パンの研究所「パンラボ」。
painlabo.com
パンのことが知りたくて、でも何も知らない私たちのための、パンのレッスン。
希望のりんごツアー 参加者を募集しています
10月25・26日に行われる希望のりんごツアーの参加者を、希望のりんご公式ホームページで募集しています。
りんごの収穫、船での広田遊覧ととれたてのホタテを食べる体験、仮設住宅での住民の方々とのバーベキュー、Zopf伊原店長の巻きパン、人気パン教室Happy Deliの梶晶子さんによるポリ袋パン教室など、盛りだくさんのメニューとなっております。
現地に行って、地元の方々と触れ合うことが、最大の復興支援です。
ご興味のある方は、ぜひご参加ください。
なお、空席はあと3、定員になり次第、締切となります。

希望のりんごfacebook→www.facebook.com/kibounoringo
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「小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」出品FILE10 パンストック
最先端のパンをユーザーフレンドリーなものへ落とし込む、未来志向の行列店。
福岡の雄パンストックが、「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」に満を持してパンを送り込む。

ヌーヴォー小麦は夏にとれたばかりの小麦を挽いたばかりのもの。
酸化によって失われることなく、繊細な部分まで残されたその風味は、平山哲生さんを揺さぶった。

「このキタノカオリはなんともいえない甘さがある。
かなりテンション上がりました。
キタノカオリT85、スムレラ、ゆめきらり、どれもきれいに上がりますし。
新麦っていままでマイナスのイメージ。
小麦は寝かせて使うものだと思ってました。
新麦だから、酸味が強かったりするんですけど、粉が甘いので、それもおいしさにつながる。
おいしさの懷が広かった感じです。
いろんな角度からのおいしさがあるんだってわかりました」

酸味、苦み、青さ。
新鮮な野菜ではそれらもまたおいしく感じられるのに、パンの世界ではそうしたファクターを負として排除してきた。
味わいや香りのエッジは心をえぐり、強烈な印象を与えるはずなのだ。

平山さんの小麦ヌーヴォーにかける意欲は並々ならぬものだ。
「ずっと試作して、冷蔵したり、吸水多くしたり、いろんなセッティングで試してみました。
結局シンプルに、2種類にしました」

・ルヴァン
・栗とナッツのパン

ヌーヴォー小麦から平山さんがふくらませたイメージは、中世の農村で作られていたような、自家製発酵種のパンだった。

「いろいろやって、やって、やったあと、普通の作り方に行き着きました。
ルヴァン(東京・代々木八幡にある日本で最初の自家製発酵種専門店)のような、真っ向勝負でいこうかな。
昔ながらの、ポワラーヌ(カンパーニュが名高いパリの名店)みたいなパン。
気泡ぼこぼこ空いてないけど、でも小麦の味がしておいしい。
吸水を上げたりしないで、原型的なものを作りたい。
逆にそっちのほうがおいしいんじゃないかな。
アンダーミキシング(標準的なこね方よりちょっと足りないぐらい)で粉の味わいを残したのは手ごねのイメージです。
昔はミキサーがなかったので、吸水を多くすることもできなかったはずですし。
でも、生地を置いとけばグルテンはつながる。
じわじわゆっくりと発酵させる。
小細工が入ってない小麦ですからね。
昔はエイジングもしないですぐ使ってたと思うんで」

福岡からパンを送るというハンデ。
それでも新麦の香りを感じさせたいと心を配る。

「焦げるぎりぎりまで焼いて、ぎゅっと締める。
窯伸びさせすぎないイメージ。
ナッツもグルテンを阻害してくれるので詰まった生地になる。
焼き固めると日持ちするんですよね。
しっかりと焼きこむと水が抜けにくいんですよ」

技でおいしさをキープさせる。
1週間もかけてパンを食べていたような中世の食文化を、最先端のテクノロジ−で再構築する。
それが「パンストック」(パンをストックする)のもともとのコンセプトでもある。
その通り、今春行われたパンコレというイベントでも、ルヴァン生地は際立ったクオリティを見せていた。

