パンの研究所「パンラボ」。
painlabo.com
パンのことが知りたくて、でも何も知らない私たちのための、パンのレッスン。
本日発売『パンの雑誌』編集リーダー敬白
本日発売、パンの雑誌(amazon

私の愛読するある雑誌の編集者の方にメールでいくつかご質問をいただきました。
いいご質問だったので許可をいただいて転載し、回答を記します。
どんな編集意図で作ったか、手前味噌ではありますが、みなさんに知っていただけると幸いです。

Q①   
 「Vol.1」とありますが、今後も定期的に『パンの雑誌』を出していくのだと思います。
どのようなスパンで発行されるご予定でしょうか?

A①
ネタがあるときのみ発刊予定です。
普通の雑誌は、発売日が先に決まっていて、そのためにネタをひねりだすという感じだと思うのですが、これはおもしろいことがあったときだけ出そうと思っています。

Q②    
「雑誌」という形態にしたのは、どのような意図があったのでしょうか?
ウェブやいままでの書籍のようなシェフやパンを見つめる「パンラボ」の視点から、目次を拝見するにシェフや食通の方を巻き込んむことで色んな人の視点を取り入れているところが、「雑誌」たる所以なのでは、という印象を受けました。

Q②  
はい、視点の複数性はありますね。
「雑誌力」を味方にしたかったということでもあります。
日本全国の小麦をぜんぶ集めて食べたり、有名シェフがわざわざ山梨まで行ってご当地パンを作ってくれたり、「雑誌の企画です」と言わないとなかなかできないことです。
「パンの雑誌」という旗のもとに、パンの世界のおもしろい人たちを結集したい、という気持ちがありました。

Q③    
「おいしいパンってなに?」というシンプルなテーマですが、このテーマに行きついた経緯を教えてください。

A③  
みんなでパンの話をしたいと思いました。
誰もがパンについては思い出を持っているし、パンの話というのは、誰としても楽しいものです。
この雑誌に関わってくれた方や読者の方とパンの話をしたい。
そんな気持ちでこのテーマにしました。

Q④    
③とも関連してくると思うのですが、「パンの雑誌」で最も伝えたいこはなんでしょうか? 「パンラボ」や「サッカロ〜」「パン欲」のように、美味しいパンのこと、シェフの志を伝えることに加えて、パンのこと「一緒に考えよう!」、そうすることで「もっと日本のパンを美味しくしたい!」というような思いがあるのではと、「新麦コレクション」の投稿を見て感じました。

A④
新麦コレクション見ていただいて、ありがとうございます。
いま、パンの世界では、素材中心の考え方へと大きな転換が起こっていると感じています。
(それは、いまの日本が転換期にあることとつながっていると思います。)
そのような時代にパンのライターをしていることに、使命感を感じております。
パン屋さんだけではなく、小麦農家さん、製粉会社さん、流通業者さん、パンに関わるあらゆる人がALL INしていくことが大事だと思っています。
食べる人も含めてみんなが「おいしいパンってなんだろう」を考えれば、パンはもっとおいしくなります。
たとえば、小麦粉を食べてバナナの味がする品種があることを伝えたり、山梨の地粉は山梨ワインに合うことを示したりすることは、もっとおいしい小麦の挽き方を製粉会社さんが考えるきっかけになったり、小麦の生産者さんへのエールとなります。
『パンの雑誌』は「雑誌力」によって状況を動かしていけるという手応えを感じています。
読者のみなさんに、シーンが動く瞬間を、この雑誌を読むことで実感していただきたいし、共感していただける方には、この雑誌を買うことを通じて応援していただきたいと思っております。(池田浩明)

目次
[あなたのおいしいパンを教えてくださいアンケート]おいしいパンってなんだろう?
[目を閉じてパンを食べるとなにが見えるだろう]美食倶楽部 feat. 平野紗希子
[次のブームを生み出す街に現地取材]ル・プチメック西山逸成さんと行くNY
[全米No.1パン屋の日本進出に密着]タルティーン ベーカリー チャド・ロバートソン 小麦を探す旅
[元祖パンの実験室]パンラボ 冷凍からの焼き戻し かいじゅう屋・橋本宣之さんとともに
[愛パン家・渡邉政子が作るパンと和惣菜の日常]旅するちゃぶ台 沖縄・タイ・東京・長野 
[生まれ変わろうとする大手メーカーのドキュメント]第一パンがZOPF伊原靖友店長と考える 「おいしいパンってなんだろう?」
[ル・プチメック西山逸成がダンボールで夢の店を1日オープン]空想サンドウィッチュリー 暴れん坊将軍に捧ぐ
[100%地元食材で作るご当地パンプロジェクト]ブーランジェリーレカン割田健一の勝手にプロ デュース 山梨篇
[「パンの中に住む男」でおなじみ堀道広の漫画]さすらいのクロックムッシュ氏 シンボパン篇
[第1期パンブームの頃からパンを愛し続けた愛パン家と考 えるおいしいパン]おいしいパンってなんだろう座談会

スペシャル企画「日本全国小麦MAP」
 [この秋全国をまたにかけて行われるイベント]新麦コレクションの全貌
 [365日杉窪シェフと日本の小麦のフレーバーを徹底分析]日本全国 小麦MAP
 [知りたいけどわからなかったそこのところ]明解! 小麦Q&A
 [みんなで話しあったらおいしい未来が見えた]麦畑会議in福岡 農家・製粉会社・杉窪シェフ
 [日本では不可能といわれた原生種栽培の物語]奇跡の小麦、ディンケ ル 滋賀・大地堂


紀伊国屋書店でのイベント『おいしい小麦ってなんだろう』おかげさまで満席となりました。
どうもありがとうございます!

