パンの研究所「パンラボ」。
painlabo.com
パンのことが知りたくて、でも何も知らない私たちのための、パンのレッスン。
陸前高田・希望のお花見ツアー
被災地・陸前高田をパンで応援する活動「希望のりんご」。
5月10日、11日、私たちは久しぶりに陸前高田の土を踏んだ。
地元の人たちと炭火を囲んでバーベキューをする。
向かった先は、3・11の際には避難所となった和野会館。
アップルロードから急勾配を登ったところにあるこの公民館からは、広田湾を眩しく望むことができる。

到着すると、ピンクのバンダナを巻いたアップルガールズ(陸前高田を元気にするためのお母さんたちのグループ)がきびきびと立ち働いていた。
ベーカリーコンサルタントである加藤晃さんの指導のもと、みんなで赤飯と桜餅を作る。
和菓子も洋菓子もパンも一流の加藤先生が惜しげもなく披露する技術。

たとえば、赤飯にかけるゴマは、塩水で浸けてから炒っておく。
すると、ゴマの香気と塩気が口の中で広がってすごくおいしい。
この技には、Zopfの伊原シェフが鋭く反応、「うちでもあんぱんでやろう」と大よろこび。
加藤さんの情熱。
食べ物を作ること、教えることが大好きで、それはアップルガールズにも乗り移る。
そこかしこで笑いが起きる。

ホットプレートひとつでプロ顔負けの桜餅ができた。
桜の葉は加藤さんの古巣である亀屋万年堂から、あんこは内藤製あんからご支援をいただいたもの。
ご理解とあたたかい支援でこの活動は続けられている。

いま「まるごと陸前高田協議会」が立ち上がっている。
これは一般市民が手づくりのおもてなしをして観光客を受け入れ、陸前高田の魅力を発信しようという試みである。
そこでアップルガールズもお弁当を作る役割を担っているのだが、私たちの活動において、加藤さんや、ラ・テール洋菓子店の中村逸平シェフが教えたお菓子もメニューの一品に加えてくださっている。
この絶品の赤飯もそんなふうにお役立ちできたらと思う。

陸前高田はおいしいと改めて思う。
海の幸、山の幸。

(菊池貞夫さん)

りんご農家の菊池貞夫さんは鹿撃ちの名人。
自ら撃った野生の鹿肉を焼いてくれた。
臭みもなく、野趣に富み、豊かな肉の風味の中には、木の実のような香りさえあった。

アップルガールズ菊池清子さんの実家「こんの直売センター」で購入したホタテ。
こんなにやわらかく、やさしく、純粋な磯の風味がするホタテを東京で食べられるとは決して思わない。

ホヤの苦みと甘みのすばらしい共存。
これも、時間が経つとすぐに臭みを発するものだけに、陸前高田でしか食べられない味である。
思わず自然の恵と漁師さんのお仕事に感謝の気持ちが芽生える。
実はホヤが食べられるようになったのは、この5月からのことだ。
初物のホヤを食べ、希望のりんご農家・金野秀一さんは感動で涙が出た、と言った。
ホヤがこの大きさに育つまで3年かかる。
津波によって海が荒れ果ててからはや3年過ぎたことをそれは意味する。

近隣の仮設住宅の住民の方にお越しいただいた。
かってこの避難所で、物資のない中生き延びるため、ひとつのおにぎりを分け合って食べ、ろうそくの光に実を寄せあった。
食べるものさえない中からの復興。
この思い出の場所で食べるものはそのせいかとてもおいしく、愛おしいのだ。

バーベキューはまた、地元で復興のために活動する人たちと私たちとの交流の場になった。
陸前高田市役所の山田壮史さん、復興支援のNPOであるSAVE TAKATAの松元玄太さんと岡本啓子さん。
米崎町のりんごを販売したり、ジャムを作ったりという活動をされている。
志を共有する者として今後協力していこうと約束をする。
「希望のりんご」の活動はこんなふうにいろんな人と出会うたびに、少しずつ歩みの速度を早め、未来への輪郭が見えはじめているのだ。