新しいテクノロジーやセオリーを覗き見、切り開く瞬間のぞくぞくするような快感。
それが、平山さんを飽くなきパンの探求に突き動かす。
小麦ヌーヴォーはそのトリガーになった。

「おいしさを見つける旅に出る。
いつもよく知っている町をうろうろしているんだけど、知らないところに行って、あっちに行ったらなにがある、こっちに行ったらなにがあるって、冒険してるような。
小麦のおいしさっていろいろあるんだな。
すごく勉強になりました」

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「小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」出品FILE09 ル・ルソール
9月28日、青山・国連大学前広場で開かれる「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」に参加の名店を連続で紹介しています。

国産小麦でバゲットやハード系を作る。
シャープな感覚でおいしい小麦とそうでないものを見分け、北海道、九州とあらゆる国産小麦を試作して特徴を手のうちに入れ、自分のイメージにもっとも合う配合と製法を見いだす。
皮の食感、中身の食感、口溶け、立ち上がりの香り、後味…。
あらゆるファクターを計算してブレンドを決める清水宣光シェフが、こう言ったときには驚きを抑えきれなかった。

「この週末から2週間、店に出すすべてのパンが小麦ヌーヴォーの粉になります。
ライ麦とスペルト小麦以外」

ヌーヴォー小麦と格闘し、あらゆるパンの配合を決め直す。
清水さんはそこまで腹を決めた。
今年のヌーヴォー小麦の評価はこういうものだ。

「悪くないです。
キタノカオリは気に入ってます。
いちばんはじめ、出始めに出会ったときいい印象をもってなかった。
内麦(国産小麦)は毎年特徴が変わります。
同じ品種でもちがうものになっていることがある。
タンパクが多い時期に出会うのか、ダレやすい時期に出会うのか。
出会ったタイミングだと思うんですよね。
生産者さんに出会って、この人の小麦をずっと使いつづけたいと思えば、ぶれてもずっと使いつづけることはあると思いますし」

パン職人にとってもっとも大事な小麦。
その出会いは一期一会である。
出会ったならば徹底的に付き合い、突き詰める。

「いちばんはじめに出会った小麦は春よ恋でした。
内麦のよさ、そういうところを見て、おいしいんだな。
キタノカオリはそのあとからでてきた小麦です。

清水シェフがブレンドの「土台」と呼ぶもの。
まず味・香りのベースとなる小麦を決める。
食感や口溶けのニュアンスはそこに他の小麦をプラスすることで、調整していく。
ル・ルソールの土台は長い間、春よ恋だった。
小麦ヌーヴォーの期間中(この週末から2週間)は、その土台をキタノカオリにする。

「例えばチャバタは、キタノカオリ3、ゆめきらり7(ゆめちから、はるきらり)。
僕はブレンドします。
キタノカオリで土台を作って、ゆめきらりでのばす。
北海道の粉は大きくわけて2つの方向があると思います。
キタノカオリ、春よ恋、はるゆたかは甘みがあるけれど詰まる傾向がある。
ゆめちから、はるきらりは伸びる(味はあっさり)傾向。
詰まるものに関しては水をたくさん入れてゆるませたり、ミキシングをしてふっくらさせることで口溶けがよくなる。
それと、ゆめきらりのような伸びる粉とブレンドしてあげることで、パンがふくらんで、食べやすくなります」

ミルクのような甘さと穀物感。
国産小麦のフランスパンの先端を快走するル・ルソールのパンがキタノカオリを得てどう変わるのか。
大注目だ。

ル・ルソールの「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」出品作
・パンブリエ(生クリームとバターを配合したパン)
・チャバタ
・スムレラ(石臼挽ききたほなみ)とキタノカオリのパン
・ピーカンナッツのパン
・ゆずとしょうがのショコラダマンド