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パンの雑誌 本日発売




お近くの書店やTSUTAYAでお求めください。

決まっているイベントはこちらでご確認ください。
http://panlabo.jugem.jp/?eid=1912



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パンの雑誌イベントのお知らせ 2(ちょい改訂)
パンの雑誌 5・29発売

イベントのお知らせです。
(今後も決まり次第アップしていきます)

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パルコブックセンター・吉祥寺店
6月14日(日) 14時〜
ご応募方法はパルコブックセンター吉祥寺店改訂)にてご確認ください。
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紀伊國屋書店・新宿本店 6月8日(月)19時〜20時30分予定
おいしい小麦ってなんだろう?
〜小麦とパンのお土産付き! 世界初!?小麦テイスティングの作法教えます〜
ご応募方法は紀伊國屋書店のサイトでご確認ください。
おかげさまで満席となりました。
どうもありがとうございます。
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パルコブックセンター吉祥寺店

パンの雑誌発売&パンの漫画増刷記念イベント
「愛パン家免許証交付会」

出演 池田浩明 堀道広

内容
パンラボ主宰・池田浩明と「パンの漫画」筆者・堀道広による
愛パン家講習会&自画像の描き方教室。
最終的に愛パン家免許証を作成、交付する予定です。

このたびパンラボ愛パン委員会で愛パン家免許証を発行することになりました。
パンラボ主宰・池田浩明が作成した愛パン家チェックシートをもとに愛パン度を計り、
「パンの漫画」堀道広指導のもとに楽しい自画像やパンキャラなどを描き、
堀道広特製のパンの免許証フォーマットを使い、その場でラミネート加工して、
愛パン家のためのオリジナル免許証を製作し、交付する計画です。
参加人数 30人定員(予定)。



 
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利き麦で作る全国小麦MAP
日本でいま作られているパン用の小麦にはどんなものがあるかわかりますか?

北海道
はるゆたか
春よ恋
はるきらり
ゆめちから
キタノカオリ
きたほなみ

東北
南部小麦
こゆき小麦
ゆきちから

関東
農林61号
ゆめしほう
ゆめかおり
ハナマンテン
W8

中部・近畿
タマイズミ
ディンケル小麦(ドイツ)

九州
ニシノカオリ
ミナミノカオリ
チクゴイズミ

そして、それぞれの小麦にはユニークな味と風味、パンになったときの性質があります。
私たちはそれをどれだけ知っているでしょうか。
よくわからなかったので、全国から集めてテイスティングしてみました。

5月29日発売の『パンの雑誌』で、365日の杉窪章匡シェフ、そしてワインのテイスティングについての著述でご活躍されている鹿取みゆきさん(「国産ワインの母」と呼ばれているそうです)に生の小麦粉を食べていただき、品種ごとの特徴を言葉で表現しました。

日本中のいろんな小麦のパンが食べられて、それぞれが個性を放っているような世界がきたら楽しいと思いませんか?
ワインや日本酒や牡蠣やそば粉やその他の食べ物のように。
これはそんな未来への一歩です。

そして…
めくるめく小麦テイスティングの世界は、このイベントで実際に体験していただけます。
「パンの雑誌」発売記念イベント「おいしい小麦ってなんだろう?」
(小麦とパンのお土産付き!世界初!?小麦テイスティングの作法教えます)
6月8日紀伊国屋書店・新宿本店にて。
ご応募方法は紀伊國屋書店のサイトでご確認ください。

こちらも未来への一歩です。
北から南から、全国の小麦産地、製粉会社、パン屋が結集!
国産小麦の今日がわかるFBです。

(池田浩明)

パンの雑誌 comments(2) trackbacks(0)
「志賀labo」講習会レポート
 5月13日、秋葉原・正栄食品工業にて、シニフィアン・シニフィエ志賀勝栄シェフの講習会「志賀labo」が開かれた。
講習会場に志賀勝栄さんが立つと、シニフィアン・シニフィエの厨房で感じるのと同じ空気が会場に立ちこめた。
張りつめているけれど、自由闊達。
前に進みたい、おいしいパンを作りたいという気持ちさえあれば、そこでなにをしても、なにを発言してもいい、というクリエイティブな雰囲気なのだ。

まず、作りはじめたのは、パン・ド・フリュイ・ルージュ。
カンパーニュ生地に、赤ワインに漬けたフランボワーズ、イチゴ、クランベリー、カシスなどのドライフルーツを練りこんでいる。
一口食べると、ベリーの甘酸っぱさが火花のように飛び散り、ぷるんとした生地とドライフルーツのつぶつぶ感や種のかりかりというユニークな食感が交錯する。