建築家の薩田英男さん。
ユニセフの支援によって被災地に保育園を建てる活動を担った。
ここ米崎町で昨年、子供たちのために「竹のワークショップ」を開いた。
陸前高田は竹が自生する北限の土地である。
この竹を使って、土壁や竹の舞台を作ったり、流しそうめんをして、子供たちといっしょに遊んだ。

夏には竹で基地や竹とんぼを子供たちと作るワークショップを企画している。
私たちもなにかできないか。
竹の中に生地を入れてパンを作ったらどうだろう。
そんなアイデアに伊原シェフは好奇心をくすぐられ、どんな火を入れ、どんな生地にしようかと夢中で話す。
職人が新しいことに取り組むときこんなに楽しそうにするのだと感銘を受けた。

金野さんと、近くの竹林まで、実験のための竹を切りに行く。
のこぎりを使っていとも簡単に竹を加工していくけれど、素人にはむずかしいのだろうなと思う。
薩田さんと伊原さんはその竹を抱えて帰った。
どんなことになるのか、夏が楽しみだ。

空き地に車を置き、3.11以降不通となっている、荒れはれた大船渡線の線路を越える。
すると、海沿いの地に咲き誇る花園があった。

伊藤さんの自宅がかってあった場所で、700本ものチューリップが満開だった。
この花にはひとつの願いが込められている
「こんなふうに花を植えて、きれいにしてれば、兄さん、帰ってこれるかな」
お兄さんはいまだに行方不明のままだ。
折しも月命日。
このうつくしいチューリップは最高の手向けになっているにちがいない。
私たちも手を合わせた。

昨秋、私たちが植樹をお手伝いした、農業試験のための新品種のりんご。
どうなっているか見に行ってみると、もう花をつけているので驚いた。
次の秋にはりんごも実るということだ。

米崎町の丘を覆う、りんごの白い花。
同じバラ科の桜に似ているけれど、ちょっと厚ぼったく、堂々としている。季節が巡りくれば花が咲くのは当然だとは思っても、実際目にするとその当然のことにわくわくし感動するのはなぜなのだろう。
私たちはみんなはしゃいでいた。
金野さんの日常は、私たちの非日常であり、すごく楽しいものなのだ。
桜の花を高精度のルーペで観察する。

中央のめしべとそれを囲うおしべ。
1年のうちの2,3日という受粉の時期を迎え、めしべは水で濡れたようになり、花粉をキャッチしやすくなるのだ。

ひとつの枝にりんごの花は5つつく。
最初に咲くのは中心の花で、りんごの生育ももっともいい。
この花に成長力を集中させるため、もったいないけれど他の花は摘んでしまう。
この作業が花摘みで、多大な労力を必要とする。
私たちはこのお手伝いをしたけれど、完了したものはほんのわずかで、改めてりんご1個が実るまではたいへんだと実感する。
やりはじめるとけっこう楽しいものでもある。
思わず時を忘れて、作業に熱中した。

りんご園のところどころに置かれた巣箱。
農家の受粉作業を助けるために、養蜂家が置いた蜜蜂の巣箱である。
反対に、養蜂家にとっては、これだけ集中して花が咲く場所で蜜を集められるのは、ありがたいことだ。
共存共栄。
人類が長く続けてきた食べ物の採集方法には、自然を痛めつけず、その循環に沿った方法であることが多い。

それを後押しすることが、そのまま復興にもつながるとしたら、希望のある未来を描ける。
「希望のりんご」でもこのりんごのはちみつを販売したり、はちみつを使ったりんごのコンフィチュールを販売したいと思っている。