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「小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」出品FILE08 パラオア
「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」に千葉・新鎌ケ谷の名店パラオアが参加する。

神経を研ぎ澄まし、身を削るように、パンに全身全霊を込める。
氷温下で長時間寝かせたパンは、まるで蝶が孵化するように、小麦のうつくしい風味を羽ばたかせる。
顕微鏡で小さなものをのぞきこんだときのように、小麦自体に含まれる微妙な味・香りが拡大されて、舌の上で展開する。
国産小麦に懸けてきた池口康雄さん。
だから、ヌーヴォー小麦で作るパラオアのパンを食べてみたいと思った。

普段から使っているアグリシステムゆめぶれんど。
この夏収穫した新年度バージョンに変えてみたら、驚くほどの変化があった。

「はじめてな感じですね。
通常、店頭でお出ししている商品を、ルセット(レシピ)は同じで粉だけ新麦に変えてやりました。
こんなにもちがうのかと。
一言で言うと、(今年の麦は)強いんですよ。
いつものミキシングやフロアタイム(一次発酵)、パンチでやると、どんどん力のついたパンになる。
ミキシングも1、2分少なくしています」

池口さんの言う通り、今年の麦は高めのタンパク値が出ている。
同じ銘柄を使っていたから、明確な差となって表れた。
味・香りについてはどうだろう。

「甘みが強いです。
砂糖で言うなら、2、3%余計に入ったような、甘さがあります」

扱いがむずかしいヌーヴォー小麦。
材料にこだわり、おいしさのためなら手間を惜しまない、職人気質の池口さんのような人にこそふさわしい。

「パンにしづらいから、いままで使われてなかったんでしょうけど、でもおいしさだけ求めるなら、エイジング(熟成)してないこの小麦のほうが、おもしろいですよね」

パラオアのパン
・パン ド ミ プリュノ
ゆめぶれんど(ゆめちから、きたほなみ、キタノカオリ)使用。
フランスパン生地にプルーンを混ぜたものを山型食パンの形に焼く。
砂糖も油脂も入らず、しっとりやわらかい。
店頭には並ばない、バゲットの形で直焼きしたセミハードバージョンも登場。

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「小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」出品FILE07 パーラー江古田
パーラー江古田でサンドイッチを食べる。
まちのパーラーでサルシッチャ(ソーセージ)を食べる。
シンプルに調理すればするほど、こんなにも野菜はおいしく、こんなにも肉はおいしい。
パーラーに行くたび、そのことを身に滲みて思う。

パーラー江古田と十勝小麦。
従来、「しらね」など長野県産小麦を基本に据えてきた原田浩次さんが、ヌーヴォー小麦と向かいあったらどんなパンができるのか。
それは実に興味深い。

「キタノカオリT85、スムレラ(石臼挽ききたほなみ)という石臼挽きの粉を使わせてもらいました。
おいしかったです。
新麦に切り替わるときはふくらみづらかったりするものだけど、そういう使いにくさもなく」

イタリアや山梨のぶどう畑に直接足を運ぶなど、原田さんは素材との出会いを大事にしてきた。
だから、「小麦ヌーヴォー」の意義を積極的に認めた上で、こう語る。

「新しいぶどうや新米って、新しいものの味がする。
じゃあ、新麦ってどうなんだろう。
新麦らしさをどうやってパンとして表現するかは、正直僕はまだ見いだせていません。
でも、新しい麦で作ることに意味があるんじゃないかな。
これからどうやってこのイベントを育てていくか。
すごくむずかしいと思うよ。
僕はいまちょうどいろんな粉を使って、小麦のことを再考している最中。
こういう機会を与えてもらえてよかったです」

では、パーラー江古田は「小麦ヌーヴォー」にどんなスタンスで取り組むのか。
「いまできることは、麦と同じく旬のものを入れてパンを作ること。
今回は楽しい具材でいこう。
季節感のある素材でパンを作るのはすごく新鮮でした」