志賀シェフのパン作りで、常識は次々と覆る。
フリュイ・ルージュの生地を分割すると、すぐ成形まで行った。

「分割後の発酵はとりません。
みなさんはいままで分割したあとはベンチタイムとってって教わってると思うんですね。
不必要だと思えば、とらなくてもいい。
なんのために発酵をとるか、その工程が目指す味に必要なのか、僕なりに考えてとらないことにしたわけです」

「成形は強くしません。
ただ両端を合わせるだけ。
成形はしてるのか、してないかぐらい。
それが僕にとってのおいしさです。
一晩かかってここまでやっとふくらんできたわけです。
そのガスを抜かない。
そりゃパンチすればもっとボリュームは出ますよ。
だけど、このパンにとっておいしいボリュームがあります。
あえてグルテンはあまり形成しません。
ハードなパンってグルテンがゆるいほうがふくらみやすいんです」

ガスを抜けばきれいに持ち上がるけれど、発酵が加速し、生地の中の糖分が消費され、味が失われる。
生地を締めれば、グルテンが強くなり、引きが出る。
そのどちらも、志賀さんがフリュイ・ルージュで実現したいイメージとはちがっている。

「なぜそうするのか。
僕にとってはそれがおいしいから。
いつも自分のパンを食べて、どうやったらもっとおいしくなるか考えます。
考えることがいちばん楽しい時間です。
本当は講習会にはこないほうがいい。
自分で考えるほうが楽しいから。
自分で出した答えのほうが10倍尊い。
だから、店の子に訊かれても『いやだ』って教えないことがあります」

「発酵は目に見えません。
見た目には生地がふくらんできてなくても、この中では(酵素や微生物によって)いろんなことが行われてる。
それを想像して作る。
想像することが楽しい」

「自分の作るパンに対して、どういう思いをもって作るかが大事なことです。
再現できるテクニックは身につけましょう。
あとは思うようにやってください。
自分にとっておいしいパンはなにかな、ということを考えましょう。
楽しく、真剣に、そしてリラックスしてのんびりやりましょう」

志賀さんから、この講習会を通じてずっと繰り返されたメッセージ。
絶対に正しいことがあるわけではない。
常識を無条件に受け入れるのではない。
自分で考え、自分で決めること。
それがパン作りの楽しさだと。

(左ピカン、右パン・オ・ノア)

パン・オ・ノアはくるみとピーカンナッツ入りのパン。
「タンパクが多い粉を使わないで、比較的茶色めの粉を使っています。
3種類使うことで複雑な風味になります。
それから、マッシュポテトをピューレ状にして混ぜています。
タンパクが低いのに、余計なでんぷんを足して、さらに水も入れる。
そうするとあんな食感になります。
それがクルミをおいしく食べる僕なりの結論です」

パン・オ・ノアを食べていると想定外が次々と起こる。
クルミパンに暗黙のうちに期待しているなにかが覆される快感。
ぷにっとした生地とナッツのぽりぽりのコントラスト。
クルミからだけ出てくるはずの甘さや香ばしさが、生地の内側からも溶けてくるのだ。
それはナッツを入れるタイミングと、粉に対して50%ものナッツを贅沢に入れることに理由がある。

「ナッツが砕けるぐらいこねます。
そうすることで生地との一体感が出ます。
いろんな形でナッツが壊れますから。
ナッツが骨格なんです。
ナッツの重量でこのパンは成り立ちます」

ピカンもパン・オ・ノアと同じ生地だが、ナッツはカシューナッツに変わり、さらにピンクペッパー、ホワイトペッパー、グリーンペッパーが入れられる。
3種の胡椒が共存することで、虹のようにフレーバーの色彩が変化を遂げる。
胡椒は辛いだけではなく、ナッツやフルーツのように芳香があることを教えてくれるのだ。

(Sea Breezeによるランチ。テリーヌ、スモークサーモン、ベーコンとキノコのキッシュ、ホタテ貝ムースのクレープ包み、栗かぼちゃの冷たいポタージュ、ポークほほ肉のキャベツ包み煮。
パン・ド・カンパーニュ、パン・ペイザンとともに)

パン・ド・ミもチャレンジングなパンだ。
ボリュームが必要とされる食パンにもかかわらず、パン・ド・ミに使用するのはインスタントドライイースト0.07%にすぎず、砂糖や油脂などの副材料も加えない。

「油脂は入ってないけど、ふくらませたい。
水が乳化剤や卵黄の代わりです。
たくさん水を入れることでグルテンの摩擦を防ぐわけです。
バゲットと同じ材料(小麦、塩、パン酵母、モルト)しか入っていません。
それでおいしい食パンを作るとしたら、必要なことはなにかな。
直焼きのバゲットとちがって、型で焼いて生地が持ち上がるの、生地にとってストレスがかかる仕事。
必要なのは水だなと思った」