私たちはりんご園からさらに斜面を上がった。
米崎町の海とりんごの木を一望できる場所。
栗の木が立つ未利用地があり、ここに作業所や集会所兼カフェを作れないかと思案している。
地震のときには、津波の様子を心配しながら見つめたというこの場所を、観光資源としてのランドマークにすることはできないだろうか。
りんごを使ったパンやお菓子を名物にしたい。
地元の人たちの要望を丁寧に汲み取り、協力を得る。
そして、私たちと活動をともにする一流シェフたちのノウハウや知名度を注ぎ込めばそれも可能なのではないか。
希望に満ちた仕事を陸前高田に生み出すことで、若者の流出を止めることにもつながる。
いまはまだ、ただの「希望」にすぎない。
だが、イメージを描き、みんなで共有すれば、いつか実現できると信じている。
パンを届ける comments(3) trackbacks(0)
代官山蔦屋書店のパンフェアが一段と充実している件

代官山蔦屋書店3号館1Fブックフロアで6月6日まで開催中の「やっぱりパン屋さんが大好き 代官山を食べよう歩こう」。
入口付近の特設ブースで、新発売の堀道広著『パンの漫画』、キーホルダー、i-phoneケースなどパンラボグッズはじめ、パンの雑貨や本を集めて販売しております。
会期が深まるにつて、雑貨も増え、企画も出そろい、ますます充実の度合いを増しております!

そのひとつが堀道広画の代官山蔦屋書店オリジナルパンプレートです。
木に成ったパンを女の子がとろうとしている、心あたたまる絵柄となっております。

実は、「やっぱりパン屋さんが大好き」の舞台は蔦屋書店だけではありません。
代官山全域をまたにかけて開催されているのです。

まずは、代官山パンマップを蔦屋店頭でゲットしてください。
料理書担当で、パンが大好きな秋吉さんが描いたものです。

たくさんのパン屋がある代官山ですが、そのほとんどを網羅しています。
愛情あふれるイラストとコメントが秋吉さんの手で細かく書き込まれています。

(イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ)

地図を手にしたら、「やっぱりパン屋さんが大好き」に協賛いただいているパン屋を巡ってみてください。
私が選んだ「コーヒーに合うパン」のところにこんなポップが立っているはずです。

・イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ=あんこクロワッサン
・空と麦と=クロワッサン
・ヒルサイドパントリー代官山=シナモンロール
(この他、現在メゾンイチでも準備中です)

(ヒルサイドパントリー代官山)

(各店舗で大好評のようで、私が夕方に訪れたときは、すでに売切れておりました。
写真は、別の商品のところにポップを立てて撮りました。)

そして、5月31日、『やっぱりパン屋さんが大好き 池田浩明×堀道広 トークショー』が開かれます。
代官山のトムズサンドイッチを出発、埼玉県幸手市のcimai、栃木県大田原市のなまけもののパン屋へ、池田と堀道広さんがパン屋を巡る旅をする映像を見ながら話をします。
なまけもののパン屋のパンも食べていただける予定です。

(これが会場です)

お申し込みは下記リンクへ
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パンコレ出品ファイル32 nukumuku/ブーランジェリー ジャンゴ
5月23日(金)〜25日(日)まで、東急ハンズ池袋店で開催されるパンコレ(特設ホームページ→【スマホ版】【PC版】)。
最終日25日16時『シェフ自ら売りまショー』。
明日は練馬デーでということで、人気の2軒が登場です。

nukumuku
まるでアメリカのハンバーガーかアイスクリームショップのような外観。
外から見てもすぐにはパン屋だと気づきません。
中に入れば、ハンバーグラーやドナルド・マクドナルドなど、アメリカのファーストフードのキャラクターグッズの膨大なコレクションに出迎えられます。
しかし、それは完璧に仕事をこなした上での余技にすぎません。