旬の恵みを受けとり、収穫をよろこぶ。
「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」には、原田さんらしい楽しいパンが並ぶ。

・フランスパン(バゲット)

・とうもろこしのパン(ペッパー・コーン・チーズ)
「青森のとうもろこし『嶽きみ』というのを知り合いにもらいました。
標高が高くて寒暖の差が激しいところで育っているのですごく甘いんですよ」

・金時豆
「お客さんからリクエストがあったパン。
普段はぜんざい(沖縄のかき氷)にしている金時豆を入れる。
北海道産の金時豆だからいいかなと思って。
ぜんざいの煮汁で仕込むか、プレーンなフランスパン生地にするか、いま考えています」

・フォカッチャ
「普段出しているものですが、じゃがいもが練りこまれているので、北海道のイメージがあると思いました」

・ぶどうのスキャッチャータ
「薄くのばした生地の上に生のぶどうをのっけて。
お砂糖とオリーブオイルをかけて焼く。
ぶどうの種がぱちぱちはじけて、すっごいうまい。
ワイン用のぶどうの収穫がいまは旬。
ぶどう畑はよく足を運んでいるので、知り合いから分けてもらっています。
イタリアではこの季節だけ作られる旬の食べ物です」

スキャッチャータは個人的にすごく楽しみにしている。
小麦とぶどうの甘さが同時に香るとき、収穫の秋をきっと感じるはずだ。

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「小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」出品FILE06 ベッカライ・ビオブロート
9月28日(日)に青山・国連大学前広場で行われる「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」。
芦屋のベッカライ・ビオブロートが参加するという、グッドニュースを届けられることになった。

日々小麦と向かい合う。
ぶれず、媚びず。
伝統を見つめながら、新しい製法を生み出す。
よく働き、よく学び、ゆっくりと着実に歩みを進める。
職人という言葉を体現したような、松崎太さん。
オーガニックの小麦だけを使い、粒を仕入れて、自家製粉する。
だから、店にはいつも小麦の香りが立ちこめていて、パンから漂う香りは、一度嗅いでしまうと、ずっと忘れられない記憶を残す。

「いつもは基本カナダの小麦の玄麦を使っていますが、いまはカナダのがないので、アメリカのオーガニック小麦を使っています。
アメリカ産の小麦に100%満足しているわけではないのですが、その中でどれだけいいものが作れるかをテーマにしています」

私が聞きたかったこと。
麦を挽くところからパンを作ってきた松崎さんが、今年の十勝小麦をどう評価するのか。

「アグリシステムから粒の状態で仕入れたキタノカオリをお店で挽いています。
今度のキタノカオリはすごく気に入っています。
スタッフもみんな『すごくおいしいやん』って言ってますし。
オーガニックの小麦はほとんど使ったことがあるんですが、国産の小麦で本当においしいと思ったのは、このキタノカオリがはじめてです。
品種はすごく大事。
キタノカオリはすごくいい小麦です。
他の北海道産小麦も何種類か取り寄せたんですが、どれも力強い味はあります。
キタノカオリはすごく強い味というわけではなく、もっとスマート。
だけど、しっかり味がする。
それでいてふすま臭がなく。
全粒粉なのに野暮ったくないんですよね」

ビオブロートのパンはやさしい。
思わず深呼吸したくなるようないい香りのパンが、すんなりと喉を通る。
その松崎さんが、キタノカオリをおだやかで、かつ味わい深いと評している。
このインスピレーションをどのようなパンに結実させるのか、注目したい。

ベッカライ・ビオブロートのパン
・フォルコンブロート
・他に全粒粉の大きなパンを数種類

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「小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」出品FILE05 カタネベーカリー
カタネベーカリーが小麦畑とのつながりをどんどん深めている。
店で使っている小麦をあれよあれよという間に国産に変えてしまった。
北海道にも行くようになった。
畑から帰ってきたあとの片根大輔さんは元気そうな声で、自然栽培による小麦農家である中川さんの言葉を教えてくれた。