一次発酵終了時の生地を示して言う。
「この状態を記憶しないとまったくふくらまないよ」
生地のつややかさや、のびやかさで、グルテンのつながりがどういう状況にあるのかを感じとる。
さらに、作業台のまわりに集まった受講者に求めたことがある。

「生地を触るとき、必ず持ってください。
持たないとわかんない。
パンと話し合ってください。
気泡の入り方、やわらかさ。
感じてください」

「あれだけ長くこねたのに、パンチを2回します。
乳化剤入れずにふくらますのは、それだけむずかしいということです。
イーストをたくさん入れればできるけど、そうすると麩みたいな、つまらないパンになります」

副材料の入らないシンプルな生地をふわりと上げるため、技を総動員する。
発酵、そして成形。
「ドイツでもやわらかい生地はけっこうあります。
そういうのをきれいに丸めるやり方です。
みなさんが伝統を継ぎたいと思ったら覚えてください」

突き丸めと呼ばれる、師匠・福田元吉譲りの方法。
手の腹で生地を作業台に押しつけるように見えるのだが、それで見事に丸まっていく。
じっと見ても捉えきれないほどすばやくて、何度目にしても不思議さを拭えない。

副材料も添加物も使わず、小麦と水とわずかな酵母の力によってふくらませた食パン。
食べるだけではわからないはずの工程だが、口溶けから見事に伝わってくる。
つるつるとしたテクスチャーが舌の上でぐにゃりとろけ、生地の中にたっぷりと蓄えられた水分とともに、小麦の旨味がジューシーに滲みだす。

既存の方法にまるでとらわれることがない。
Kコンプレの丸め方もそうだった。

「締めるんじゃなく、丸くおだんごにしてください。
パンの経験がない人のほうが、うまくできるかもしれません。
こんな感じでまったく締めないで」
まるで子どもが砂場で遊ぶように両手でお団子を作る。

北里大学と共同開発されたKコンプレ。
糖質制限を強いられる糖尿病患者でもパンが食べられるようにと考えられた。
白い小麦粉の代わりに、糖分が低く、食物繊維が豊富なふすまが使われ、アマニや白ごまなどの穀物も混ぜ込まれる。
ぷにゅぷにゅと弾み、旨味が溶けだしてくるその感じは、植物性ミートボール。
まるで未来系の精進料理だと思った。

「Kコンプレには糖質が8.5gしか入っていません。
一般的なバターロールで30g。
糖質は1食につき40〜42gに抑えると、血糖値が上がりません」

卓越した技術が人を救う。
志賀さんから湯水のように湧きだすアイデアは、いつも希望の方向へ向けられていると感じる。
「和食に合うバゲット」で選択された粉は「アクセント」。
収穫期に発芽した小麦は製パン性が低下し、パン用としては流通させることができない。
もしパンにすることができれば、農家の一年の努力に報いることができる。

「『アクセント』はキタノカオリです。
収穫のとき雨に当たって、発芽させるスイッチが入っちゃった粉。
普通はパンに使いません。
発芽してるってことは酵素が働いてる。
でんぷんもタンパク質もすでに分解がはじまっていて、普通はだれてパンになりません。
どうやってパンにするか、それを考えるのが楽しい。
アミノ酸の生成が圧倒的に速いので、うまくできるとすごくおいしい。
でも、失敗するとパンにならない」

発芽のスイッチ。
温度と水分の条件が合致すると小麦は発芽に向けて走り出す。
休眠していた酵素が働きはじめ、でんぷんは糖に変わり、タンパク質はアミノ酸に変わる。
それはパンを形作る骨格が溶けていくことだが、言い換えれば、おいしい成分はどんどん増えていく状況にある。
ふくらまないか、おいしいパンができるかの紙一重。
普通のベーカリーならリスクと見てなるべく避けようとするが、志賀シェフが待ち望んでいるのはむしろこうした混沌なのだ。

「パン生地の中が戦場だと思ってください。
酵母が支配するのか、酵素が支配するのか」

酵母が支配的になればきちんとふくらむけれど、酵母の活動を酵素が上回ればタンパク質は溶け、ふくらまない。
戦場をうまくくぐり抜けられれば、誰も見たことのない新しいパンが待っている。
だがこの日、講習会という時間が限られた場だったこともあり、「和食に合うバゲット」は狙い通りのふくらみを得られなかった。
名匠・志賀勝栄にして、失敗することもあるのだ。

「せんべいだと思って食べてください。
独特の甘みがあります。
中に気泡が出てないので、でんぷんの塊になっている」

ふくらんではいないけれど、旺盛な糖分解によって、極めて甘いパンができあがっていた。
失敗の中にこそ、パン作りのおもしろさがある。

(成形できないほどのやわらかさが志賀シェフのパンの代名詞)

酵素活性が狙い通りにコントロールされれば、未知のおいしさに接近できる。
クグロフ メープルの瞠目すべき魅力はそれを物語っていた。

「スペルト小麦を使用しています。
原種に近いので酵素活性が強くて、タンパク質が溶けてくる。
だからお菓子みたいな食感になります。
タンパクが低いところに砂糖を加えて甘くすると、パウンドケーキのような食感になる。
ちょっとまちがうとパウンドケーキそのものになっちゃうので注意してください」