ナイーフ、現シニフィアン・シニフィエの志賀勝栄さんがシェフをしていた時代のペルティエ、アンジェリーナ、そしてドイツ。
キラ星のような名店で修行し、バゲット・クロワッサン・食パンと王道アイテムを得意とします。
この店の象徴はクリームパン。
端正な丸みを帯びたドーム型の生地はどこまでもふわっとして、すばらしい甘さのクリームが夢のように口の中に広がります。
子供から大人まできっと大好きなこの味をぜひ味わってみてください。

ブーランジェリー ジャンゴ
知っている人は知っている。
知らない人はわからない。
店名はジャズ・ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトから命名。
音楽の趣味も、映画の趣味も、話が会う人がなかなかいないほどにマニアックな川本宗一郎シェフ。

作りだすパンも一ひねり、二ひねり、三ひねり。
他のパン屋がやっている組み合わせはやらなかったり、料理雑誌で見たフレンチやパティスリーの先端メニューを取り入れたり。
今回もまた時代に先んじすぎてお客さんがついてこれるかどうかぎりぎりのパンで勝負します。
・ピサラディエール…南仏のチーズを使わないピザ
・夏のパネトーネ…パネトーネというとクリスマスの食べ物だが、乳酸菌的なさわやかな甘さはむしろ夏が合う、という新説を引っさげ夏向きに
・クロナッツ…NYでは3時間待たないと買えない人気大爆発のクロワッサンドーナッツをジャンゴ流にアレンジ。

シェフが話をしながらパンを売るというエンターテイメントショー『シェフ自ら売りまショー』。
新しいパンコレ名物となっております。
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パンコレ出品ファイル31 ナショナルデパート(岡山)
5月23日(金)〜25日(日)まで、東急ハンズ池袋店で開催されるパンコレ(特設ホームページ→【スマホ版】【PC版】)。
本日より、午前の部で登場する全国のパンのご紹介です。

ナショナルデパート(岡山)
超ド級の発想力。
秀島康右さんは頭の中で生まれた自分の空想に徹底的につきあいます。
商品を企画し、パンを作り、パッケージデザインをし、自ら売り、営業をし、ブログやtwitterを通じて宣伝し、マーケティングをする。
パンの発酵に通じ、同時にデザインソフトや動画編集ソフトも完璧に操る。
元デザイナーだけに、パッケージデザインは鋭く、ネクストレベルに達しています。

たとえば、四季のグランパーニュ。
大きなパンをみんなで分け合って食べる。
伝統的なカンパーニュを、マロンやベリーとさまざまなフレーバーで鮮やかに彩り、ポップで新しいものに変えました。
「グランパーニュは賞味期限が長い。うちはロングライフ。pHを下げることによって長くします。酵母でやっちゃうとすぐ酸味が出る。それをマスキングするために香りをつけています。長期保存させるためには、酵母とか酵素の働きが重要になる。この中には技術がいっぱい詰まっている」
ロングライフでありながらこのクオリティ。
ナショナルデパートは、価格帯としても、流通携帯としても、ライバルなき荒野を独走します。

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パンコレ出品ファイル30 ブーランジェリー プーヴー
5月23日(金)〜25日(日)まで、東急ハンズ池袋店で開催されるパンコレ(特設ホームページ→【スマホ版】【PC版】)。
午後の部は東京のパンを販売。
5月25日(日)限定出品の店をご紹介します。

ブーランジェリー プーヴー
パリで修行した人のパンにはパリの味がある。
それを知ったのは、ブランジェリー プーヴーに行ったときのことです。
バゲットのクリーム色のクラム(中身)に、皮の硬さに。
デニッシュのうつくしさ、あでやかさに。
サンドイッチのドレッシングの軽やかさに。
そこかしこにパリは舞い降りています。

今回、ぜひ作っていただきたいとお願いしているものがあります。
デニッシュ生地を使ったレモンパイ

申し訳ありません。
レモンパイではなく特別あんぱんになりました。

レモンのあんぱん
青梅あんぱん(昨年大好評)
ずんだあんぱん
抹茶あんぱん

あんぱん好きよ来れ!

