシップに負うところが大きい。

もうひとり知っている顔を、写真の中に見つけた。
漁をしているのが菅野修一さんで、バスツアーでも宿泊させてもらう予定の、民宿志田の主人である。
菅野さんの生き方。
地震の混乱の中、生活の糧である船を守るために、たったひとり沖へ向い、津波の影響をやりすごした。
そのあとも荒波で帰港できず、24時間にわたって海の上をさまよいつづけていたという。
家族の安否を心配しながら。
その時間のことを菅野さんはこう表現した。
「1分を1時間のように感じた」
民宿志田では菅野さんの獲った魚介を食べ、また菅野さん自身とも話をする機会があるだろう。

「舫 ファインダー越しの3.11」は誠実な写真展だった。
安田菜津紀さん、佐藤慧さん、渋谷敦志さんは地震直後から現地で写真を撮りつづけている。
菅野さん、津波の日の記憶と現在に線を引ききれない少女、瓦礫の中で遺体を捜索しつづける消防団員。
それぞれの写真家がひとりの人物に焦点をあて、作品を構成している。
それがなぜなのか見ているうちにわかった。
被害の痛ましさを現地で目にしたとき、それを漠然とした大災害として見ず、ひとりひとりの死であるという厳粛な事実と誠実に向き合ったのではないか。
ニュース写真とはまったくちがう手触りのある作品で、足を運ぶ価値が十分にある。

笑いだしたくなるぐらい楽しいパンも、その外見とは裏腹に誠実さから作られるほかはない。
あまりにも軽くてふわふわと飛んでいきそうな、パンの風船。
それが、吉祥寺と西荻窪のあいだ、東京女子大の前にあるアテスウェイといパティスリーのパンオショコラである。
向こうが透けるほどの皮の薄さ、繊細さ。
中身もろとも瞬殺でしゅわしゅわ溶ける。
だから、ご本尊のバトンショコラの存在が際立つ。
ゆっくりととろけたあとの果てしない余韻の中で、もはや消え去ったバターとチョコの風味と風味がすばらしいマリアージュを遂げる。

- comments(0) trackbacks(0)
サッカロかサッカロマイセスか。


IMG_1283.jpg




特に理由もなく東中野駅のアトレの3階にあるブックス東京堂へ行った。

エレベーターを降りて、すぐに異質な気配が漂うのがわかった。
視界にドーン!
アックス系の書籍がドーン!
さらに視界にドーン!
堀さんじゃないか!!
プチサプライズ!


DSC_0007.JPG


ブックス東京堂・東中野ではアックス展が開かれていた。
そこに堀画伯も参加していたのだけれど、
嬉しかったのはそこにパンラボも展示されていたこと。

うむ!いい存在感だ!
アックスの個性派ツワモノどもに負けてない!


もちろん、
堀画伯の超有名面白漫画の
耳かき職人Samuel(サミュエル)を購入!!


IMG_1280.jpg 


しかもサイン付き! 超ラッキー!!


IMG_1281.jpg


え? サイン本なんていつでももらえるのでは?

そういう問題じゃない!

これは出会いだ! 
ラッキーカード付きに出会えたってことだ!


にしても、堀さんのイラストはほんとうに息吹いているなぁ〜〜〜〜!!!

本屋で息吹いてない堀さん画に出会ったことがない。

下は東急ハンズ池袋店で開催されるパンラボ×東急ハンズコラボイベントの「パンコレ」用のイラストのラフカットや
池田浩明最新刊「サッカロマイセスセレビシエ」用のイラストや題字のラフカット。


IMG_1285.jpg

あえて遠くから撮影してるけど、息吹いてるでしょ。

東急ハンズのイベントは5月24〜26日の3日間です。
サッカロマイセスセレビシエは5月22日発売です。


ちなみに今、ブックス東京堂・東中野でアックス系の本を買うと、
特性ブックカバーがもらえます。
一番上の写真がそれです。
近藤ようこさんのカバーです。
堀さんのカバーがなかったので近藤さんのをもらいました。


kasiwade
- comments(0) trackbacks(0)
夢のホットドッグ
いま出てる「dancyu」5月号の「夢のホットドッグ研究室」にご協力させていただいた。
世界中のソーセージを手作りするレストラン「ソーセージスタイル流行 hayari」の村上武士さんとともに理想のホットドッグを作るという企画。
計6種類のホットドッグを作っていて、詳しくは「dancyu」を読んでいただきたいが、誌面にご紹介できなかったことを書きたい。

6種類の組み合わせに至るまでには、試行錯誤があった。
まず、いろいろなところでパンを買ってくるところからはじめている。
ドッグパン、食パン、ドイツパン、チャバタ、セーグル、コンプレ、ブリオッシュ、クロワッサン、バゲット…。

誌面ではあらゆる読者の方に実践していただけるように、どこの店のパンかはあまり載っていない。
「夢のホットドッグ」なので、実は現場では「この店の」というところまでこだわっていた。

最初にやってみたかった夢は、ブータンノワールのホットドッグを食べてみたいというもの。
ブータンノワールといえば、ビストロとかに行かないと食べられない、豚の血液を材料にしたフランスの黒いソーセージのことである。
ナイフトフォークでしずしずと食べるものを、パンにはさんでがぶりと食いつくのは、なんとも贅沢ではないか!