表面のシュガーコーティングはメープルシュガー。
きび糖かと思いながら口にすると、体温であたたまってメープルの液体となる。
つづいてマロンヴェロナ(マロングラッセのつぶつぶ)がとろけて、黒蜜のような甘さ姿を現す。
さらに追いかけてくる、もうひとつの褐色の甘さ。
それは生地から滲み出た、麦芽糖のニュアンスを含んだ小麦の甘さだった。
ケーキみたいにさっくりしているが、少し気泡のふくらみを感じ、ぷるぷるとしている。
仕掛けられたいくつものどんでん返しが、感覚に襲いかかり、常識を揺さぶる。
パンとは自由で楽しいものなのだ。
そう、志賀シェフのパンはいつも教えてくれる。(池田浩明)

協力:藤澤恵美(KuriSalo)、田中りさ(Bread Salon Lisa)


パンの雑誌5月29日発売
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希望のりんごツアー2015春
希望のりんごお花見ツアーが5月9日・10日行われ、私たちは陸前高田へ向かった。
地震の傷から完全に癒えたとはいえない被災地の子どもたちに、なにか残せることはないだろうか。
私たちは陸前高田市米崎町コミュニティ・センターでパン教室を行うことにした。

講師はZOPF伊原靖友店長。
『ポリ袋で作る天然酵母パン』が人気の梶晶子さんがアシスタントするという豪華な陣容。
米崎小学校学童クラブの生徒たちや、米崎小学校仮設住宅の子どもたちや20人以上が参加した。
ここにアップルガールズ(地元のお母さんたちが元気に復興に向かっていくために結成した、精神的な支えあいの会)、そしてツアーメンバー30人も加わり、みんなでパンを作る。

はじめて触る生地におっかなびっくりの子、どんどん作っていく子。
いろんな子どもたちがいるけど、みんな飽きずにパン作りに熱中する。
発酵は、生地温を上げるため、お腹の中でとる。
ビニール袋ごしに伝わってくる生地が成長する様子を、興奮ぎみに伝えあう。

作ったのはピタパン。
ポケットの中にお惣菜を入れて食べる。
オーブンなどの家財が揃ってないことを考慮し、ポリパン(ビニール袋の中で生地をこね、フライパンにふたをして焼く)という方法をとった。

伊原さんのデモンストレーション。
薄くのばした生地がフライパンの中で見事にぷーっとふくらむ。

その瞬間、見つめていた子どもたち全員から「わーっ」とどよめきが起こる。
僕もやってみたい! そんな顔で目を輝かせる。
子どもたちの心は正直におもしろいことへどんどん向かっていく。

麺棒で伸ばそうと思っても伸びない生地。
粉にまみれるのもかまわず夢中で触る。
フライパンの中の生地を見つめている子どもに伊原さんが声をかける。
「ふくらめふくらめと思わないとふくらまないからね」
「ふくらめー、ふくらめー」とみんなで声を合わせて呪文を唱えると、ピタパンは見事にふくらんだ。

(大阪のパン屋「グロワール」さんが母の日のプレゼントとして作ってくれた手の込んだお菓子がアップルガールズのひとりひとりに手渡された)

子どもたちのいる空間には自然とあたたかい雰囲気が籠る。
みんなで楽しくパンを作ることができた。

(伊原さんのレシピに沿ってアップルガールズが具材を作ってくれた)

アップルガールズのリーダー菊池清子さんが語る、被災地の現状。
自宅を再建し、仮設住宅から出ていく人が増えてきた。
それは望ましいことだけれど、一方で残される者はさびしい。
経済的事情で自宅を再建できない人であれば、なおさらだ。
地震のとき、避難所のひとつ屋根の下で助け合いつながりあった被災者同士に、再び溝ができつつある。
だから、心をひとつに楽しくパンを作ることには意味があるのだと。

大阪のたくさんの個人店さんに陸前高田のりんごやジュース、ジャムを売っていただく「大阪りんごの日」。
1月に行われたこのイベントで大阪の人たちが、りんごのおいしさや被災地への思いをつづったメッセージを書いてくれた。
それは週刊大阪日日新聞の濱田さんによって、パン教室の場を借りて、米崎町の人たちの前で読みあげられた。
遠く離れた場所でもいまだに被災地に思いを寄せる人が多くいることを知ってほしい。
思いは必ず伝わり、被災地の人たちに前に進む勇気を与えると思うから。

(みんなで作ったパンを米崎小学校仮設住宅の人たちにお配りした)

私たちはパン屋さん、お菓子屋さんとともに、支援をつづけてきた。
カレーパンを現場で揚げ、巻きパンを作り。
そんな姿を目にしたからかはわからないけれど、「パティシエ」になりたいという夢を抱く子どもが出てきた。
人口が減少しコミュニティが崩壊するかもしれないといわれている被災地。
その将来を支えていくのは子どもたちだ。
ぜひこの陸前高田で夢のある仕事に就いてほしい。
そのためにも、農業や職人仕事も含めた「もの作り」を応援したい。
パン作りの楽しさの記憶が心の中で種となり、そうした仕事に興味を持つようになってくれたらと願っている。