「中川さんが言うのは、
『小麦は私が作るのではなく、自然が作る』。
パン屋もいっしょだな。
環境を整えてあげて、最低限のものを使って、育ててあげる。
パン屋は(酵母という)生き物相手の仕事ですから。
パンは育てるもの。
農家さんと似てるんですよ。
僕も菜園とかやるけど、その日その日でこういうのがいいのかなって考えながらやるところが似ている」

毎日、食べつづけられるパン。
片根さんは、町に根づいたパン屋として、そのことを重視している。
常に自分が作ったパンを食べて、違和感がないかどうか確認し、配合をいつも変え、少しでもおいしいものにすることを怠らない。
あるとき、気づいたという。
そうした方向性と、国産小麦を使って畑のイメージを抱きながらパンを作ることは、ひとつのものだということに。

「北海道に畑を見に行ってから、パンの考え方が変わりました。
どんどんシンプルになる。
使う材料がどんどん少なくなってる。
パンって、なんとなく入れてるものがあるんですよ。
必要以上のものは取っ払っていく。
ある意味、ガストロノミーから遠ざかっている。
パンだからそれでいいかな。
パン屋の価値観としても、仕事としてもいいな。
原点に帰る。
どんどん点に向かってる。
体にやさしい世界に行けますよね。
町のパン屋だし、そのことってすごくいいですよ。
意外とお客さんもそれを求めている」

パンを磨きこむ。
不必要なものを取り除き、ぎりぎりまで絞り込むことで、素材の本質が現れる。
そのとき、もっと小麦の本領が問われることになる。

「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」にカタネベーカリーは14種ものパン(とお菓子)を並べる。
特に、パン オ ルヴァン、そしてキャロットケーキ、バナナケーキは、粒で仕入れたオーガニックのキタノカオリを自家製粉して使用している。
「2週間前から麦も自分で挽くようになりました。
まるごとの麦を挽いてパンを作ってるっていいですよね。
すごくリアルです」

「リアル」という言葉には、人類が数千年に渡ってつづけてきた食文化本来のありようを、まるごと体験するという意味が込められているにちがいない。
パン屋に届けられた粉袋にスコップを入れる、その瞬間の意識もちがってくる。

「このイベントによって、いつから粉が新年度の麦に切り替わるかはっきりわかりますよね。
1年間農家さんがやったことがリアルに感じられる。
このイベントはずっとつづけなきゃいけない」

・パンアングレ
(さくさく食べられて味わい深い山形食パン)
・フォカッチャ
・パン オ ルヴァン
(自家培養発酵種のパン)
・ノワ エ フィグ
・ノワゼット エ カレンズ
・ノワゼット エ レザン
(以上3点パン オ ルヴァン生地使用)
・バナナケーキ
・キャロットケーキ
・全粒粉食パン
・スコーン
(プレーンとチョコの2種類)
・パン オ ザルグ
(海草パンのヌーヴォーバージョン。バゲット生地)
・十勝あんぱん
(「素朴なあんぱんです」。十勝の良質な小豆をお店で炊いたもの)
・秋風カンパーニュ
(スムレラ(石臼挽ききたほなみ)使用。「軽い感じで、さわやかでうまいです」)
・カニストレリ
(カタネ家毎年恒例となっている約1ヶ月のフランスバカンスで見つけてきたもの。
「コルシカのお菓子。
マルシェに置いてあったり、コルシカのパン屋で売ってます。
ビスコッティの一種。
バターも卵も入りません。
まさに粉のお菓子という感じですね)

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「小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」出品FILE04 チクテベーカリー
9月28日(日)に青山・国連大学前広場で行われる「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」。
ボジョレヌーヴォーのように、今年とれた麦をいち早くパンにして、みんなで味わう。
錚々たるパン屋が集結し、麦の豊穣をお祝いするお祭り。
アーティーかつ心温まる、唯一無二のパンを作る八王子の名店も参加します。