ブータンノワールに合わせられたパンは、ブリオッシュ。
ブリオッシュといえば甘いパン=おやつという固定観念があるが、料理にも使われる。
フランスにはフランス。
血の香りを甘さによって妙なるものへと昇華させる。

レフェクトワールの、マフィンのように型で焼いたおもしろい形のブリオッシュに、ブータンノワールを貫通させたところ。
村上さんがドリルを取り出して、パンにトンネルを開けはじめたので驚いた。

これは誌面に載っている完成バージョン。
レフェクトワールのホットドッグはブリオッシュでホットドッグを作り、シュークルートに、カシスマスタードという、西山逸成さんらしいフレンチな組み合わせで供されている。
「ソーセージスタイル流行」の村上さんは、レフェクトワールまで食べにいって唸り、このドッグパン専用の長さ・太さのブータンノワールを作った!
白いソースのように見えるものは、ブータンノワールに定番のつけあわせ「じゃがいものピュレ」。
さすが西山さん、この写真を見ただけでじゃがいもと看破していた。

アンドゥイエットという、豚の内蔵などを使った、フランスのソーセージ。
これにはクロワッサンが驚くほどぴったりだった。
ブータンノワールしかりだが、ホルモンのおいしさというのは、野性である。
普段の味覚の中でよけて通っているものに、新しい魅力を発見する食べ物だ。
野性は暴発する。
とびきりおいしくもなるし、的から飛びだしてしまう危険性もはらむ。
そのぎりぎり感があるから、はらわたをつかまれ、はまってしまう。
そこで、ル パン ドゥ ジョエル・ロブションのクロワッサンなのである。
あの甘く、おだやかな、すばらしいバター感は、野性を手なずけ、めくるめくものに変えた。

誌面には、家の近所で買える普通の食パンで絶品ホットドッグを簡単に作る方法や、超王道のホットドッグを作るためにこれぞと選んだパンが意外な素材から作られていたりが載っているので、興味のある方はご覧いただきたい。

また、これらの「夢のホットドッグ」をみなさんにも食べていただける機会を考えている。
正式に決まり次第、ここで発表する。

衝撃的に食べ物と出会うことで、味覚の視野が一気に広がることがある。
「ソーセージスタイル流行」はそういう店だった。
ていねいに手作りし、添加物を使わず、肉本来の力によって味を出し、結着させる。
温度管理を徹底し、肉の味わいを損ねず、熟成させる。
するとソーセージはこんなに繊細な世界を見せてくれる。
パン好きにもたまらない店だ。
毎朝、店のオーブンでチャバタを焼いている。
自家製のソーセージには、自家製のパンがよく合っていた。
お客さんをよろこばせるために惜しまずかけられたひと手間。
村上さんはすばらしい情熱を持っている料理人だった。

- comments(3) trackbacks(0)
神楽坂、亀井堂のクリームパン。

おいしいパン屋さんがたくさんある神楽坂。


製版所があるのでたまに行くんですが、

その途中にどうしても亀井堂の

エメラルドグリーンのトビラの前を通るわけで…。


酒はそこそこ、タバコはやらぬが、甘いものだきゃやめられない。


そんな自分にとっては最高のクリームパンがあるこのエメラルドグリーンの扉の前を

素通りできるわきゃない。


ズシリとした重みのあるカスタードのクリーム(大♡好♡物♡)。

このズッシリ感に心ときめく男37歳、育ち盛り(横に)。

マジメにジム行かないと…。


さて、このクリームパンはハッキリ言ってパンの方がおまけです。

パンと具の関係というよりシュークリームのシューとクリームの関係に

近いんじゃないかと。


デデデデーン!