ツアー一行が宿泊したのは、箱根山テラス。
震災後、長谷川建設社長の長谷川順一さんが描いた夢。
森の中で子どもたちが自然と親しむ「森の学校」を作りたいという思いが、ホテルという形に結実した。

りんごの咲く丘から尾根つづきにある箱根山の中腹。
ウッドデッキから海を望めるロケーション。
陸前高田には気仙大工の伝統がある。
地元の木材を使い、天井の高い空間に、ペレット(製材したときの端材などで作られる再生可能な木質燃料)ストーブのあたたかさが満ちている。
車も通らず、静寂と木の香気に包まれたこの場所にいつまでもいたい、そんな気持ちにさせる。

夕食の後、長谷川さんの話を聞いた。
津波で社屋は全滅、社員の中にも犠牲者が出た。
長谷川さんの会社はフォークリフトなどを所有していたことから、遺体の片付けに従事した。
道の両脇にたくさん並んだ遺体の列を見て、まるで戦争の映画でも見ているような錯覚に陥り、現実感覚が麻痺してしまったという。
震災直後の目の回るような忙しさでテレビを見る暇さえなかったけれど、一瞬目にした、福島原発が爆発する画面が、長谷川さんを新しい事業に走らせた。
地元産ペレットを販売して地産地消の循環型エネルギーを陸前高田に根づかせること。

箱根山テラスもペレットによって給湯や暖房がまかなわれる予定(現在はセンター棟の暖房がペレットストーブ。宿泊棟はペレットボイラーを導入する予定)、長谷川さんが展開するペレット事業のモデルケースとなるだろう。
エネルギーという生活の根幹の部分を自前で賄うことは地域の自立につながる。
陸前高田に作られる新しい町が、ペレットを活用したエコロジカルなものになることが長谷川さんの夢。
津波によって更地に戻ってしまった陸前高田に未来志向で復興を企てようとしている。
それは希望のりんごとも深く共鳴するものだ。

箱根山テラスのロビーを地元の人たちの一息つける場所として活用してほしい。
そうした気持ちからコーヒーとともにパンが供されている。
梶晶子さんが1週間ここに滞在し、ポリパンを伝授した。
梶さんの熱が伝わり、箱根山テラスの従業員さんはパンが好きになった。

もしもっと本格的なパンがペレットを燃料と賄われ、りんごのパンが焼かれたらすばらしいことだ。
山の上の薪窯パン屋にたくさんの人が訪れるにちがいない。
もしそんな夢のようなことが現実になるとしたら、希望のりんごの活動に参加いただいているたくさんのパン関係者とともに、全力で応援したい。

翌朝、晴れ渡った青空の下、海を眺めながら、吉野知子さんの指導によるヨガですがすがしい一日がはじまった。

地元の野菜を使ったヘルシーな朝食をテラスに持って出て、外で食べる。
スタッフのみなさんに笑顔で見送られ、りんご畑に向かう。

1軒目はThree Peaks Winreyを営む及川武宏さんのりんご畑。
樹齢50年以上の木がここにはある。
いまほとんどのりんごの木は矮化(管理を省力化するために木を小さく作ること)されているが、ここにある木の幹は堂々とし、枝は軽やかに宙を這う。
及川さんによると、しっかり根を張った古木はたくさんの養分を土から吸い上げ、おいしくなるのだという。

この畑の持ち主は85になるおばあちゃんで、仕事が体力的にきつくなり、りんご園を畳もうとしていたところに、及川さんが借り受けた。
高齢化が進む米崎町において矮化されていない畑は手に負えないものと思われているけれど、数十年の歴史を経て育ったその木こそ、津波に見舞われた陸前高田に残る貴重な財産だ。
及川さんはそれを守るため、農業に従事したい若い人たちに、高齢などの理由で栽培から退かなくてはならない人のりんご園をゆだねようとしている。

Three Peaks Winreyのりんごジュースはおいしい。
今年からはシードルも作ろうとしている。
一戸あたりの栽培面積が小さい米崎町では、大量生産では展望は開けない。
手をかけておいしいりんごを作り、品質にふさわしい値段で買ってもらうことが望ましい。
そのためには、農家同士が連携していくことや、法人化も必要となる。
及川さんのそうした考えは、希望のりんごの目指すところと一致している。
後押ししていきたいと思っている。

金野秀一さんの和野下果樹園。
日本でも珍しい海の見えるりんご畑でお花見をするという企画。
今年は好天がつづいて、開花が1週間早まり、残念ながら花はほとんど散ってしまったあとだった。

それでも、さわやかな空気を吸い、快晴の下、りんご畑をそぞろ歩くだけでもとても愉快な気分になった。
みんなでりんごの摘花作業をお手伝いした。

金野さんのお宅で一休み。
妻・牧子さんの作ったがんづき(東北で伝統的に食べられる黒糖蒸しパン)、そしてりんごをいただく。
収穫されて長くたったものであっても、このゴールデンデリシャスは感動するほどおいしかった。