チクテベーカリーの北村千里さんは、店に届いたヌーヴォー小麦の袋を開けたとき、こう思ったという。
「袋を開けて粉を触った感じが、ぜんぜんちがっていて、それだけでテンションが上がりました。
空気がたくさん入っていて、新鮮な感じが伝わってきた。
畑からきた感じがしました。
キタノカオリは思った以上に水が入りました。
今年はタンパクが高いんじゃないかな、という気がしました」

いろんな人にヌーヴォー小麦の評価を求めてきたが、触感の感動を口にしたのは北村さんがはじめてだった。
タンパク値が高いという今年の麦の傾向まで触知したのだ。

「試作は手ごねでやってるんで、粉の感じが活きがいい。
試作はいつも手でします。
最初にアグリシステムの粉を使ったときと感触がちがうことを、今回たまたますごく感じました。
これをちゃんと活かさないといけないな」

北村さんのパンは心に響く。
それはしっかり素材のことを感じながらパンを作るからなのだろうと、この話を聞いて思った。

ヌーヴォーキタノカオリに、いま旬の栗を合わせたパンを作る。
「八王子産の蒸した栗を入れました。
キタノカオリの甘みと合うといいな」

チクテベーカリーの象徴アイテム、カンパーニュもヌーヴォー小麦バージョンで出品される。

・直火焼きマフィン
 キタノカオリT85使用
・バゲット
 スムレラ使用
・八王子の栗を使ったパン
 キタノカオリT85使用
・大きなカンパーニュ
 キタノカオリT85使用

八王子まで行かなければ食べられないパンを食べる得難い機会。
ぜひ足をお運びください。(池田浩明)



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「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」イベント開催!
小麦畑の感動がそのまま届く。
「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」が、9月28日(日)に青山・国連大学前広場「ファーマーズマーケット」内で開かれる。

■イベント内容詳細
○ヌーヴォーパン解禁即売会 
次世代のトップブーランジェたちのヌーヴォーパンが全国より一堂に集まる夢のパン即売会。ブーランジェの個性と感性が新麦のポテンシャルを存分に引き出し表現します。旬な小麦の味と香りを唯一無二のヌーヴォーパンでお楽しみいただけます。 
1.即売会 第1部 10:00〜13:00(※都外のお店が中心となります。)
2.即売会 第2部 14:00〜17:00(※都内のお店が中心となります。)

参加店舗(敬称略:50音順)
・カタネベーカリー(東京)
・komorebi(東京)
・ブーランジェリーレカン(東京)
・365日(東京)
・シティベーカリー(大阪)
・セテュヌ・ボンニデー(神奈川)
・ダンディゾン(東京)
・Cicoute Bakery(東京)
・テーラ・テール(愛知)
・パーラー江古田(東京)
・パラオア(千葉)
・パンストック(福岡)
・パンデュース(大阪)
・ベッカライ ビオブロート(兵庫)
・ブルージャム(福岡)
・もあ 四季彩館(神奈川)
・ル ルソール(東京)
・ヨシダベーカリー(東京)
・nukumuku(東京)
※都合により販売が中止となる店舗がある場合がございます。予めご了承いただけますようお願い致します。


9月23日に解禁となる、とかち小麦ヌーヴォー。
全国200店舗に及ぶパン屋が参加。
今年の8月にとれたばかりの小麦を使って、思い思いのパンを作り、それぞれの店頭で販売する。
その中でも新進気鋭の若手パン職人が、国産小麦にふさわしい「日本のパン」を提案するイベントというのが「東京イベント」の位置づけである。