あまりにたゆんたゆんにクリームが入っているため

お店でお盆に乗せる時にはヘラを使います。

トングでは破れちゃう可能性があるんでしょうね。


甘党すぎて、かなり甘めなモノでもペロリといけちゃうクチなので客観評価が難しいですが、
たくさん食べてもしつこさがない大変おいしいカスタードです。まいう〜です。

水分のあるカスタードクリームをたゆんたゆんにたくさん入れるため、

パンはあえて水分の少ないものにしている感じ。


亀井堂は栗あんぱんもオキニなんですが、

それをお盆に乗っけるのはかろうじてこらえました(ひとえに罪悪感から)。


近所にあったら、終わるな……。


【ナカムラ】





ナカムラ comments(2) trackbacks(0)
「以心伝心バスツアー パン屋さんと行く陸前高田」参加者募集
これまで「パンを届ける」という活動、あるいはバーベキューで、
何度も訪れた陸前高田を、「新しいふるさと」だと思うようになった。
陸前高田に知り合いが増えていくとともに、
顔を見ると「なつかしい」と感じるようになった。
うつくしい海、海産物、りんごの木。
こんなふるさとがあったらいいと、心のどこかで思っていたような場所だった。

津波の被害に遭ったある漁師さんに、私はこう言われたことがある。


「ものがほしいわけじゃない。
ほしいのは心。
心のつながりがほしい」


もはや食べられない人がいるわけではない。
だが、復興の歩みはたしかではなく、津波がえぐった町や自然は依然として空白のままだ。
心をつないでいくこと。
それは心のささえとなるとともに、新しい経済活動をも生む。
3.11以前より、もっともっとたくさんの心のつながりを被災地と結んでいけば、復興は成し遂げられるはずだ。


新しいふるさとを作ろう。
これまでの活動により多くの方が参加していただけるよう、「以心伝心バスツアー」を企画しました。
一般の方からツアー参加者を募集。
東京からバスで現地まで行き、泊まる場所や食事も予定に組み込まれているので、気軽に参加いただくことができます。
仮設住宅にお住まいの方、りんご農家さんはじめ、多くの方との交流の機会であり、またパン屋さんやツアー参加者同士の交流の場でもあります。

<主な旅程>

5月10日(金)23時 東京駅出発

5月11日(土) りんご農家さんにてりんごの花摘みの手伝い
地元のお菓子「がんづき」料理教室
ホテル丸森または民宿志田に宿泊(地魚の夕食つき)

5月12日(日) 米崎小学校仮設住宅にて地元のみなさんとバーベキュー&巻きパン作り
20時ごろ東京駅帰着予定

定員:40名

・りんご農家さんでの花摘み
毎年5月10日前後、りんごの白い花が米崎町の丘を彩ります。
そのさまは「桜の花よりもきれい」だと地元の人たちはいいます。
花が咲くと、農家は「花摘み」を行います。
5つセットで咲く花のうち4つを間引いて、大きく身の詰まったりんごにするための作業。
米崎町には数千本のりんごの木があり、これをひとつひとつ摘んでいくのは、農家にとって負担になっています。
りんごの花見をしながら、みんなでこれをお手伝いします。
ごはんやおやつも食べながら、ピクニック感覚で。
いまのところ生育は順調で、ツアー当日には海をバックに満開のりんごの花が見られそう。

・がんづき料理教室(希望者のみ 定員20名)
岩手県の郷土料理がんづきを米崎町女性会のお母さんたちに習います。
がんづきは小麦や卵を練って蒸した甘い蒸しパンのようなお菓子。
お母さんたちとおしゃべりをしながら楽しく作ります。

・バーベキュー&巻きパンづくり
米崎小学校仮設住宅にて米崎町のみなさんとバーベキューを行います。
参加者全員が準備をし、いっしょに食べます。
メニューは地元産の野菜、陸前高田の海で獲れたつぶ貝、行列の絶えないパン屋Zopfの伊原靖友店長とともに作る巻きパンなど。
地元のおじいちゃんやおばあちゃん、子供たちと火を囲む楽しいひとときです。

NGBC(障がい者施設のパン作りを支援する団体)のパン屋さんや、4大会連続でパラリンピックに出場し15個の金メダルを獲得した成田真由美さんも参加する予定です。

ツアー料金20,000円 (往復バス代、宿泊代、イベント経費、食事代込み)
※ツアー実施前にお振込みいただきます。
その他費用11日の朝食、飲み物代は各自ご負担ください。
※本ツアーは営利目的ではなく、料金はすべて運営経費に使われ、すべての参加者が平等に負担します。

■ツアー概要(PDFファイル) 

■お申し込みフォーム  
※締切 4/21 延長します ←応募多数のため締め切りました。
※お申し込み多数の場合は抽選を行います。

※ツアーに関するお問い合わせはこちらまで
icdctour@gmail.com
(ツアー事務局)

主催・パンラボ池田浩明、こんがりパンだ パンクラブ




- comments(3) trackbacks(0)
| 1/2 | >>