この日、私たちはりんごの木のオーナーになる。
金野さんが植えてくれた幼い木の中から、これはと思うものを選んで、自分の名札をかける。
「自分の子どもが陸前高田にできたみたいです」とある参加者は言った。
自分はこの土地を去って家に帰るけれど、気持ちはりんごの木といっしょにずっとここにあって海を見つめているのだ。

成木に育つまで4〜5年。
その間、収穫はわずかで、農家は管理費だけがかかり、収入にならない。
それを支援できるオーナー制度はりんごの木を増やすために大事な方法だと、私たちは考える。
この取り組みを米崎町全体に広げ、利用方法がまだ決まっていない津波で浸水した人の住めない土地をりんごの木でいっぱいにできたら、というのが私たちの夢だ。
間もなく、希望のりんごでは、木のオーナーの一般募集を開始する。

そのあとは海岸に降り、きらきらほたての漁師、金野廣悦さん、佐々木正悦さんを訪ねる。

「仕事ならいっぱいあるよ」ということで、ほたてが吊るされていたロープの清掃・整理をお手伝いする。

仕事のあとはほたてとほや。
海からあがったばかりの新鮮なものを食べる貴重な体験。
ほやを米崎町で食べると、みんな大好きになる。
新鮮なものは本当においしい。
金野さんはこれを食べたくて漁師になったというほど。

佐々木さんに殻を開けてもらい、まだ動いているほたてを食べる。
生で、炭で焼いて。
海の香りが口中に満ちて、体の中にパワーがみなぎっていくのを感じた。

漁師さんに分かれを告げ、一本松茶屋へ。
奇跡の一本松近くにある観光施設で、地元産のおみやげを買うのも、復興支援となる。
おすすめは八木澤商店一本松店のソフトクリーム。
醤油の旨味、香ばしさとあいまった口溶けのさわやかさが癖になる。
ソフトクリームを食べながら、かっての中心市街地・高田町を眺める。
津波のあと広大な荒野となっていた場所は、林立するベルトコンベアによって急ピッチでかさ上げ工事が進む。
今度ツアーが訪れる秋にはほぼ完成した姿を見られるはずだ。
復興はまだつづく。
私たちはそれが成し遂げられるまで、ずっと見つめつづけたいと思っている。

ご協力いただいた方々、団体
片山悟
櫛澤電機製作所
こんがりパンだ パンクラブ
三和産業
週刊大阪日日新聞
Three Peaks Winery
Zopf(ツォップ)
箱根山テラス
ハッピーデリ
パン屋のグロワール
ブーランジェリー ボヌール
米崎町ホタテ養殖組合
米崎町女性会
ラ・テール洋菓子店
リリエンベルグ
りんご学童クラブ
レ・サンクサンス
和野下果樹園
そのほか、陸前高田のみなさん、ツアー参加者の方々。
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パンの雑誌 イベントのお知らせ
パンの雑誌 5・29発売

イベントのお知らせです。
(今後も決まり次第アップしていきます)


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紀伊國屋書店・新宿本店 6月8日(月)19時〜20時30分予定

ご応募方法は紀伊國屋書店のサイトでご確認ください。
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小麦の穂.JPG


「おいしい小麦ってなんだろう?」   
〜小麦とパンのお土産付き! 世界初!?小麦テイスティングの作法教えます〜

 

小麦粉の味はぜんぶ同じではありません。
品種によってちがい、育つ土地によってちがい、挽き方によってまったく別のものになります。
その奥深き世界を体験してみませんか?
本杉正和さんは伊勢原でムールアラムールのシェフをする傍ら、近隣の農家さんに小麦を植えてもらい、それを製粉工場ミルパワージャパンで挽くというパンと小麦粉の両方に精通した稀有な職人さんです。



本杉.jpg
http://panlabo.jugem.jp/?eid=1019

小麦粉がパンになることは知っていても、その前に、小麦がどのように挽かれてパンになるのか、もっと前、小麦はどのように畑で 育つのか、を写真で見ながらお教えいただきます。
彼が挽く、生でもがぶがぶ食べてしまいそうなほどおいしい、数種類の「湘南小麦」もおみやげにし、品種や挽き方による、味のちがいを実感していただきます。小麦を食べるってどういうこと? 

前代未聞の講義をぜひこの機会に!
お土産として4種類の小麦を小袋に入れて、その小麦で作ったパンも提供します。

池田浩明



イベント出演者
池田浩明(パンラボ主宰)
本杉正和(ムール・ア・ラ・ムールのシェフ)
 http://panlabo.jugem.jp/?eid=1021
清水宣光(ル・ルソールのシェフ)
 http://panlabo.jugem.jp/?eid=1317