そもそも、とかち小麦ヌーヴォーとはなにか。
ボジョレヌーヴォーのように今年の小麦のでき具合をいち早く味わい、収穫のよろこびを分かち合う。
収穫された小麦がこんなに早くパンになることは従来なかった。
製粉された小麦粉は数週間〜数ヶ月に及ぶエイジング=熟成期間がおかれるからだ。
酵素活性を弱めパンを作りやすくすることが目的だが、一方で挽きたての風味は薄れていく。
小麦の香りをそのまま食卓に届けたい。
挽きたての小麦粉でパンを作るという困難な試みにあえて挑戦するのが、今回とかち小麦ヌーヴォーに参加するパン屋である。

国産小麦の時代がやってくる。
パンの原料となる小麦粉は、北米から輸入されたものが普通だった。
製粉会社の努力により、あらかじめ繊細にブレンドされ、パンが作りやすいよう調整がなされている。
それは銘柄や機能によって語られるばかりで、小麦の作り手や、それを生み出す自然に思いが及ぶことはあまりない。
奇妙なねじれだ。
海の向こうから小麦を取り寄せなくても、私たちのすぐそばで小麦は栽培されているのだから。
とかち小麦ヌーヴォー参加店の多くは、北海道に足を運び、十勝の広大な原野に広がる広大な小麦畑を自分の目で見た。
農家と会話をし、彼らの苦労と情熱に共感し、小麦のひと粒さえ無駄にせず、本来の香りを活かしきってパンを作りたいと願っている。

小麦はそれぞれの品種に特徴がある。
土地によっても、栽培方法によっても、風味やふくらみ方も変わる。
今年の小麦の個性をどのように表現するのか。
各シェフによる競い合いを目の当たりにできるのが、とかち小麦ヌーヴォー東京イベント最大の楽しみである。
パンラボblogでは、当日まで参加各店のプロフィールと最新情報を発信していく。

主催のアグリシステムは、北海道・十勝に本拠を置く製粉メーカー。
すべての小麦を契約栽培、農家から直接届けられた原料で小麦粉を作る。
ロッドことにぜんぶナンバリングされ、生産者名だけではなく、栽培方法(肥料や農薬を何回与えたか)まで記録される。
現在望まれる最高の安全・安心システムといえ、一部農家限定の小麦粉も販売している。
フィールドマンが各農家を巡り、高品質な環境保全型農業をともに作りあげていく取り組みを行う。
石臼をゆっくりまわす「石臼方式」、石臼挽きに近い状態に挽ける昔ながらの粉砕型製粉をヒントにした独自の「麦の風方式」による製粉を採用。
えぐみのある表面1層のみを削りとり、栄養価も風味も高いふすまの部分を残した全粒粉を提供することにこだわりを持つ。
それら先端的な取り組みが評価され、多くのパン職人から篤い信頼を得ている。

とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京
■日時 2014年9月28日(日)10時〜16時
■場所 青山ファーマーズマーケット http://farmersmarkets.jp/
      青山・国連大学前広場(港区神宮前5-53-70)

なお、12時半13時より(12時12時半開場)会場内でトークショーが行われる。


小麦でつながるトークショー
出演:杉窪章匡(365日オーナーシェフ)
   岩永歩(ル・シュクレクールオーナーシェフ)
   寺町智彦(小麦農家)
   伊藤英拓(アグリシステム専務)
   池田浩明(パンラボ主宰)
時間:9月28日13時〜14時(開場12時30分)
場所:とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京イベントステージ(青山・国連大学前広場内)
特典:365日、ル・シュクレクールの一般販売されないイベント用のパン、アグリシステムのヌーヴォー小麦ゆめきらり(500円相当)がおみやげにつきます。
定員:先着30名限定
チケット:1000円
販売方法:当日12時半より、会場内のレジで販売いたします。