 (日曜日限定出品)
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パンコレ出品ファイル28 パーラー江古田
5月23日(金)〜25日(日)まで、東急ハンズ池袋店で開催されるパンコレ(特設ホームページ→【スマホ版】【PC版】)。
本日16時からは、参加自由のトークイベント「シェフ自ら売りまショー」。
パーラー江古田の名物店主・原田浩次さんの登場。
パンの作り手と会話をし、パンを知り、楽しくパンを買ってください。

パーラー江古田
なんだ、この岩のように硬い皮は?
それにどうしたんだろう、喫茶店の中にパンを売ってるってなんだろう??
パーラーってフルーツパーラーじゃないのか???
クエスチョンマークがいくつも飛び交う。
パーラー江古田にはじめて行ったとき、頭の中はそんな状態でした。

原田浩次さんは、妥協をできない人です。
自分の好きなものが確固としてあり、そこに一直線に向かっていく。
そのためなのでしょう、最初は取っ付きずらかったものが、じわーっと魅力を開示し、いつのまにやら離れられなくなってしまうのです。
あの皮だからこんなに濃厚で奥が深い。
喫茶店だから店の人とカウンターで話ができる。
パーラーとは沖縄のパーラーのことで、メニューも業態も旅の記憶に根差しているのだ。
クエスチョンマークはすべて反転し、それがゆえにパーラーへまた足を運ぶ理由となっているのです。

原田さんが持ってきてくれる逸品。
たとえば、カシューナッツと黒胡椒。
がりがりとした皮を噛み、甘さが滲みだし、カシューナッツに身をまかせようとした瞬間、黒胡椒ががつんと襲う。
その男らしさ。
こんな快楽をパンの世界に持ち込んだのはパーラーがはじめて。
そしてどのパンもこのパンも、一杯やりたくて仕方なくなるのも特徴です。
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パンコレ出品ファイル27 メゾンイチ
5月23日(金)〜25日(日)まで、東急ハンズ池袋店で開催されるパンコレ(特設ホームページ→【スマホ版】【PC版】)。
午後の部は東京のパンを販売。

メゾンイチ
フランスのパンを再現するとき、食卓の中からパンだけを抜き出してくることはできません。
料理があり、ワインがあり、チーズがあり、デザートがあり。
そのトータルの中で食べるときパンはもっとも幸福そうにしているように思います。

メゾンイチはそのすべてをワンストップで提供します。
パンに加え、パテ、シャルキュトリー(ソーセージやハム)、キッシュやタルト、そしてコンフィチュール。
パンを作り、レストランに勤め、ワインの資格を持ち…と食事をトータルで考える市毛理シェフの頭の中を映し出しているような気がします。

たとえ、1個のパンであっても、そこには食事の全体像がすでにあります。

パンコレに出品される「三陸産わかめとそば粉のパン」。
「魚料理、牡蠣、ホタテ、スモークサーモンなどといっしょに」
という市毛シェフはパンとおかずが海の香りの中で一体化する瞬間を想像しながら、生地を焼き上げるのでしょう。
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パンコレで本を買うとなにかとラッキー
5月23日(金)〜25日(日)まで、東急ハンズ池袋店で開催されるパンコレ(特設ホームページ→【スマホ版】【PC版】)。

池田浩明著の『パン欲』。
パンコレにも出品している愛すべきパン屋たち、ソーケシュ製パン×トモエコーヒー(北海道)、アミーンズオーブン(西宮)、コウボパン小さじいち(鳥取)、パンストック(福岡)、宗像堂(沖縄)へ旅した記録が書かれています。
パンを食べ、この本を読めば、あたかもパンの旅をしたかのように感じていただけるでしょう。
著者池田はパンコレ期間中ずっとおりますので、ご希望の方はサインなど申し付けください。