以下はイメージです。

イメージ.JPG
イメージです。
イベントでは4種類の小麦と、その小麦で作ったパンをお土産として少量ですが配布させていただきます。

イメージ2.jpg
イメージです。イベントでは味わい方を伝授します。


著者池田.JPG
イメーーーーージです。

参照イメージ・「パンの雑誌」の「日本全国小麦MAP」より。





パンの雑誌特捜班




 
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レカン割田さんが山梨のご当地パンを作る
 
勝沼ぶどう郷駅を降りると、本当にぶどう畑に囲まれていた。

5月29日発売『パンの雑誌』の企画、ブーランジェリーレカン割田さんが、地元食材を使ってご当地パンを作る『勝手にプロデュース』。
第1回は山梨。

春、桃畑、ぶどう畑が織り成す扇状地の風景はこんなにうつくしい。

嘘のように生々しい、セミドライを超えたレアドライのレーズンを作る葡萄屋kofuの古屋さんの案内のもと、山梨でとれたものを使ってパンを作る。
レーズン、ワイン、山椒、クルミ…。

小麦も山梨産。

驚くことに、『敵に塩を送る』ということで上杉謙信にもらったはずの塩さえ、温泉の湧き水から生産されている(白州・尾白の森名水公園「べるが」)。
さとうきび畑はなくても、砂糖は麹から作られる。

水は石水という名水を汲みにいく。

ワインの作り手にパンを手渡し、ワインといっしょにパンを食べる。

パンとともに食べる食事も近隣の畑で収穫したもので。
ぶどう畑でぶどうの芽を摘み、てんぷらにして食べる。

菜の花咲き乱れる畑で野菜を物色。

とれたばかりの人参は、これが人参か、と思うほど複雑な香りがした。

午餐の地となったのは白州。
南アルプスの青い山々がどこまでもつづいていくように見えた。

日本はうつくしい、日本はおいしい。
つくづくそう思う山梨の旅だった。

詳細は5月29日発売の『パンの雑誌』で。(池田浩明)

南から北から届く小麦の便りを発信する
新麦コレクションも覗いてみてください。
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旅するちゃぶ台 5・29

IMG_1826.JPG



愛パン家・渡邉政子さんの
旅するちゃぶ台

世界中・日本中あらゆる場所の、あらゆる料理とパンを合わせちゃおう!
という楽しい企画だ。

東京・タイ・長野・沖縄……

ちゃぶ台がだんだん空飛ぶ円盤のように思えてきたくらいだ。

世界中に飛んでけ〜〜


1年365日、朝でも晩でも、パンを主食で生きるまさこさんだからできる企画だ。



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ちゃぶ台の上にちゃぶ台ページを置いて見た。
どうですか?
なんだか楽しそうでしょ。


何メニューあるだろう?
少なくみても30種類以上ある。
ちゃぶ台に所狭しと美味しそうなものが並ぶ。
一部だけどレシピも掲載されます。
追加レシピはこのブログでも掲載する予定です。


あ〜〜撮影のときを思い出してきた。
美味しかったなぁ〜〜〜。


これを眺めていたら、なんだか自分もちゃぶだりたくなってきた。



飛んで来〜〜い〜〜〜ちゃぶ台〜〜〜〜〜!!!



どーーーん!



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まさこさんのちゃぶ台に比べるとずいぶん寂しいけれど、
気持ちはハイテンションだよ。


パンはかいじゅう屋さんの丸パン、

真ん中上にあるのは、まさこさんにもらった「みつむね豆」の炊いたの、

だもの。



IMG_1823.JPG


自分には飛び切り贅沢な逸品でございます。


丸パンにバターを塗って、みつむね豆を挟んで、がぶり。

特製・豆バター。


あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 しばし、ちゃぶ台に乗って、想像の世界へ〜〜〜〜


〜〜〜〜〜〜〜おいしい。



飛んでけ〜ちゃぶ台〜〜〜〜〜。


自分のちゃぶ台はともかく、まさこさんのちゃぶ台は確実に飛べます。
空を飛べます。

ファーストクラスのメニューにいいんじゃないか? ちゃぶ台付きで。 

いいねぇ〜。うん、売りこんじゃおう。空弁の次は空飛ぶちゃぶ台だ! ひゃっほー!

と、このようにひとりでいい感じに盛り上がれます。

自分は沖縄のちゃぶ台ページを見て、読んでいたら、自分も沖縄でいっしょにちゃぶ台を囲んでいる気になってしまいました。





パンの雑誌は5・29発売


もうちょっとしたら、各種イベントの日程発表できます。



パンの雑誌・特捜班




 
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パンの雑誌 529

5・29発売。
IMG_1773.JPG


表紙。右下のものは、もれなく添付されるパンのコースター。

イラストは堀道広画伯描き下ろし。



表紙とコースターができて、とにかくめでたいので、さっそくパンを乗せてみる。



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うむ、いい感じだ。


乗せたら、食べる。それが摂理だ。



うわ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!

パンくずが〜〜〜〜〜〜〜!!!!



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でも、慌てちゃいけない。
パンを食べて、パンくずが出るのは当たり前だ。


パンコースターでササササ。底がまっすぐカットされてるからあっという間にパンくずが集められる。



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うわ〜〜〜〜!!!!





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ササササ




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あ〜もはや、パンくずさえも愛おしい。



パンの雑誌は5月29日発売です。






発売記念イベントをいくつか考案中です。
決まり次第お知らせいたします。



(パンの雑誌・特捜班)



パンラボキーホルダーが3種セットで通販できるようになりました。
こちらにて。
 
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