全国各店舗で開かれるとかち小麦ヌーヴォーの情報はこちらへ

小麦ヌーヴォー comments(0) trackbacks(0)
小麦ヌーヴォートークショーにル・シュクレクール岩永歩シェフ登場
とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京(9月28日@青山・国連大学)、13時からは「小麦でつながるトークショー」が行われる。
生産者、製粉会社、パン屋、そして消費者が緊密に手を取り合うことで、小麦畑の風景を食卓に届けることがテーマになっている「小麦ヌーヴォー」。
その4者を代表し、十勝の小麦農家、365日の杉窪章匡シェフ、アグリシステムの伊藤英拓専務、そしてパンラボ池田浩明がトークを行う。
サプライズゲストとして、大阪の名店ル・シュクレクール岩永歩シェフも登壇。
そのプロローグとして岩永シェフの「小麦ヌーヴォー」への思いを紹介する。

フランスでの修行でパンの魂をつかみ、それを原点としてパンを作る岩永シェフ。
パンにとってもっとも大切な小麦、それを農家からパン職人へ手渡す役割を演じる製粉会社の存在感が日本では低かったことを、問題提起する。

「もともと、日本での、製粉会社とパン屋のつながりの浅さにずっと違和感を感じていました。
店にくるのは背広をきた営業マン。
フランスでは直接、製粉会社のロゴが入った車で粉をもってくるんですよね。
ミキサーの上のクローゼットや、屋根裏のタンクに放りこむ。
フランスでもパン屋の開業にはお金がかかります。
製粉会社でちゃんと研修した人は製粉会社が開業資金の保証をしてくれる。
バネットというブランドも製粉会社が作ったもの。
製粉会社が基準を作って、それを満たしているパン屋にお墨つきを与える。
製粉会社とパン屋の結びつきが強い」

生産者、製粉会社、パン屋がもっと連携しあうことで、おいしい小麦、おいしいパンが生まれるはずだ。
製粉会社が主催し、小麦の、農作物としての側面を訴えるこのイベントで、日本のパン文化は新しい扉を開いたといえるだろう。

「小麦粉も農産物であることがまだまだ認識されていない。
粉袋に入って届いた粉ありき。
粒の状態じゃないので農産物という認識がパン屋さん自身にとっても薄い。
挽きたてうんぬんより、小麦が農産物であることを訴える手段として、このイベントはいいことだと思います。
このパンの向こう側には生産者がいる。
知識としては知っているけど、本当にはわかっていない。
まずは、パンが農産物であることを理解してもらいたくて」

バゲットを齧った瞬間、小麦畑の風景が浮かぶような。
岩永シェフが自分の作りたいバゲットを伝えるときにする言い方である。
素材を見つめ、自然へ思いを馳せることが、パンの感動を作りだす。

さて、今年産のヌーヴォー小麦を岩永シェフはどう評価し、どのようにパンにするのだろう。
「小麦ヌーヴォーの仕組みを理解していなくて、今回1種類しか粉を頼んでいません(笑)。
スムレラ、これいけますね。
びっくりするぐらいの甘みがあって。
僕は好きです。
愛おしい味です。
プチパンを作りたいと思っています。
シンプルに、小麦粉と塩と酵母と水だけ」

「とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」で、ル・シュクレクールのパンの一般発売は行わない。
岩永シェフが手で持てるだけのパンを持ち込むため数が限られており、たいへん残念ではあるが、イベント参加者の方にしか食べていただくことができない。
ル・シュクレクールのパンを食べながら、生産者、製粉会社、パン職人の熱い思いを聞いてほしい。(池田浩明)

小麦でつながるトークショー
出演:杉窪章匡(365日オーナーシェフ)
   岩永歩(ル・シュクレクールオーナーシェフ)
   寺町智彦(小麦農家)
   伊藤英拓(アグリシステム専務)
   池田浩明(パンラボ主宰)
時間:9月28日13時〜14時(会場12時30分)
場所:とかち小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京イベントステージ(青山・国連大学前広場内)
特典:365日、ル・シュクレクールの一般販売されないイベント用のパン、アグリシステムのヌーヴォー小麦ゆめきらり(500円相当)がおみやげにつきます。
定員:先着30名限定
チケット:1000円
販売方法:当日12時半より、会場内のレジで販売いたします。
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