『サッカロマイセスセレビシエ』をお買い上げの方には、今回特別に堀道広画のカバー、別バージョンもプレゼントいたします。

『パンの漫画』の著者堀道広さんも23日、25日はパンコレ来襲。
できたてほやほやの新刊『パンの漫画』を、堀さんのサイン入りでフラインゲットするチャンスです。
この機会にぜひお買い上げください。
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パンコレ出品ファイル26 空と麦と
5月23日(金)〜25日(日)まで、東急ハンズ池袋店で開催されるパンコレ(特設ホームページ→【スマホ版】【PC版】)。
午後の部は東京のパンを販売。

空と麦と
代官山に、八ヶ岳山麓にある自然栽培の農家がパン屋をオープン。
シニフィアン・シニフィエの志賀勝栄シェフがプロデュースしたことでも話題を呼んでいます。
自家製酵母のみを使用。
畑の心を映したような素朴なパンを、OLから農家・パン職人に転身した、シェフの池田さよみさんが作ります。
特にこの店を代表するアイテム・カンパーニュは自らの畑で無農薬で作られた小麦を使って作られます。

自家製酵母で作るのはむずかしいとされるクロワッサン。
シニフィアン・シニフィエで師志賀勝栄シェフがそうしているのと同じように、パン酵母(イースト)は使わず、自家製酵母でふわりと上げきります。
やや厚めの層一枚一枚からほとばしる麦とバターのからみあう風味はダイナミックです。

他に、絶対に食べていただきたいのは、クロマメ。
まるで団子を思わせる和の小麦の香りと黒豆、そして混ぜ込まれたカボチャがほっこりとした甘さを伝えます。

「コンビニで食事を済ませていたOL時代の自分に、この健康的なパンを食べさせたい」
と池田さんは言います。
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パンコレ出品ファイル25 ル・ルソール
5月23日(金)〜25日(日)まで、東急ハンズ池袋店で開催されるパンコレ(特設ホームページ→【スマホ版】【PC版】)。
午後の部は東京のパンを販売。

ル・ルソール
パン作りのベースとなる考え方を、メゾン・カイザーで受け取った清水宣光シェフ。
偉大なるパン職人エリック・カイザーを追うようにして、パリ本店で見たのは、ヨーロッパで脈々と受け継がれてきたパンの本質でした。

「フランスでは、土地のものを使うのが当たり前です。
アルザスではアルザス産の粉でバゲットを作る。
それだったら、日本では、日本の粉でバゲットを作ればいい。
地産地消。
ものづくりはそういうふうに成り立っている」

自家製のルヴァンリキッドと国産小麦を使って、バゲットの高みへと登ろうと、清水シェフは決して満足せず、絶え間なく追究をつづけてきました。
折しも新しい成果であるバゲット生地が生まれ、それをこのパンコレに投入していただくことに。
十勝アグリシステムの有機小麦スムレラ+熊本のミナミノカオリ。
スムレラに使われるキタノカオリやホクシンは風味に秀で、ボリュームの足りない部分はミナミノカオリで引き上げる。
両者は補いあうことで、理想のバゲットへと昇華されるのです。

ル・ルソールには、短く焼いたバゲットにオリジナルのスプレッドやチョコレートをはさむおやつシリーズがあり、私はそれが大好きです。
そこで、スムレラ+ミナミノカオリの生地に、「顔の見える食材」をはさんで、パンコレオリジナルを作ってくださいました。

高知県産有機しょうがのみじん切りと長野県産のはちみつをサンドしたジンジャーフランス。
家でもできるほど素朴な組み合わせがこれほどおいしいのかと驚くことでしょう。

千葉県産有機ピーナッツに、沖縄の黒糖とバターで作ったクリームを塗ったピーナッツバターサンド。

それから、イタリアのトリュフサラミを使ったトリュフサラミサンド。
めまいがするほどのトリュフの香りを体験しない手はないと思います。
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